RailsとiPhoneではじめるアプリケーション開発 の商品レビュー

栗田由菜【著】

2014/05/13

世の中に「初心者向け」な本が沢山出まわる中、この本は「上級者向け」を対象としており、ものすごく好感が持てるし、求めていた本だった。
内容は、WebアプリケーションフレームワークのRuby on Railsを使用してWebアプリと連携するiOSアプリを構築する方法が解説されている。サーバーと通信するアプリの解説などは書籍はもちろんのこと、ネット上にもまだまだ良質な情報はなく、そういう意味でも求めていた本だった。
しかしながら、軽度な誤字脱字のみならず、実際の動作にまで影響する誤字脱字（プログラムやコンソールコマンドを含む）や、過不足のある解説など問題が山積みの本だった。
特に解説の過不足はひどく、本の途中では「自分で実装してほしい」と書かれていて解説はおろか、ネット上にあるサンプルプログラムにさえも正解のコードは記されていない。
また、GemやCocoaPodsを利用しているのだが、どんどんアップデートされるOSSを使っていながら、重要なバージョン指定をしておらず、いちいち作者が本を執筆しているときにインストールしたであろうライブラリのバージョンをgithubから探したりなどストレスフルだった。

本のテーマは非常に良いが、本の質が全体的にひどくてがっかりした。

2013/11/04

非公式正誤表あります:
http://public-errata.appspot.com/errata/book/9784844334477/

2013/10/22

中盤くらいから説明を飛ばす事が増えてくるが、それを補う網羅性はこの上なくすばらしい。一人に1冊持ってもらいたい良書の一種

2013/09/23

・オープンソースライブラリをフル活用して、Herokuも使いつつ、Deviseによる認証、AmazonS3への画像投稿、FB連携などを備えたRailsAPIサーバー＆iPhoneアプリが出来上がる。まさに、この構成で作ろうとしていたので、めちゃめちゃ参考になった。コントローラー部分のみですが、RSpecによるテスト駆動開発も書かれている。ここも参考になった。

・読んで作り上げるためには、Rails、iOSともに、ある程度の知識は前提として求められる。残念なのは、誤字脱字や記載プログラムのミスが多く、そのまま書いたのでは動かないことが多いこと。3500円する出版物として、そこは責任持って欲しかった。ある程度、自分でデバッグして直せないと、作り上げられないし、なかなかストレスが溜まるだろう。今回、RubyMineを導入して、環境を整える良いキッカケにはなった。

・誤字脱字プログラムミスが無ければ、かなりの良書だと思うんだけどな〜。それ故に、amazon等で評価が必要以上に下がってもったいない。