流れ星と遊んだころ の商品レビュー
読んでいるうちにしだいによじれていって、そのうちひっくり返ってしまったという感じ。最後はもうどっちが表なのかわからなくなってしまった。登場人物の思考には理解できない部分があり、(よくわからない三角関係とか… よくわからない心中騒動とか…)よって、星3つです。
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確かな評価の定まっている作家の作品だから、プロットそのものはよくできており、筆力も高いとは思うが、小説とはいえ斜に構え過ぎた文体がちょっと私には合わなかった。 それ故か、凝らされた技巧の必然性や、3人の主要登場人物の関係性を著すモノローグなどがイマイチ腑に落ちきらず、また情愛を巡...
確かな評価の定まっている作家の作品だから、プロットそのものはよくできており、筆力も高いとは思うが、小説とはいえ斜に構え過ぎた文体がちょっと私には合わなかった。 それ故か、凝らされた技巧の必然性や、3人の主要登場人物の関係性を著すモノローグなどがイマイチ腑に落ちきらず、また情愛を巡る描写も生理的に受けつけないところがあった。
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語り部が一人称から三人称へ変わるにつれ物語の様相も変わっていく。スターのマネージャーが裏切って自分を陥れようとしたヤクザまがいをデビューさせようと目論む。そこからは時系列も入れ替わり次々と展開していく様が面白い。 昼メロのような雰囲気もあるが、小説ならではの仕掛けがあり楽しめた。
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まさに連城節炸裂。 冒頭の一人称からいきなりの三人称。 その後、交互に語り手が変わる展開は、 もちろん連城センセイの罠だと分かっていても、 どこにそれが仕掛けられているのか見えてこない。 それ以上に、メイン登場人物3人の行く末も 気になっていたし。 中年のマネージャーと、彼と知り...
まさに連城節炸裂。 冒頭の一人称からいきなりの三人称。 その後、交互に語り手が変わる展開は、 もちろん連城センセイの罠だと分かっていても、 どこにそれが仕掛けられているのか見えてこない。 それ以上に、メイン登場人物3人の行く末も 気になっていたし。 中年のマネージャーと、彼と知り合った男女の 3人の物語。 なんとも切ない余韻のあるラストが素晴しい。
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主要な登場人物2人が嘘をつき相手を罠にかけるので、二転三転する展開は面白く、叙述トリックとしては楽しめた。 ただ、個人的にキャラに対して魅力を感じられなかったので途中で騙されていたことに気付かされても「あ、そういうことだったの」程度で流せてしまいました。 鈴子にしても男性2人の視...
主要な登場人物2人が嘘をつき相手を罠にかけるので、二転三転する展開は面白く、叙述トリックとしては楽しめた。 ただ、個人的にキャラに対して魅力を感じられなかったので途中で騙されていたことに気付かされても「あ、そういうことだったの」程度で流せてしまいました。 鈴子にしても男性2人の視点から語られるだけなので、最後までよく判らないキャラだったし。 ラストも、もう一段階大きなどんでん返しがあるのかと期待しすぎたせいで、あっさりと終了としたような、何だか消化不良といった感じでした。 以前「造花の蜜」を読んで面白かったので、少し作者さんに対してハードルを上げ過ぎたせいかも?
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お互いに騙し合う話。何回も繰り返されるので、最後まで真実が掴みにくかった。 個人的には連城三紀彦さんの作品は好きだけど、この作品はピンとこなかった。
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毎年この時期は「おすすめ文庫王国」を買って、昨年読み落した本から面白そうなものを見繕うのだけれど、今年も3冊選んでみた。その内、このお話を今年最初の本とする。 B級シネマのような安っぽさが今ひとつだけど、うらぶれた雨でネオンが滲んだような情景の中で展開されるお話は思いもかけない展...
毎年この時期は「おすすめ文庫王国」を買って、昨年読み落した本から面白そうなものを見繕うのだけれど、今年も3冊選んでみた。その内、このお話を今年最初の本とする。 B級シネマのような安っぽさが今ひとつだけど、うらぶれた雨でネオンが滲んだような情景の中で展開されるお話は思いもかけない展開を見せ、その奇抜さや技巧に先を読む手を急がされる。 男2人の関係に女が行きつ戻りつする三角関係も得体の知れない色を醸し出し、辿り着いた終章の侘しさに余韻あり。 一昨年亡くなったこの作者、私は初めて読むのだけれど、解説を読むと他の作品もなかなか面白そうに映り、新作に見えないのは確かに残念。
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斜め読み。芸能界のスター俳優のマネージャーが別の男をスターにしようと画策していくが周りは嘘つきばかりで…話が二転三転しまくりで飽きてしまった。意外な真相より話の大筋が面白くないと読み進めるのが面倒だ。
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このミスベスト10 2004年版9位。久々に普通に面白い小説読んだ。TVドラマに似合いそうなやつで、次々と盛り上がる場面があって飽きない。さくさく読める。それでも、意外性を求めるあまりちょっとストーリーひねりすぎの感があって、中盤、訳わからななってくるのと、理解させるための説明が...
このミスベスト10 2004年版9位。久々に普通に面白い小説読んだ。TVドラマに似合いそうなやつで、次々と盛り上がる場面があって飽きない。さくさく読める。それでも、意外性を求めるあまりちょっとストーリーひねりすぎの感があって、中盤、訳わからななってくるのと、理解させるための説明がくどすぎて中だるみになるとこああった。まあ、あんまリアリティもなく感情移入もできないけど、娯楽小説としては許容範囲内かと。白川道の小説の雰囲気もあって好きなタイプの小説。この人の本の中では一番よかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
巨星墜つ 不世出の天才作家がめくるめく騙しの迷宮に読者を誘う「このミス」ランクインの衝撃作 大スター「花ジン」こと花村陣四郎のマネージャー・北上梁一は、ある夜に一組の男女と出会った。 秋場という男と鈴子というその恋人に、ある話を持ち掛けることになる。 「ある人物」を大スターに仕立てあげるという夢だった。 花ジンのポジションを奪い取り、さらに上に行くために計画を練る北上だったが……。 この北上と花ジンの攻防のシーンだけでも実に読み応えがある。 このあと全体の3分の2あたりで見事などんでん返しをさく裂させてくるが、話はそれだけにとどまらず、 男女3人の思惑と愛憎が絡み合っていく。 ラストシーンと余韻が実にすばらしい作品。 解説は千街晶之氏。著者の逝去後初の文庫化作品ということで、約6ページにわたって著者の作品と系譜を簡潔にかつ丁寧にまとめている。 「連城ワールドの住人たちは、自分の本心を噓や偽りのかたちでしか表現出来ない宿命を背負った不幸なひとびとなのだ。」 「嘘を必要とするのは、不幸な人間だ」 といった解説も実に秀逸。 ミステリ :☆☆☆☆☆ ストーリー :☆☆☆☆☆ 人物 :☆☆☆☆☆ 文章 :☆☆☆☆
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