世界恐慌(上) の商品レビュー
世界恐慌(上)☆☆☆ 人生で最も感銘を受けた書 ベスト&ブライテストを超える 1.世界史が「政治史+経済史」として分析・語られる=人とカネ 1番驚いたのは「ドイツ賠償金問題」 ワイマール共和国の崩壊・ヒトラーファシズム政権の樹立の原因とされる ケインズが「平和の経済的...
世界恐慌(上)☆☆☆ 人生で最も感銘を受けた書 ベスト&ブライテストを超える 1.世界史が「政治史+経済史」として分析・語られる=人とカネ 1番驚いたのは「ドイツ賠償金問題」 ワイマール共和国の崩壊・ヒトラーファシズム政権の樹立の原因とされる ケインズが「平和の経済的帰結」1919で批判したのが有名 しかし本書では、その要因が米国の「対欧戦争債権」の取立固執にあると 欧州各国は対米債務の返済原資を賠償金に求めざるを得なかった 米国はその連動を回避すべく「孤立主義」の殻をまとった そして世界一の金保有国の金庫を閉じた ⇒世界的なデフレ政策「世界恐慌」へ *世界の経済体制が変わるとき、想定外の不具合が生じる 2.金本位制への固執 世界の客観情勢が変化しても、なかなか受け入れられない「金本位制」見直し 英国は「大英帝国の栄光と誇り」を取り戻すべく、金本位制への復活を決めた ケインズは金本位制が時代に適合しなくなっていることを指摘したが黙殺された 金本位制への復帰は、強烈なデフレ政策となり、 産業への打撃と多くの失業者をもたらした 英国の国家戦略としては大失敗 後年チャーチル大蔵大臣が反省している 非専門家の生兵法で大失敗 出来上がっている「体制・制度」を変えるのは容易ではない 尋常じゃないパワーが不可欠 既得権+既得概念 人間は保守的 3.経済理論の有意さ 随所にJ.M.Keynesが登場 制度の問題・改正
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20150304-0331 第一次世界大戦直前から戦後にかけての欧州の状況を、金融経済を軸にして生き生きと描いている。4人の中銀総裁、特に英ノーマンと米ストロングが魅力的、ケインズも若手の論客といった感じで登場人物の造詣が丁寧なのが良い。読み進むうちに、金本位制に限界が来ていることや当時の中央銀行システムが旧態依然としていることなどがわかってくる。下巻はついに金融恐慌直前から第二次大戦直後まで。
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とても読みやすいのです。 判り易いのです。 世界を単純に理解できます。 その分、うそ臭さが漂います。
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