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英国二重スパイ・システム の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2020/07/09

1940年には日本の秘密文書(暗号)が破られていて、逆に情報集に使われていたことがこの本で明記されている。 お花畑にいるとしか思えない日本人にも、諜報とはどういうものであるか、この本でよく知って欲しい。 ただし、今はこの作戦の殆どは形を変えているだろう。

Posted byブクログ

2017/12/20

ノルマンディー上陸作戦の裏で暗躍した5人の二重スパイたちの活躍を描いたノンフィクション。面白かったけど、とにかく登場人物が多く、話も複雑だったのでメモとりながら読んだ。 主人公の5人の二重スパイは本名と英国側の暗号名と独国側の暗号名を持ち、英独それぞれの国に担当の上司がいて、各...

ノルマンディー上陸作戦の裏で暗躍した5人の二重スパイたちの活躍を描いたノンフィクション。面白かったけど、とにかく登場人物が多く、話も複雑だったのでメモとりながら読んだ。 主人公の5人の二重スパイは本名と英国側の暗号名と独国側の暗号名を持ち、英独それぞれの国に担当の上司がいて、各々実在する部下や実在しない部下を持ち、各々愛人や家族がいて…といった調子。 本筋の5人以外にも、鳩を使った作戦を次々と生み出したがほぼ成果のなかった鳩の専門家や将軍のそっくりさんを演じた三流役者や適当な情報を好き勝手流してたせいでかえって英国の欺瞞作戦の大きな障害になってしまった独軍スパイ等キャラ立ちし過ぎた人たちが次々と出てくる 主役の中でも特に変わり種が「ガルボ」ことフアン・プホル・ガルシアで、英国にスパイとして志願するも門前払いを食らったので、独国のスパイになり、ありもしない架空のスパイ網を作ってでたらめの情報を独国に送りまくったアマチュアの二重スパイ。 あと、独国が国外で活動している自国のスパイに資金を渡す方法がなかったとき、「資金がないのに熱心に活動する二重スパイが不審に思われるのでは」と懸念を抱いた英国が、独国が自国のスパイにお金を送れる方法を頑張って考えてあげたの面白かった

Posted byブクログ

2017/05/17

[嘘という真実を呑ませて]第二次大戦期,ドイツ側の工作員を連合国側に取り込み,二重スパイとして操ることを目的としたダブル・クロス作戦。個性豊かな二重スパイたちは,いかにして英国に協力するようになり,ノルマンディー上陸作戦を側面から支援することに成功したのか......。膨大な一次...

[嘘という真実を呑ませて]第二次大戦期,ドイツ側の工作員を連合国側に取り込み,二重スパイとして操ることを目的としたダブル・クロス作戦。個性豊かな二重スパイたちは,いかにして英国に協力するようになり,ノルマンディー上陸作戦を側面から支援することに成功したのか......。膨大な一次資料を基に,今まで明かされなかった工作の内幕を描いた作品。著者は,スパイ小説を書かせたら今日右に出る者はいないと称されるベン・マッキンタイアー。訳者は,同著者による『ナチを欺いた死体』の翻訳も手がけた小林朋則。原題は,『Double Cross: The True Story of the D-Day Spies』。 「こんな話があったのか!!」と純粋に驚かせてくれると同時に,スパイ網を紡ぎ出した一人ひとりの人間ドラマにも焦点が当てられた類い稀な一冊。作戦全体の規模にも驚かされますが,その規模を個人レベルの話から読み物として読者の眼前に立ち上げることに成功した,著者の調査能力と筆力に恐れ入ります。歴史に興味がある人であれば間違いなく楽しめる作品だと思いますし,諜報世界の内幕を覗いてみたい方にもオススメです。 〜これだけは間違いなく言える。もしダブル・クロスの欺瞞作戦が裏目に出ていたり,もしジョニー・イェプセンが口を割っていたり,もしリリー・セルゲイエフが制御信号を挿入していたり,もし嘘で作った一大防御網が暴かれて,ドイツ軍がノルマンディーで,部隊を増強して警戒を怠らず準備万端で待っていたりしたら,その場合,上陸進攻は失敗し,Dデイは多大な犠牲を出して完敗に終わっていたことだろう。〜 質量ともに重厚感アリ☆5つ

Posted byブクログ

2014/01/17

ノルマンディー上陸作戦は、後知恵で見れば、連合国が勝って当たり前の作戦で、カレーが上陸地点だと思い込んだドイツ側が単に頭が悪かったのだと説明されることが多いのだけど、その裏にこんな騙しあいがあったとは知らなかった。 それにしても、ドイツ側が送り込んだスパイをことごとく見破るだけで...

ノルマンディー上陸作戦は、後知恵で見れば、連合国が勝って当たり前の作戦で、カレーが上陸地点だと思い込んだドイツ側が単に頭が悪かったのだと説明されることが多いのだけど、その裏にこんな騙しあいがあったとは知らなかった。 それにしても、ドイツ側が送り込んだスパイをことごとく見破るだけでなく、それを寝返らせて二重スパイとして使おうだなんて、なんてずるがしこいことを考えるんだろう、イギリスっていう国は。 そして、そんなアクロバティックな謀略を可能とした背景には、ドイツや日本の暗号が完全に解読されていて、しかもそのことを解読されている側に気付かせないという、情報=インテリジェンスに対する圧倒的な優位性があったのだろうと思う。 暮れのNHKスペシャルでやってた「知られざる国際情報戦」とかいう番組でも、イギリスは日本の暗号を解読して得た情報を活用して、アメリカが参戦できるよう仕組んだといった話があったが、いやーイギリス恐るべしです。 とっても面白い話だけど、400頁をゆうにこえるボリュームで、登場人物も入り組んでいるので、ちょっと読みづらいというのが難点と言えば難点か。

Posted byブクログ

2013/12/10

実録スパイ大作戦、ではなくて、でも第二次大戦時のイギリスとドイツのスパイを巡るノンフィクション。 登場人物が多い上に担当将校とかコードネームとかものすごい量のカタカナだけれど、それぞれに個性的なスパイの物語にどんどん引き込まれる。 独立した話ということですが、これだけ大著だという...

実録スパイ大作戦、ではなくて、でも第二次大戦時のイギリスとドイツのスパイを巡るノンフィクション。 登場人物が多い上に担当将校とかコードネームとかものすごい量のカタカナだけれど、それぞれに個性的なスパイの物語にどんどん引き込まれる。 独立した話ということですが、これだけ大著だというのに、さらに前に二作あるようです。

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2013/11/24

 20年以上も前のことであるが、ナチス・ドイツの高度な暗号の解読をテーマにした本があった。残念ながらそのタイトルは忘れたが、イギリス諜報機関が集めた数学の天才たちの常人には想像もつかない突飛な行動とその解読プロセスのユニークさに惹かれて一気に読んだ記憶がある。その本には解読された...

 20年以上も前のことであるが、ナチス・ドイツの高度な暗号の解読をテーマにした本があった。残念ながらそのタイトルは忘れたが、イギリス諜報機関が集めた数学の天才たちの常人には想像もつかない突飛な行動とその解読プロセスのユニークさに惹かれて一気に読んだ記憶がある。その本には解読された暗号をもとに撹乱工作を行ってノルマンディー上陸作戦でドイツ軍を誑かしたことは書かれていたが、その実際の誑かし方やどのような人間が大陸とイギリスを往復し、どのような情報操作を行ったかについては触れていなかった。おそらく機密解除の年限がすぎていなかったからであろう。  本書はイギリス諜報機関がその撹乱工作のために、実際に大陸でどのような人間を利用してダブルスパイ・システムをつくりあげ、なにを行ったかを詳細に明かしたものである。もともと外交というのは諜報活動を品よく表現したものであって魑魅魍魎が跋扈する世界であるのはヴェネチアやヨーロッパ各国の歴史を見れば一目瞭然であるが、それにしてもイギリスの諜報機関恐るべし!というべきであろう。

Posted byブクログ