ボランティアバスで行こう の商品レビュー
震災復興のためボランティアバスに乗り込む面々、それぞれに事情や思惑があるもののその根底には、誰かを思う気持ちがある。震災という過酷な題材だが優しい気持ちになれた作品でした。
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震災復興をするグループがバスに乗りボランティアという繋がりから、小さな謎やハプニングに出会うお話 同じ人を多面的に感じらたり、時間が進むことによって変化する人間関係も感じられました 震災という重いテーマでノンフィクションの様な詳しさですが、辛いことだけでなく、前向きに強く生き...
震災復興をするグループがバスに乗りボランティアという繋がりから、小さな謎やハプニングに出会うお話 同じ人を多面的に感じらたり、時間が進むことによって変化する人間関係も感じられました 震災という重いテーマでノンフィクションの様な詳しさですが、辛いことだけでなく、前向きに強く生きていこう、そして何か手伝えることをしたいという人達の気持ちに触れて心温かくなる本です
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東北で地震が発生した。 ボランティアバスに乗り込むは就活を控えた大学生、震災地に何かを想う会社員、一人でやって来た女子高生、何かから逃げる男、崩壊した都市で人々は何と出遭い何を想うのか、最終章に驚嘆すべき仕掛けが光る!! なんてこった!! ボランティアをテーマにした被災地ミステ...
東北で地震が発生した。 ボランティアバスに乗り込むは就活を控えた大学生、震災地に何かを想う会社員、一人でやって来た女子高生、何かから逃げる男、崩壊した都市で人々は何と出遭い何を想うのか、最終章に驚嘆すべき仕掛けが光る!! なんてこった!! ボランティアをテーマにした被災地ミステリーと軽い気持ちで臨んだら・・・これは中々・・・。ミステリーとしても勿論面白いですし、被災地でのボランティア活動への考察・是非についても興味深いことが書かれています。 ボランティアは素晴らしいことだと思うし、被災地まで足を伸ばす行動力は中々真似できることじゃないです。 でも行動する前に少しだけでもいいから立ち止まって自身の行為が本当に必要なことなのか、勇み足ではないのか確認してほしい。 生半可な準備や気持ちでは逆に迷惑な存在になってしまうかもしれないのだから。 そしてミステリを読む時も・・・死なないミステリだ、ユーモアミステリだ、と慢心してはいけない、巧妙な仕掛けを乗り過ごしてしまうかもしれないから・・・。
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災害ボランティアが被災者ができることまでやってしまって、被災者の自立を阻むとか、被災した子どもたちが「地震ごっこ」や「津波ごっこ」をするのは、辛い経験を再演することで、恐怖を消化しようとしているのだとか、今まで知らなかったこと、考えも及ばなかったことが書かれて、非常に驚きました。 時間のトリックも効いていたと思います。
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震災で被災した架空の地区へボランティアバスで向かう人々。 参加した理由はそれぞれで、章ごとに一人の人物を主人公として進んでいく。 最後の章は唐突な印象があるが、震災ボランティアの話だけでなくミステリーとして描きたかったんだなと思えば、途中のちょっとした違和感も含めてアリかもしれな...
震災で被災した架空の地区へボランティアバスで向かう人々。 参加した理由はそれぞれで、章ごとに一人の人物を主人公として進んでいく。 最後の章は唐突な印象があるが、震災ボランティアの話だけでなくミステリーとして描きたかったんだなと思えば、途中のちょっとした違和感も含めてアリかもしれない。 受けた恩は、また別の誰かに送るという恩送りの考えは、震災に限らず、生きていく上で大切にしたいと思えた。
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東日本大震災の数か月後 就活に利用しようとボランティアバスを主催する大学生。 そのバスに集った人々の出会いとつながり。 恩は次に渡してゆこうとする「恩送り」 ラストで「こう来たか!!」となります。 やられた・・・
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たまには小説が読みたいと思って、東日本大震災から10年で、かなり震災の報道がされている時期だったので、ネットで紹介されていたこの本を読んだ。 被災地にボランティアに行くバスが舞台で、ボランティアに参加した人や、企画した人などそれぞれの思惑を、章ごとに主人公を変えて、第六章まで綴...
たまには小説が読みたいと思って、東日本大震災から10年で、かなり震災の報道がされている時期だったので、ネットで紹介されていたこの本を読んだ。 被災地にボランティアに行くバスが舞台で、ボランティアに参加した人や、企画した人などそれぞれの思惑を、章ごとに主人公を変えて、第六章まで綴られている。 叙情ミステリーということだが、大したどんでん返しがあるわけではなく、時系列が複雑になっている。登場人物に悪い人が出てこなくて、被災者の気持ちも通り一遍ではなく、違う角度から書かれたりしていて、読後感はさわやか。 でもやっぱり、被災者の遺族だけでなく、人生変わった人は大勢いて、不可抗力に立ち向かう気力、財力のある人ばかりじゃないのだから、この先もうこんな災害は起こらないことを祈る。
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ボランティア活動を知るきっかけになる本ではないかと。 一人一人の思いも丁寧に書かれていて、読んで良かったなと思えた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読みやすい、ページ数も文体も手軽、文章もこなれていて簡易。一見よくある日常(とはいえないか)お手軽ミステリー短編集かと思わせておいて。 一つ一つの短編は意外と小さな謎を解くことで終わっているが、最終章で巧妙に張り巡らされていた伏線を見事に回収している。なるほどそういう展開な…。 謎解きの面白さを提供しつつ、「恩送り」という一貫したテーマを1冊通じて書きあげるのが上手い。遅ればせながら友井羊、要注目と感じたぞ。
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ボランティアに向かうそれぞれの人間模様という感じだが、揶揄することも賞賛することもなく、描くのは案外難しいだろう。最後も良かった。
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