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日本橋本石町やさぐれ長屋 の商品レビュー

3.7

21件のお客様レビュー

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2024/03/31

時代小説ってホッコリするよなぁーと気楽に読めました。 江戸時代の庶民の生活に入り込めて楽しいです。 さて、「弥三郎店」という裏長屋に住む人々たちのお話。 「店」とは江戸時代では「借家」という意味で、物語で「店子」と言われているのは入居者ということ。この話は江戸版『めぞん一刻』と...

時代小説ってホッコリするよなぁーと気楽に読めました。 江戸時代の庶民の生活に入り込めて楽しいです。 さて、「弥三郎店」という裏長屋に住む人々たちのお話。 「店」とは江戸時代では「借家」という意味で、物語で「店子」と言われているのは入居者ということ。この話は江戸版『めぞん一刻』といったところですかね。もっと他にいい例があると思うけど。 鉄五郎が言う「おきゃあがれ」とか、おやすの「はばかり様」とか江戸の言葉がまた楽しい。こういう所で使うんだーと勉強になりました。 それにしても女性の名前がみんなひらがなだし、全部同じに見える( ; ; ) これは男尊女卑なところがあるけど、女性の名前に漢字を使うことを歓迎しなかったり、ひらがなしか使えないといった理由があるみたいですね。はー、江戸文化の学び直しになりました。

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2024/02/12

2024年2月12日 男と女の棲み分けがはっきりしてたのだな。この時代は。 今はムッとしてしまう。 人との関わりが強くて、本音で生き生きと暮らしている。 お節介で働き者で、気が強くて洒落っ気たっぷり。 こんな長屋いいなと思う。

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2023/10/02

日本橋本石町にある、通称「やさぐれ長屋」には、様々な事情を抱えた住人が集まっている。 お節介をやいたり、やかれたり、助けられたり、助けたり。 貧乏だけど、人情味溢れる物語。 もっと、読みたかった。

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2022/11/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「~~長屋」というタイトルの本はたいてい面白いですねw。宇江佐真理さん、先日読んだ「夜鳴きめし屋」(2012.3)はとても良かったです。今回読んだ「日本橋本石町 やさぐれ長屋」(2014.2)もとても面白かったです。時の鐘、みそはぎ、青物茹でてお魚焼いて、嫁が君、葺屋町の旦那、店立て騒動の連作6話。鉄五郎・おやす夫婦、六助・おひさ夫婦、この二組が話を盛り上げています。  日本橋本石町に弥三郎店、通称やさぐれ長屋があります。時の鐘、みそはぎ、青物茹でてお魚焼いて、嫁が君、葺屋町(ふきやちょう)の旦那、店立て騒動の連作6話。味わい深い物語です。大工の鉄五郎と美人妻おやす、駕籠かきの六助とおひさの二組の夫婦が長屋をよくまとめています。また、新しい家主になった藤江夫人が素晴らしいです。宇江佐真理「日本橋本石町(ほんこくちょう) やさぐれ長屋」、2014.2発行、再読。

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2020/11/28

読んでみたら既読だったが、遠い昔のことなので新しい気持ちで読めた。 長屋の店子たちのあれこれ。 融通の利かない鉄五郎と出戻り娘のおやす。初対面の印象はあまり良くないのだが、そこから次第に相手が気になってきて…という、まるで恋愛マンガのような展開。 母親の介護で自分の生活すらま...

読んでみたら既読だったが、遠い昔のことなので新しい気持ちで読めた。 長屋の店子たちのあれこれ。 融通の利かない鉄五郎と出戻り娘のおやす。初対面の印象はあまり良くないのだが、そこから次第に相手が気になってきて…という、まるで恋愛マンガのような展開。 母親の介護で自分の生活すらままならないおすぎ。同じように老いた母親と共に暮らす喜助は何故かおすぎに言い寄ってくる。 現代にも通じる介護問題にストーカー事件を混ぜたようなハラハラする展開。 余所の女の素へ転がり込んだきり帰って来ない夫に腹を立て、こうなりゃ自分もと折しも言い寄って来た男と新たな人生を楽しもうとしたおとき。 これまた現代にもありそうな虐待事件に繋がりそうな展開。 など、様々な人生ドラマや人間関係を描いた六編。 先に書いたように緊張感ある話もあるが、結果的にはホッとするので安心して読める。 近すぎる長屋の住人たちとの関係は時に煩わしく厭になることもあるが、いざという時はやはりありがたい。 第四話のネズミが出た話では私もおやす同様ゾッとした。罠に掛けたところでそのネズミを始末するなんて恐ろしくて出来ない。 どんな噂があろうが実際に付き合ってみなければその人のことなど分からない。逆にどんな人でも魔が差すことはある。やり方を間違えてとんでもないことになることもある。 それでも日頃の付き合いがあれば助けてくれる。おせっかいでもありがたい。まさしく遠くの親戚より近くの他人。 最終話の長屋取り壊しの噂のオチは意外だった。しかし大団円。宇江佐さんらしいスパイスもありながら、楽しく読めた。

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2020/10/08

市井を切り取り、これほど濃密に書くことのできる作家さんをほかに知らない。多くの人がそうであるように、先生の新刊が読めないことが悲しい。

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2019/03/08

日本橋本石町にある、通称”やさぐれ長屋”には、 様々な事情を抱えた住人が集まっている。 一本気な職人、早々に出戻った若い娘…。 お互い、お節介をやきながらも助け合う 長屋の人々の毎日を描く。

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2017/11/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

弥三郎長屋、通称「やさぐれ長屋」に住まう人々の貧しくも人間味あふれた温かい生活を描く人情市井短編集。宇江佐さんの本領発揮、一番得意な土俵で堂々の横綱相撲を読ませてくれる。 基本的に善人しかいないこの長屋、ちょっとしたつまづきや行き違いややりすぎでゴタゴタすることはあっても、日々の生活を一生懸命に良くなるようにと生きる姿勢が美しい。 今となっては、こんな密接なご近所関係は遠い夢。何しろ家族ですら個人主義な世の中、それが悪いことではないのだが。ちょっと人恋しさを感じた時や孤独に疲れた時に読んでみるといい。懐に掌を入れたような優しい温かさが癒してくれると思うよ。

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2017/10/14

弥三郎長屋、通称やさぐれ長屋の住人たちにおきる様々な出来事を描いた連作短編集。付かず離れずの距離感で付き合う人々かちょっと羨ましいかな。 作者らしいいい人過ぎない描き方が心地よい。

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2016/03/11

「やさぐれ長屋」とあだ名される長屋が舞台の短編連作。現代にも通じる人生の悩み…最後は希望が持てる明るい終わりで爽やかな読了感。

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