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キリシタン黒田官兵衛(上巻) の商品レビュー

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2020/08/27

学術的書籍ではありませんが、黒田官兵衛のキリシタンとしての側面を知るには垂涎の一冊です。 特に今までの文学でのシメオン像を事細かに分析し、その誤りがどこから来ているのかを明確にしていること、また、一次文献もかなり引用されているので、これから黒田官兵衛について研究される大学生などに...

学術的書籍ではありませんが、黒田官兵衛のキリシタンとしての側面を知るには垂涎の一冊です。 特に今までの文学でのシメオン像を事細かに分析し、その誤りがどこから来ているのかを明確にしていること、また、一次文献もかなり引用されているので、これから黒田官兵衛について研究される大学生などには、文学で築かれてきたシメオン像を打ち壊す一助になるのではないでしょうか。 また著者がキリスト教に明るく、日本人がよく誤解しやすい教義の機微に触れていることもポイントです。洗礼を受けるに至った心理を理解するに当たり、マリア「信仰」と「崇敬」の違いは大きいと思います。

Posted byブクログ

2013/11/14

 「八重の桜」の新島八重に続き、来年のNHK大河で主人公となるのは、巧みな弁舌と軍略で豊臣秀吉を支えた軍師・黒田官兵衛。司馬遼太郎、池波正太郎、松本清張など、数々の小説や評伝に取り上げられながら、キリシタンだったことが隠蔽され、あるいはすぐに棄教したなど、さまざまな誤解や間違った...

 「八重の桜」の新島八重に続き、来年のNHK大河で主人公となるのは、巧みな弁舌と軍略で豊臣秀吉を支えた軍師・黒田官兵衛。司馬遼太郎、池波正太郎、松本清張など、数々の小説や評伝に取り上げられながら、キリシタンだったことが隠蔽され、あるいはすぐに棄教したなど、さまざまな誤解や間違った描写も散見されるという。  敬虔な信徒として信仰を貫き、側室を持たずただ一人の妻と添い遂げた官兵衛の人となりを、歴史的文献などをひも解きながら丁寧に検証する。同時代を生きた宣教師やキリシタン大名、大村純忠、小西行長、高山右近らについてのマニアックな記述も、歴史好きにはたまらない。通説として語られてきた人物伝などが、いかに疑わしいものであるかを改めて知ると同時に、「キリスト教音痴」故の危うさを思う。  「八重の桜」は、ゆかりのある会津や同志社を中心に一大ブームを巻き起こした。関係者の間では「思いのほかキリスト教的要素を丁寧に描いている」と、評判も悪くない。来春刊行予定の下巻と共に、岡田准一演じる官兵衛に会えるのが今から待ち遠しい。(松ちゃん)

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