レ・ミゼラブル(5) の商品レビュー
5巻で完結。 長かったけど読む価値しかない作品です。 タイトルやあらすじしか知らない方が多いと思いますが、映画やミュージカルには描かれない細かい描写にこそ魅力が詰まっていると感じます。
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- ネタバレ
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感動のラストに目頭が熱くなる、不滅の傑作・最終巻。あらゆる困難を乗り越えたジャン・ヴァルジャンの行く末は。 苛烈な戦闘シーンから始まる第五部は、再びジャン・ヴァルジャンの物語に戻ってくる。複雑な思いを胸に抱えながらも、あくまで人を救うことをやめない我らが主人公。闇と恐怖に満ちた脱出行に息が詰まりながら、テナルディエ、ジャヴェールとの因縁も決着に近づいていく。ジャヴェールに起きる心の変化と葛藤の描写が巧みで印象的。 出来すぎるほどの幸せを受けるマリユスとコゼットの裏で、未解決の事柄が影を落とす。隠されたジャン・ヴァルジャンの過去、何も知らない新婚夫婦。マリユスの恩義に対する執念といくつかの偶然から徐々に真実が見えてくるが……。ここからは涙なしには読み進められない。ここにこの長大な物語が見事に結実してくるのだ。 一度はどん底に落ちた人間がどこまで偉大になれるか、ミゼラブルな人がいかに崇高な魂の輝きを放つことができるか、壮大な思考実験ともいえる小説。尊い。
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長い旅を終えた気分。映画を事前に見ていなければここまでたどり着けなかっただろう。感動の最終巻。ジャン・ヴァルジャンの数奇な人生はついに最終章へ。マリユスとコゼットが結婚し、その幸せをジャンが見届けることができた。それでいい。いい結末だ。そこに至るまで、たくさんのみじめな人たち(ミ...
長い旅を終えた気分。映画を事前に見ていなければここまでたどり着けなかっただろう。感動の最終巻。ジャン・ヴァルジャンの数奇な人生はついに最終章へ。マリユスとコゼットが結婚し、その幸せをジャンが見届けることができた。それでいい。いい結末だ。そこに至るまで、たくさんのみじめな人たち(ミゼラブル)がいたのはわかっている、それでも人間は生きる、たくましく前を向いて。そんな壮大なストーリー。
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少しずつ読んできましたが、半年以上かけてようやく読み終わりました。 いろいろな伏線の全てが最終部でしっかりと帰結して、本当に最近ないくらいに大きな感銘を受けました。常に誠実たろうとしたジャン・ヴァルジャンの内なる葛藤・壮絶な人生。 折にふれてまた読み返したいとても思える名作でした...
少しずつ読んできましたが、半年以上かけてようやく読み終わりました。 いろいろな伏線の全てが最終部でしっかりと帰結して、本当に最近ないくらいに大きな感銘を受けました。常に誠実たろうとしたジャン・ヴァルジャンの内なる葛藤・壮絶な人生。 折にふれてまた読み返したいとても思える名作でした。 ユゴーの政治哲学・歴史認識の部分はなかなか読むのがしんどかったですが、次に読み返す時はこれも面白く感じられるようになれるといいなと思いました。
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物語はバリケードでの戦いから、ジャベールの事マリユスの事からコゼットとの結婚まで。そしてジャン・バルジャンに戻った彼の……いくらでも逃げ道があるのに選ばないなんて、彼の精神構造ははかりしれない。たった一度の出来事が人の形を造っていくことがあると信じてみたい。
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