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放射能とナショナリズム の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2024/10/02

感情論ではなく、現実論と言う意味では「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰かと似ているかもしれない。が、原爆投下で生き延びる事が出来、感謝と言うのは戦争を早く終結させたと言う戦勝国のソレと変わらない気がする。勿論、その側面もあるし、ナショナリズムと言う意味では当時の植民...

感情論ではなく、現実論と言う意味では「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰かと似ているかもしれない。が、原爆投下で生き延びる事が出来、感謝と言うのは戦争を早く終結させたと言う戦勝国のソレと変わらない気がする。勿論、その側面もあるし、ナショナリズムと言う意味では当時の植民地支配されていた近隣諸国も近い反応だったかもしれない。しかし、勝てば官軍負ければ賊軍みたいなものは結果論であって現実論では無い気もする。いや、結果論と現実論の分水嶺は何処で引くのか?引けるのか?引く必要性は?自分の中で宿題となった。

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2014/03/25

回送先:品川区立源氏前図書館(OM05) 西川長夫はかつて公演で「あんたもうしゃべらんでええわ」といって中断させられたスピーチで、「国民国家に反対する運動自体が新たな国民国家への運動へと回収されるという性質が国民国家の力学には存在する」と言いたかったことがあるといいう。小菅の本...

回送先:品川区立源氏前図書館(OM05) 西川長夫はかつて公演で「あんたもうしゃべらんでええわ」といって中断させられたスピーチで、「国民国家に反対する運動自体が新たな国民国家への運動へと回収されるという性質が国民国家の力学には存在する」と言いたかったことがあるといいう。小菅の本著もまた同様に、「核(原子力発電・あるいは核兵器)に反対する運動自体が、新たな核(原子力の更なる神話の形成)を求める運動へと回収されている」ことへの強い危惧がその根底にあるのだろうと考えられる(これは評者もまた同様に思うことであるし、ゆえに評者も小菅も「反核」・「日本型平和運動」のシンパから口汚い非難を浴びることになるのである)。 本書において小菅が重視しているのは、過去と現在の間に横たわる「埋めがたい距離」の問題、あるいは「多層的に折り重なる」過去の事例を一刀両断することなく、多層的なまま直視することの重要性であり、聞き手(あるいは読み手)にとって「耳障りの良いストーリー」だけをえり好みしたり、無意識的に編纂しやすい私たちの問題に視点を当てていく。 「いくつもの声」に耳を傾けること、「過去は死なない」がゆえに生じるさまざまな「見たくないもの」への真摯なまなざしをいかにして維持していくか。問われるべき課題はあまりにも山積したままである。

Posted byブクログ

2014/03/14

私の頭でフォローするにはちょっと難しい本でした。それでも、多様な考え方や生き方が共存するには譲り合う事が大事と言う部分には共感しました。 福島が過度に政治利用される事への懸念なども参考になりました。

Posted byブクログ

2014/02/22

著者はニュートラルな立場の近現代史の学者であり、戦後和解について研究されています。その見地から福島第一原発事故のこれまでとこれからを解明されています。著者らしい優しさが感じられる著作です。

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