文字の言語学 の商品レビュー
近代言語学の歴史の中で軽視されてきた文字について、文献学、言語学や神経学などの知見を総合して、関連領域まで広く扱った本。文字は必ずしも音声言語に従属しているのではなく、言語を規定しもするのではないか、という示唆を与えてくれます。 音声言語中心主義を相対化する本で、デリダをヒントに...
近代言語学の歴史の中で軽視されてきた文字について、文献学、言語学や神経学などの知見を総合して、関連領域まで広く扱った本。文字は必ずしも音声言語に従属しているのではなく、言語を規定しもするのではないか、という示唆を与えてくれます。 音声言語中心主義を相対化する本で、デリダをヒントにしてるのだと思われましたが、思想方面への言及はありませんでした。試論的なものでもいいので、言語学的文字論と思想との接点を描いた文章も読んでみたいと思いました。
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第1章 文字とは何か 第2章 基本的な選択肢:意味と音 第3章 表語文字 第4章 音節文字 第5章 単音文字 第6章 子音と母音 第7章 母音記号の結合 第8章 分析と解釈 第9章 混合文字体系 第10章 文字の歴史 第11章 文字の心理言語学 第12章 文字の社会言語学
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