ひとごと の商品レビュー
タイトルの意味を期待しすぎたところもありますがちょっとすっきりしない感じがありました。 短編集をまとめているので全ての話に繋がりを持たせた要素としてはもう少し欲しかったかなと。 一つ一つの話のどこかには似たような状況で共感できる部分はあると思います。 森さんの作品は読みやすくさっ...
タイトルの意味を期待しすぎたところもありますがちょっとすっきりしない感じがありました。 短編集をまとめているので全ての話に繋がりを持たせた要素としてはもう少し欲しかったかなと。 一つ一つの話のどこかには似たような状況で共感できる部分はあると思います。 森さんの作品は読みやすくさっくり読める割にジーンとくる部分もあるのでわりと私は好きです。
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今回のタイトルは「ひとごと」 私の嫌いな言葉ですが、本の内容はいつもの森さんの世界です。 家族に纏わる8つの短編が収められていて、どのエピソードもいつでも誰にでも起こりうる事、そしてその時にどう関わりどう対処するか考えさせられる内容になっています。 今までも感じていたので...
今回のタイトルは「ひとごと」 私の嫌いな言葉ですが、本の内容はいつもの森さんの世界です。 家族に纏わる8つの短編が収められていて、どのエピソードもいつでも誰にでも起こりうる事、そしてその時にどう関わりどう対処するか考えさせられる内容になっています。 今までも感じていたのですが森 浩美さん、男性でありながら女性の心の内をこれだけ繊細に理解していらっしゃって凄いと感じます。 そしてどのお話も今までの家族シリーズ同様、ラストに希望、光が見えるので読後、心がほっとします。
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「虐待の末に幼児を殺してしまった母親のニュース」が、どの短編にもチラリと出てきます。ほんとにチラリとだけ。 ・・・これも短編連作に入るのかな? 日常を切り取ったような、・・・本当に短編で、これが物足りないと感じるか、サラリと読めていいと思うかは人それぞれ、かな。 サラリと読めて...
「虐待の末に幼児を殺してしまった母親のニュース」が、どの短編にもチラリと出てきます。ほんとにチラリとだけ。 ・・・これも短編連作に入るのかな? 日常を切り取ったような、・・・本当に短編で、これが物足りないと感じるか、サラリと読めていいと思うかは人それぞれ、かな。 サラリと読めて余韻が楽しめた作品と、「これは短編じゃなくて、中編くらいで読んでみたかったなー」と思う作品とがありました。 「親子ごっこ」や「愛情ボタン」が個人的には好きです。
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家族を巡る8つの連作短編集。 全てのお話に、幼児虐待をした母親の事件が、少しだけ登場する。 家族にはいろいろある、をしみじみ感じさせる話ばかり。 読みやすく、さらりと読み進めましたが、一話終わるごとに、ふと手を休め、自分を振り返るような時間を持ったように思います。 どれが好き...
家族を巡る8つの連作短編集。 全てのお話に、幼児虐待をした母親の事件が、少しだけ登場する。 家族にはいろいろある、をしみじみ感じさせる話ばかり。 読みやすく、さらりと読み進めましたが、一話終わるごとに、ふと手を休め、自分を振り返るような時間を持ったように思います。 どれが好きだったかなと、見返してみましたが、うん、どれも好きでした。 でも、子どもを亡くし、気持ちが離れてしまいそうになった夫婦の話、桜ひらひら、は辛すぎましたが。
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子どもを事故で亡くした夫婦、未婚の母になるキャリアウーマン、イクメンパパの仮面をかぶった夫、父親の所に戻ってきた息子と孫とのつながり、姉の子どもを養子にした若夫婦、最後に自分の名を呼んでくれた病気の母親、施設に入るために犬を捨てた老人の嘆き、ママさんアナウンサーの周辺など。 ドラ...
子どもを事故で亡くした夫婦、未婚の母になるキャリアウーマン、イクメンパパの仮面をかぶった夫、父親の所に戻ってきた息子と孫とのつながり、姉の子どもを養子にした若夫婦、最後に自分の名を呼んでくれた病気の母親、施設に入るために犬を捨てた老人の嘆き、ママさんアナウンサーの周辺など。 ドラマになりそうな8つの話。
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+++ 交通事故で幼い息子を失い、自分を責め続ける妻。ともに悲しみを乗り越えなければならないはずの夫との間には、次第に亀裂が入っていった。一周忌の法要が終わり、夫は躊躇いながらも、妻に意外な話を切り出すが…。(第一話「桜ひらひら」)。幼い息子を虐待して殺した母親を逮捕―残酷な事件...
+++ 交通事故で幼い息子を失い、自分を責め続ける妻。ともに悲しみを乗り越えなければならないはずの夫との間には、次第に亀裂が入っていった。一周忌の法要が終わり、夫は躊躇いながらも、妻に意外な話を切り出すが…。(第一話「桜ひらひら」)。幼い息子を虐待して殺した母親を逮捕―残酷な事件のニュースが、人々の心に起こした波紋…。8組の家族の人生の転換期を、鮮やかな手法で描いた感動の連作集。 +++ 「桜ひらひら」 「かたくなな結び目」 「仮面パパ」 「接ぎ木ふたたび」 「親子ごっこ」 「愛情ボタン」 「捨てる理由」 「晴れ、ところにより雨」 +++ <幼い息子を母親が虐待して殺した>というニュースを縦糸に、八つの家族が横糸となって物語が紡がれている。それぞれの家族には何の関係もなく、完全に独立した物語でありながら、遠目で見ると哀しく愛おしい色調が似通っている。そして最後にちいさな光が見えるのも気持ちが救われる。いまは他人事でも、いつ自分のことになるか判らないような、苦しいものが胸に押し寄せてくる一冊でもある。
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アラフォー、仕事をしながら3人の子どもがいる私には共感できる部分あり、ちょっときれいごとすぎる…と思う部分あり。 でもそれぞれの短編集の中に、ハッとすることばがあったり、希望が見えたりするので、少なからず心に響くものがあるかも。
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短編だと少し物足りなさが・・・。内容が好きなのでよけいに長編を読んでみたい。 今回は、それでもひとつの事件が鍵となって、どの短編でもそれが柱となっていたのでよかった。
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事故でも病気でも、子供が亡くなったというニュースを 見聞きすると、「可哀想に」とどんよりとした気持ちに なります。虐待のニュースも可哀想すぎてツライ。 子育てはいろいろ大変です。 誰だって最初から立派な親なわけじゃないけど、 だったら子供産まなきゃいいじゃないという思いが 一度は...
事故でも病気でも、子供が亡くなったというニュースを 見聞きすると、「可哀想に」とどんよりとした気持ちに なります。虐待のニュースも可哀想すぎてツライ。 子育てはいろいろ大変です。 誰だって最初から立派な親なわけじゃないけど、 だったら子供産まなきゃいいじゃないという思いが 一度は頭をよぎります。 神様も、親と子供が幸せになれるような組み合わせに してくれたらいいのに・・・。親子になる以上、 きっとお互いに何かの縁があったんでしょうけど、 やっぱり最終的には「もっと必要とされるところに 生まれて来られたらよかったのに・・・」という所に 思いが至ってしまいます。
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『家族のいい訳』を読んで、森浩美さんの本に、魅かれて手にした本である。 8篇の短編である。 『桜ひらひら』――ほんの一瞬目を離したときに、最愛の息子を列車事故、会わしてしまった母親と、其の夫のぎくしゃくとした生活に、子供の命日に、ランドセルを無意識のうちに買ってしまった夫は、天国...
『家族のいい訳』を読んで、森浩美さんの本に、魅かれて手にした本である。 8篇の短編である。 『桜ひらひら』――ほんの一瞬目を離したときに、最愛の息子を列車事故、会わしてしまった母親と、其の夫のぎくしゃくとした生活に、子供の命日に、ランドセルを無意識のうちに買ってしまった夫は、天国にでも、小学校に行けるようにと、、、桜の花が散っても、その時期が来れば、花咲く桜、、、人は、桜を、忘れはしないし、息子のことを忘れるわけではないと、言葉にする。 『かたくなな結び目』――産婦人科の待合室で、ヤンママと、アラフォーのキャリアウーマンの会話で、結婚もせずに、妊娠した自分は、嫌っていた母親とは、同じではないか? 仕事を理由に、安易に子供をあきらめるのではないと、、、病院を出るのである。 『仮面パパ』――全然子育ての協力をしない父親が、イクメンパパとして、月刊誌に掲載されてしまう。 其の反撃を、ユニークに、妻や、母親、友人たちが、、其の仮面を剥ぐのである。 『接ぎ木ふたたび』―― 一人暮らしになった父親の所に、離婚した息子と孫が、帰って来る。 孫の世話を、接ぎ木に例えて、人生経験のある、父の大木から、孫へ、栄養分を与えてやり、光合成できるように、息子が、努力する、、、、、同居への話。 『親子ごっこ』―― 子供に恵まれない若夫婦の夫が、、子供放棄状態の姉の子どもを、養子にしてしまった。 その話を、子連れ結婚したビルのお掃除のおばさんに、ことに次第を聞いてもらう。 おままごと、、、いや、親子ごっこが、本当の親子になれる日が、来るように。 『愛情ボタン』―― ずーと、母親と確執のあった長男が、最後の最後に、余命わずかの母親の入院している病院に行く。 そこで、母親の発した言葉は、待ちあぐねていた息子の名前であった。 『捨てる理由』―― 捨て犬を拾ってしまった所に、飼い主が現れる。複雑な事情で、其の飼い主の老人は、施設に入ることになると、説明する。 拾った方は、飼う事にするが、動物を簡単に捨てることは罪であるから、、、、其のバツとして、、老人に、共に命ある限り、犬に会いに来るように、ゆだねる。 『晴れ、ところにより雨』―― 小学生1年生を持つ、良きママさんアナウンサーは、仕事のため義母に、息子を頼んだことから、離婚へと、向かっていく。 実父が、やって来て、自分がどうして、子会社への出向になったか?それに対抗して自分は努力して行ったか?と、、、諭す。彼女は、前向きに話を勧めるように、避けていた義母と、会って、懐柔(?)しようと思う。、、、、、 本当に、『ひとごと』と、して、読ませてもらった。 どれも、自分には、この年になるまで、遭遇しなかった話である。 しかし、8つの話の中に、現れる家族の人生は、色々の転換期があり、その後はどうなるの、、、、と言うところで、読者に、自分で、最後の文章を、考えされるところがこの人の作品の良さなのかもしれない。 動物好きの私は 『捨てる理由』の話が、良かった。 しかし、子犬を拾った博史氏のように、老人に、話を出来るであろうか?と思う。 犬を買うのは、簡単に、ペットショップに行けば自分の物にな る。『買う』のは、簡単だが、』『飼う』のは、大変である。 昔のように、10年の命でなく、今は、15~18年も、犬の寿命も、伸びてきていて、今から飼っても、自分の方が、先に逝ってしまったら、、、なんて思ってしまい、飼う事が出来なくなった。もし飼っていて、一人病気にでもなったら、、、どうするだろう、、、と、思ってしまった。 何処にでも、ひとごとと思っていたことが、身近に起こることもある。 そんな作品集でもある。
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