最強 世界の軍用機図鑑 の商品レビュー
戦闘機のみならず軍用機全般について、豊富なイラストを用いて解説している。このイラストはほぼ作者が手掛けているようで、その技量には恐れ入る。 以下印象に残ったことを列挙 ・第二次大戦以降、空中戦は個人ではなく組織単位での戦闘に変化した。その象徴がバトル・オブ・ブリテンでのイギリス...
戦闘機のみならず軍用機全般について、豊富なイラストを用いて解説している。このイラストはほぼ作者が手掛けているようで、その技量には恐れ入る。 以下印象に残ったことを列挙 ・第二次大戦以降、空中戦は個人ではなく組織単位での戦闘に変化した。その象徴がバトル・オブ・ブリテンでのイギリス空軍の勝利 ・ステルス爆撃機B-2スピリットの値段は一機24億円 ・アメリカの爆撃機B-52は誕生から50年以上経った現在でも現役 ・B-29スーパーフォートレスの内部巨大さから前後二室に分かれていて、行き来には連結部のトンネルを這って移動する必要があった ・急降下爆撃は水平爆撃よりも命中精度が遥かに高い ・偵察機は敵地に単独で侵入する関係上軍用機の中でも危険度が高く、近年では無人機への置き換えが進んでいる ・偵察機に旅客機を改造した機体が多いのは、任務が長時間に及ぶので居住性を高める必要があるため ・偵察機BV141など、左右非対称の戦闘機も試作段階では存在した ・宇 宙 空 間 爆 撃 機 ゼ ン ガ ー ・空飛ぶ円盤の形をした航空機の構想は第二次大戦頃から存在し、XF5Uフライング・パンケーキやアブロ・カー等が試作された 本書の最大の特徴は、やはり「戦闘機」のみならず「軍用機」全体の情報を載せている点にある。軍用機系の書籍はほとんどが戦闘機専門なので、爆撃機や偵察機などの情報及びイラストが載っているものは珍しい。特にステルス機やB-29については、今まで断片的な知識しか無かったが本書で初めてまとまった知識を得ることができた。ただ、読者として中級者以上を想定しているらしく、最初から専門用語が普通に使われているので初心者には分かり辛い部分もあるかもしれない。もっとも、初心者の自分でもイラストを見ているだけで充分に楽しめたが。
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