八月の青い蝶 の商品レビュー
小説すばる新人文学賞受賞作。 今死にゆく人と、その人の子どもの頃の淡い初恋が交互に描かれる。原爆が落ちる前後の出来事。そこを生き抜いた市井の人のありのままの気持ちがこちらに迫ってくる。 とても良い作品だった。
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新聞の書評を読んで、読みたくなった本です 第2次世界大戦 広島原爆投下 無意識に、いや意識的に 避けていた。。。ということに気づきました 青という色が随所に散りばめていて 想像すると痛くなる青 被爆者ということ 父親が軍人だったということ 生き残ったということ いま、生きているということ 読んでいるうちに、ああ、そうなんだなと思う 読んで良かった、読みたかった小説でした
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印象深い作品だった。 仏壇にしまわれた青い蝶の標本が語るもの。語るべき人の余命は幾ばくもない。 被爆者手帳を提示するときの夫婦それぞれの思いなど心に残った。
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★3.5。新人賞とは思えない本だった。こんな話が一体いくつあるんだろうと思うと,ため息が出るし,頭を垂れるしかない。
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2014.4.23読了 作家さんたちの絶讃記事をみて読んだが、微妙。いいたいことがよくわからなかった。
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近頃は東日本大震災に心を割かれていたけれど、日本にはこんな過去もあったこと思い出そうよ、と世間に訴えたくなるような本でした。そして被爆者が体の被害だけでなく、差別などの心にも傷を負ったことも。 しかしなんと言っても、スイカをパカッと割ったような亮輔の性格がたまらなくいいよね そ...
近頃は東日本大震災に心を割かれていたけれど、日本にはこんな過去もあったこと思い出そうよ、と世間に訴えたくなるような本でした。そして被爆者が体の被害だけでなく、差別などの心にも傷を負ったことも。 しかしなんと言っても、スイカをパカッと割ったような亮輔の性格がたまらなくいいよね それに「きえさん、きえさん」とひらがな表記での呼びかけがかわいすぎる
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被爆者という思いが複雑なことがよく分かるが、それより虫(蝶)への想いと父親の愛人である希恵さんへの想いが美しく心に染みた。
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読み終わってから、前にチラッと題名を見て気になっていた「翅と虫ピン」の改題だったのかと気づく。 そんなことは忘れていたので、読めてよかったです。 戦争の話だけど、被爆者の、しかも長く生きた人の視線で書かれた小説は、あまり読んだことがなかったので、そういう意味でも、読めてよかったで...
読み終わってから、前にチラッと題名を見て気になっていた「翅と虫ピン」の改題だったのかと気づく。 そんなことは忘れていたので、読めてよかったです。 戦争の話だけど、被爆者の、しかも長く生きた人の視線で書かれた小説は、あまり読んだことがなかったので、そういう意味でも、読めてよかったです。 被爆した人たちが、良くも悪くも差別を受けたというのは、考えればわかることだけど、私の脳内からは抜け落ちていたな、と。。。
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「わたし……、標本じゃないんですけど」を、経ての、「きえさんはちいさいけ、」………文章は淡々としてるけど、淡々としてるからこそ。ゾクリと背筋が粟立つ感覚だった。 相似と反復を上手く使ったような構成で既視感が読んでいて面白かったなー。小津映画みたいな。 すばる新人賞、ということで手に取った本だけど、新人賞をとった作品によくある勢い、とか熱量みたいなものがあまり感じられなくて、何でだろうと思ったら元々ライターさんで、割と年嵩な人だと知って納得。
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小説すばる新人賞受賞作品。過去で時間が止まってしまった恋愛小説。自分のせいでという気持ちをずっと抱えて生きる事の辛さに胸がつまりそう。広島の原爆投下あたりの描写がリアルなので気分を害する方も居るかもしれない。だが、その部分を含めて読まないとこの作品の良さというのが伝わらない気がする。
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