幕末不戦派軍記 の商品レビュー

野口武彦(著者)

2014/04/26

「意表を突くような喜劇」で幕を開ける物語なのだが、進むに連れて“悲喜劇”という様子になって行く…志や野心を押し出すでもなく、「普通に被雇用者として役目を果たす」ということだけの4人が、「激動する状況」に巻き込まれて行く…そうした“ドタバタ”を描きつつ、幕末に展開した戦いの状況や、戦いを巡る様々な動きが判り易く説かれている。
「戊辰戦争の騒乱に投げ込まれる羽目になった“市井の人”同然の幕臣」の物語を通して、あの頃の歴史を考えてみようという訳だが、なかなかに面白かった!!

2014/04/07

幕末の激動の時代を四人の御家人を通じて、当時の世相と幕臣たちの生態等を忠実に描いた作品。
鳥羽伏見から彰義隊そして最期は蝦夷地まで見事に描く。