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なんでそんなことするの? の商品レビュー

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11件のお客様レビュー

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2022/03/15

ナンセンス童話かしら、と思いました。 トキオくんに善意の改心をせまるコウキくんを、ミケがパクッと飲み込んでしまうのですから。 (ミケは、トキオくんの飼い猫です) え、一体どうなるの? と思いましたが、ちゃーんと落としどころがあって、よかったです。 ひろせべにさんの絵が楽しい!

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2022/03/07

割とグサッとくることを挿絵が和らげているのかな。 猫のミケがトキオをいじめた子に次々復讐するというのは、なかなか児童書には珍しい展開だった。 松田さんは大人の本専門と思っていたから、児童書(しかも福音館が出版)を書いているとは、正直驚き。 ちょっと変わった視点でもっと児童書を書い...

割とグサッとくることを挿絵が和らげているのかな。 猫のミケがトキオをいじめた子に次々復讐するというのは、なかなか児童書には珍しい展開だった。 松田さんは大人の本専門と思っていたから、児童書(しかも福音館が出版)を書いているとは、正直驚き。 ちょっと変わった視点でもっと児童書を書いてほしいな。

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2021/04/19

学校のみんなに「変なやつ」と言われるトキオ。普通から外れるとたちまち「変」になる貧弱さったら。ミケの言うことが深い。核心をついてくる。傷ついたことや悲しいことをないものにしたらダメ。「やめて」って言われても相手はやめないかもしれないけど、「なんでそんなことするの?」って言われたら...

学校のみんなに「変なやつ」と言われるトキオ。普通から外れるとたちまち「変」になる貧弱さったら。ミケの言うことが深い。核心をついてくる。傷ついたことや悲しいことをないものにしたらダメ。「やめて」って言われても相手はやめないかもしれないけど、「なんでそんなことするの?」って言われたらたしかに「なんでだろう?」って相手は考えてしまうかもしれない。そうなんだ。みんな変なやつだし変わってるし個性的。自分の考えを超えた人に対する想像力や柔軟さ、器やユーモアが必要でしょ。

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2021/02/14

トキオが部屋のドアの前で合言葉を言ったから、だれと話してるのかなと思った。そしたら、ミケというねこだったから、おどろいた。だから合言葉が「サバミソ」なんだなとわかった。 「なんでこんなこと言うの?」って思うことは、ぼくにもある。ほかにやりたいことがあるから遊びのさそいをことわると...

トキオが部屋のドアの前で合言葉を言ったから、だれと話してるのかなと思った。そしたら、ミケというねこだったから、おどろいた。だから合言葉が「サバミソ」なんだなとわかった。 「なんでこんなこと言うの?」って思うことは、ぼくにもある。ほかにやりたいことがあるから遊びのさそいをことわると、「はあ?そんなことしなくていいじゃん」って、ばかにした感じで何度もさそってくる。ぼくは、言い方にはふれないで、そこからスーッといなくなる。 それでよかったのかなと思う。ミケがいたら、その子はおそろしいことになっていたかも。そしたら、かわいそうだから、ぼくのいやな気持ちをふきとばして元にもどしてもらう。それで、次からは「その言い方やめて」って言うと思う。 はりねずみの家族の家がうらやましかった。かわいい。葉っぱの上に小さいコップがのっていて、そこにお茶が入っている。お茶は、ぼくのお父さんが好きな緑茶かもしれない。 ミケがいろんないたずらをするときに、ミケが絵の中のどこにいるのかさがすのがおもしろかった。(小3)

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2019/04/25

絵とお話しの雰囲気が合いすぎている ミケはトキオくんのことが本当に大好きなので少し悪者になってトキオくんに大切なことに気づいてもらった 「ミソサバ」「サバミソ」

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2014/06/23

『スタッキング可能』の著者・松田青子の本は、翻訳の『はじまりのはじまりのはじまりのおわり』をしばらく前に読んだが、これはご本人が書いた作。本文もおもしろかったけど、絵もおもしろかった。 学校で、同級生から「変だよ」「おかしいよ」などと言われるトキオ。トラのぬいぐるみを学校へ持...

『スタッキング可能』の著者・松田青子の本は、翻訳の『はじまりのはじまりのはじまりのおわり』をしばらく前に読んだが、これはご本人が書いた作。本文もおもしろかったけど、絵もおもしろかった。 学校で、同級生から「変だよ」「おかしいよ」などと言われるトキオ。トラのぬいぐるみを学校へ持ってくるのは変だとか、それは女の子のものだから持ってるのはおかしいとか。家で待ってるミケは、そんなトキオが学校から帰ってくると「たのしくなさそうだね」と見てとる。ぼくも学校へ連れていってよ、遠くから見てるからとミケにせがまれて、トキオはうんという。 次の日、トキオにいやなことを言って、いやなことをしようとした同級生を、ミケがぱくっと食べてしまった。ミケは、ひどいことを言ったりやったりされても、がまんしたり平気なふりしたりするようなのはいやなんだ!とトキオに言うのだ。それから、トキオにひどいことを言ったり、トラにちょっかいを出したりする同級生には、おかしなことが起きるようになった。 体育の時間、ドッジボールのはずが、ボールのかわりに、トキオの短パンのポケットに入っていたトラを、同級生が取り上げ、ほいほいと投げはじめた。トキオは「やめて」と小さな声で言うのだが、誰にも聞こえなくてやめてもらえない。 ▼先生も、たいしたことじゃないと思っているのか、笑って見ています。(p.38) 先生がどう思っていたのかはわからなくても、笑って見ていられると、どうでもいいと思ってるんだろうとか、先生もこれはたいしたことないと思ってるんだろうとか、トキオがそんな風に感じるのはよく分かる。小学生にとって「先生」はすげーデカいし。 トキオが泣きそうになったそのとき、ミケの目がギラッと光って、クラスのみんながリスになっていた。先生もだ。トキオは、ミケに「もー本当にやめてよね。みんなぼくをからかってるだけなのに、なんでそんなことするの?トラを学校に持ってきて、悪いのはぼくなのに」(p.42)と怒鳴る。 ミケは、そんなトキオに言うのだ。「だからわかってないなあ、トキオくん。ほんとバカだなあ。だれかの好きなものや好きなことを変だなんて言ったり、バカにしたり、だれもそんなことしちゃいけないんだよ。本当にひどいことなんだよ、それは。(略)」(p.43) その次の、ミケのセリフがするどい。 ▼「それにさ、からかってるだけって言うくせに、じゃあなんでトキオくんは、毎回悲しいの? 傷つくの? いやな気持ちになるの? からかってるだけって本当は思ってないからだよね」  「ねえ、ぼくにやめてって言うんだったらさ、トキオくんが悲しくなったり、傷ついたり、いやな気持ちにならないようにしてくれる? ぼくはトキオくんのことが好きだから、トキオくんが悲しくなったり、傷ついたり、いやな気持ちになるとすぐにわかっちゃう。そうするともう体が先に動いてああいうことになっちゃうんだよ。ぼくにはとめられないの。だからぼくにやめてほしいんだったら、トキオくんも悲しんだり、傷ついたり、すぐに落ち込まないようにしてよ」(p.44) ミケに「できるもん!」と言ったトキオは、次の日からがんばった。トラをいじられたり、変なやつと言われたりしたら、「なんでそんなことするの?」「なんでそんなこと言うの?」と言い返した。小さい声で、さいしょは手がぐーになって、力が入って、家に帰ったらぐったりつかれていた。 でも、トキオが気がついたことがあった。「なんでそんなことするの?」「なんでそんなこと言うの?」と訊いても、みんなもごもご言うだけで、ちゃんとした答えは返ってこないのだ。 そのうちに、時は手をぐーにしなくても、ちゃんと言い返せるようになった。そしたら、だれもトキオのことを変だと言わなくなった。 ▼「なんでそんなことするの?」「なんでそんなこと言うの?」ときかれても、もごもごもごもごしてこまるだけだし、よく考えたら自分だって変だったのです。(p.54) みんなどっか変で、それがふつうだった。変なところがない子なんて、教室に一人もいなかった。そのころになると、トキオはミケが何かするんじゃないかというのが気にならなくなって、ミケもまた、帰ってきたトキオが「ちゃんと楽しそう」で「気持ちがうきうきしてる」のがわかって、もう心配はないと言う。 ちょっとまちがったら説教くさーーい話になりそうなところ、おもしろい絵のおかげもあってか、読後感はよかった。『スタッキング可能』のなかの、" 『わたし』は絶対それが普通だって思わない"のココロが、この本にも流れてるなーと思う。 (6/22了)

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2014/05/09

先日読み終えた「英子の森」の著者松田青子さんが書いた児童書。読了後、非常に深く考えさせられた作品でした。嫌なことは嫌とはっきり自己主張する勇気、誰もがどこかしら変わった部分を持っており尊重しようというメッセージを感じました。またアバンギャルトなイラストもストーリーとマッチしていて...

先日読み終えた「英子の森」の著者松田青子さんが書いた児童書。読了後、非常に深く考えさせられた作品でした。嫌なことは嫌とはっきり自己主張する勇気、誰もがどこかしら変わった部分を持っており尊重しようというメッセージを感じました。またアバンギャルトなイラストもストーリーとマッチしていてよかったです。

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2014/05/03

独特の絵に、やさしい文体。絵でもっているようなものですが、この絵本は、なかなか面白いと思いました。でも、将来名作の仲間に入ることができるかどうかはちょっと疑問ではありますが。。。

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2014/04/30

ぬいぐるみのトラを大事にしていることでからかわれてしまうトキオくんを助けてくれるミケ。 ミケがいるから大丈夫!と大人になった私も、言い聞かせたりしてしまうのです。 ふつうってなに?あなたが大切なものはなに?

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2014/04/23

子どもがこれを読んで、どれだけ喜ぶか、あるいは共感するかは分からない。『はじまりのはじまりの…』もそうだったけど、ぱっと見は易しくて楽しそうでも、書かれている内容は結構深く(またちょっとひねりがあって)、ただこの程度の文章を「読める」だけの子は理解までは至らない。「ちょっと変わっ...

子どもがこれを読んで、どれだけ喜ぶか、あるいは共感するかは分からない。『はじまりのはじまりの…』もそうだったけど、ぱっと見は易しくて楽しそうでも、書かれている内容は結構深く(またちょっとひねりがあって)、ただこの程度の文章を「読める」だけの子は理解までは至らない。「ちょっと変わったお話だったな」くらいの感想で終わり。絵も「変わってる」感を強調する。 これと『百枚のドレス』を比べれば、読みとりにくさは格段に上。よって子どもにすすめるなら圧倒的に『百枚の』になる。 でも、松田青子を読んだことのある人なら、死ぬほどではないけど生きるのが辛いことを体験した人の物語として共感できると思う。 実はみんな変なところはあるんだよ、という描写は良かったが、その自分の「変」と共存して生きているように、トキオくんの「変」とも共存できるとみんなが気づいてくれるとよかったな。

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