スエロは洞窟で暮らすことにした の商品レビュー
THE MAN WHO QUIT MONEY この本の原題です。 そう、まさしくこのスエロは お金を手放して生きる事を決意したんです。 クリスチャンだったスエロは 他の宗教や 孔子の教えなど 色々勉強した末に 振り出しに戻りました。 どの宗教も同じ事を言っていると。。。 (私も...
THE MAN WHO QUIT MONEY この本の原題です。 そう、まさしくこのスエロは お金を手放して生きる事を決意したんです。 クリスチャンだったスエロは 他の宗教や 孔子の教えなど 色々勉強した末に 振り出しに戻りました。 どの宗教も同じ事を言っていると。。。 (私も同感です) お金を持たない不安は? 「将来どうなるかわからない。 あまり考えない。 将来のことは 将来が面倒みてくれる」 いいですね~~ 私達もそうやって 生きてみたいです。
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高校生の時に図書館でこの本に出会いました。 今でも定期的に読みたくなります。 購入を真面目に検討中です。
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「スエロは洞窟で暮らすことにした」 39歳でお金を使う暮らしと決別した男のノンフィクション。書き手が旧友ということもあるが、細かな資料、時代背景とともに、スエロが洞窟で暮らすにいたる人生やその思想に迫っていく。 スエロ、もといダニエルは、敬虔なキリスト教原理主義者の家の末っ子...
「スエロは洞窟で暮らすことにした」 39歳でお金を使う暮らしと決別した男のノンフィクション。書き手が旧友ということもあるが、細かな資料、時代背景とともに、スエロが洞窟で暮らすにいたる人生やその思想に迫っていく。 スエロ、もといダニエルは、敬虔なキリスト教原理主義者の家の末っ子として生まれた。天国を夢見てまっすぐ生きていたのに、出会ったのは深い絶望。 南米への宣教師団の活動で、布教と言いつつ、土地の政府と癒着して開発に勤しむ教団に幻滅したり。 葛藤の末、自身がゲイであることに気づき、親にカミングアウトしたものの、「同性愛は殺人よりも罪」と親からの見る目が変わってしまったり。 この世は、地獄だと知ってしまう。 投身自殺を図るも奇跡的に助かったダニエルは、徹底的に自分で生きることを体得するスエロへと変身していく。 あとは地獄をどう生きるか。 それだけがきっと問題だった。 アメリカの19世紀からの思想、経済の流れやキリスト教的考え方も知れて面白いが、中でも「そこまで踏み切れないけど、自分も税金払ったり、プラスチック買ったりするの罪悪感あるわー」という著者の立ち位置が、とてもいい。 自分自身、こうして生きる人がいることに救われる。 今の世の中、働くことは自分を削ることであったり、誰かを踏みつけることだったりしてやっていけない。 そういう人は、得てして働けない自分を責めたり、「うつ」になっていくことで、この苦しさのエクスキューズをしながら、うちにこもっていく。 そうじゃない。 おかしいのは、お金という負債にしばられ続ける世の中の方なんだ。 スエロはその想いを、あらゆる書物で、自分の体験で実証していく。 お金を生み出さない仕事を胸を張ってやっていく。カントも言ってたけど、本当にパブリックな行為は、徹底的にプライベートな場所からしか起こせないのだろう。 いくつか、本文の言葉をメモ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「私の雇い主は全宇宙だ。どこへ行こうと宇宙の中だから、つねに安心していられる。生命はこのようにして悠久の時を栄えてきた。金銭を手ばなす前は、こんな安心感を知らなかった。」139 「金と引きかえに働き、それを公表しなければ、仕事は存在しなかったことになるのか」147 「私はお金が悪いとも良いとも思わない。だって、幻想にも悪いも良いもあるだろうから」「お金と覚せい剤と、どちらのほうが習慣性が強くて、人を衰耗させるだろうか」243 「スエロの考えでは、自然界は“贈与経済”で回っている。動物たちは手に入るものを遠慮せず無償で受けとり、自分の持っているものを惜しげなく無償で与える。」245 「賢人は放浪生活を究極の芸術に変える」250 「毒を食らわば皿まで、なのだ。多くの米国人と同じく私も、収入の一部を政府にかすめとられ、自分から見れば不道徳きわまりない目的につぎ込まれることに、いたたまれない思いを抱えている。私にとってゆずれない点はイラク戦争である。人によってはそれが妊娠中絶への公費助成だったり、公立学校での進化論教育だったりするのだろう。法律で認められた民主的参加の手段は行使した。選挙での投票、議会への投書、デモ行進。いずれも成果はなし。」289
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自然が与えてくれるもののみで生活してみよう。そんな思いからアラスカ の荒野へ出かけて行った青年の軌跡を辿ったのはジョン・クラカワーの 『荒野へ』だった。確か映画化もされているはず。 『荒野へ』の青年の理想の生活は悲劇的な結末だったが、本書の主人公 ダニエル・スエロは10...
自然が与えてくれるもののみで生活してみよう。そんな思いからアラスカ の荒野へ出かけて行った青年の軌跡を辿ったのはジョン・クラカワーの 『荒野へ』だった。確か映画化もされているはず。 『荒野へ』の青年の理想の生活は悲劇的な結末だったが、本書の主人公 ダニエル・スエロは10年以上、自分が思い描いた理想の生活を続けている。 スエロが暮らすのはアメリカ・ユタ州モアブの洞窟。お金は一切持って いない。「お金に価値があるというのは、みんなが共有しているフィクション なのだ」と気付いた時、手元にあった最後の30ドルを公衆電話の上に 置き去りした。 ただ、洞窟に辿り着くまでの道のりは平たんではなかった。キリスト教原理 主義の両親の末っ子として生まれ、長じるに従って原理主義に疑問を持つ。 そこであらゆる宗教・思想に触れてみることにした。 この過程が私には少々難解だった。キリスト教、それも原理主義の考え がよく分からないのもあるし、哲学的思考なんて屁理屈にしか思えない のだもの。 ただ、海外援助として訪れた南米や福祉活動の現場で目にした制度の 矛盾に腹を立てたり、絶望したりするスエロに対しては共感した。 ゲイであることに気付き、うつ状態に襲われ、自殺未遂を起こし、両親の 信仰と距離を置き、タイやインドで仏教に触れ、北米大陸を放浪した 果てにお金に別れを告げ、車も家も持たずに洞窟で暮らすことを選んだ。 しかし、彼は決して世捨て人ではない。公共図書館のコンピュータで ブログを書くし、彼に興味を持って洞窟を訪れる人と一時ではあるが 一緒に生活していたりする。 自然の恵みだけではなくゴミ箱を漁って食べ物を拾ったり、不用品の 山から使える道具を見つけたり。そんなスエロの生活を読んでいると、 人間は所有する物が多ければ多いほど、不自由になるんだなと感じた。 しかし、誰もがスエロのような生活を送れるわけはない。働いていくばく かのお金を得て、必要な物を購入して。でも、必要以上の物を持たない 生活は出来るんじゃないだろうか。 まずは必要のない食料を買わないことかな。あ…本は読む分だけ買え という話もあるが…。 尚、本書の中で好きなエピソード。警察官に呼び止められたスエロ。 「何をしている?」と聞かれて「アメリカを歩いている」と答えると、警察 官は納得したようにその場を去った。 あぁ、日本で同じことを言ったら日本のお巡りさんはそのまま行かせて くれるだろうか。それとも交番に連行されちゃうのかしら。やってみたい けど、勇気がないわ。
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原題は「THE MAN WHO QUIT MONEY」。そういえば「僕はお金を使わず生きることにした」という本があった。これ、タイトルほとんどおなじになっちゃう。邦題は「スエロは洞窟で暮らすことにした」。訳者は同じ人で、訳者あとがきで、「僕はお金を〜」の続編が出ることも知った。こ...
原題は「THE MAN WHO QUIT MONEY」。そういえば「僕はお金を使わず生きることにした」という本があった。これ、タイトルほとんどおなじになっちゃう。邦題は「スエロは洞窟で暮らすことにした」。訳者は同じ人で、訳者あとがきで、「僕はお金を〜」の続編が出ることも知った。この邦題でよかったと思う。 「僕はお金を〜」は、自分のお金を使わないが、人のお金はあてにするきらいがあると感じた(書籍・里山資本主義のような)。 「スエロ」は、お金は幻想なので良いも悪いもないといい、本当に収入なしで、与えたりもらったりしながら、人間を磨いている。手にしたお金は時として捨ててしまったりもする。 お金のやりとりのないシーンにこそカッコイイところがあり、そうするとつまり、お金はカッコワルイものなのかと思うけれど、そういう区別自体が間違いということだ。 誰かのお金が動いているじゃないか、という批判は承知のうえ。 妥協は簡単。 しかし洞窟で暮らす=社会と隔絶する、というわけではない。出来そうだけれど踏み出せない。 やはり、妥協は簡単…。
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