自分をつくるテツガク の商品レビュー
哲学を現代の問題と重ね合わせて、分かりやすくそして考えさせられるように書いてあり、哲学への興味がより増していった。この世はいくら考えても明確な答えは出せないことばかりだけど、それでも、答えを探し、考え、生きることが希望となり、それが自分の哲学となるのだろう
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本書に登場する人物は皆誰もが学徒時代に名前や著作を学んだ超著名人ばかりだが、おとなになった今この本を通して触れたことでようやく、本当の意味で彼らの思想に出会い、入り口を学ぶことができたように思う。 自分にとって本書が与えてくれた学びはふたつ。 まず、受験のための知識としてだけ詰め...
本書に登場する人物は皆誰もが学徒時代に名前や著作を学んだ超著名人ばかりだが、おとなになった今この本を通して触れたことでようやく、本当の意味で彼らの思想に出会い、入り口を学ぶことができたように思う。 自分にとって本書が与えてくれた学びはふたつ。 まず、受験のための知識としてだけ詰め込んだ「知識」の無意味さを痛感するとともに、本当の意味で学ぶということがどれだけ愉快であるかという気付き。 そして、古くは紀元前の思想家から近現代に至るまで、人間が持つ課題はあまり変わっていないこと、そして時代の新旧に関わらず鮮烈な視点でそこに立ち向かった人たちがいて、それら思考の全てが今の社会や生き方にそのまま活かせることへの驚き。
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中学生・高校生のための哲学入門書だが大人が読んでも十分に読み応えがある。あの哲学者はこんな事が言いたかったのかと教えてもらった。読みやすくて分かりやすい。帯に「生きるとは考え続ける事なんだ!」と書いてある。
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このところ、どうもまわりに哲学好き、脳科学好き、心理好きがちらほらおりまして、まずどう違うのよ?というところから手探りですが、今回は哲学の本。 こちら学校の先生が書かれた本ということでとっかかりに読んでみました。 哲学者の時代背景や人柄なんかも書いてありますし、身の回りのことを例...
このところ、どうもまわりに哲学好き、脳科学好き、心理好きがちらほらおりまして、まずどう違うのよ?というところから手探りですが、今回は哲学の本。 こちら学校の先生が書かれた本ということでとっかかりに読んでみました。 哲学者の時代背景や人柄なんかも書いてありますし、身の回りのことを例にお話してくださる感じがあるので読みやすかったと思います。 「神」の概念が生まれた背景、人が生きていく上で、利益と命をどう守るのか。人はなぜコミュニティを作るのか。 もちろん哲学者はたくさんいますし、著者も書かれているように分量的に紹介されていないことがたくさんあるんだろうと感じました。いまなら「当たり前」と思う概念でも、それをはじめて体系づけたりして「どんな思考回路をしていたんだろう」と興味深いです。 目をあけてこれからを歩いて行けるように、ちょっと考えたいなという欲求が強まってきています。それが、手に取る本に影響している、気が、します。
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高校の倫理の先生が書いた「テツガク」の本。高校と言えば…、高校生のころは自分の手の届く範囲の悩みで頭がいっぱいだった。でも、今なら何となくわかる。昔の哲学者・思想家たちが考えてきたことは今の我々が考えていくべきことでもある。 弱さと罪を認め合い、『神』に愛されたイエス。資本主義経済に一石を投じたマルクス。「私の精神」の存在の正しさを説いたデカルト。能動的ニヒリズムニーチェ。無意識の存在を抉り出したフロイト。ご存知「無知の知」、問答の鬼ソクラテス。欲望をコントロールし、足るを知り、苦からの解放を説いたブッダ。自分の頭で考え、自由に考え議論すべきと主張したカント。全人類にたいして責任を持つ、アンガジェのサルトル。プラグマティズムのデューイ。全体主義と無関心を批判したアーレント。争いを止める社会契約説を主張したホッブズ。規律権力の危険を見つめたフーコー。最大多数の最大幸福「功利主義」のベンタム。広く浅く、さまざまな哲学者・思想家の思考を知れる良い本だった。
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高校の倫理の先生が書いた、14人の哲学者、思想家を取り上げて、その内容を中高生に語りかけるような感じで紹介したもの。取り上げられているのは、イエス、マルクス、デカルト、ニーチェ、フロイト、ソクラテス、ブッダ、カント、サルトル、デューイ、アーレント、ホッブズ、フーコー、ベンサム。 思想の内容の説明が分かりやすいのは去ることながら、その人物がどういう環境で育ったのか、どういう性格なのかといった思想の背景にあることが書いてあって、新鮮だった。フーコーの父との確執の話が興味深い。ソクラテスの「『無知の知』という言葉は、『知識一般を持っていないことを自覚しているという単純な謙虚さを表しているわけではない」(p.83)という部分がなるほどと思った。つまり知識の中でもドクサはどうでもよく、「善美」と呼ばれる「ほんとうの知識」が何か分からないという意味だ、というのは知らなかった。また、デューイのところでは、「『正しいこと』を説いたからといって、それだけで人は動かないことがある」(p.134)とし、「妥協の積み重ね」をするのではなく、自分のこだわりから離れ、他人との意見交換が人生には必要だ、という部分が印象的だった。(14/11/01)
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表紙も中もデザインは素晴らしい~【弱さ】(Disadvantage)イエス〔やさしさと反逆〕マルクス〔すべてを疑え!〕【個性】(Individuality)デカルト〔「みんな」の正体〕ニーチェ〔ニヒルな気持ち〕フロイト〔無意識の謎〕【知る】(Intellect)ソクラテス〔頭がい...
表紙も中もデザインは素晴らしい~【弱さ】(Disadvantage)イエス〔やさしさと反逆〕マルクス〔すべてを疑え!〕【個性】(Individuality)デカルト〔「みんな」の正体〕ニーチェ〔ニヒルな気持ち〕フロイト〔無意識の謎〕【知る】(Intellect)ソクラテス〔頭がいいってどういうこと〕ブッダ〔欲望をコントロールできるか〕カント〔自分の頭で考えろ!〕【つながる】(Solidarity)サルトル〔あなたにできることはなに?〕デューイ〔自分の思いこみから離れるには〕アーレント〔平凡な巨悪〕【権力】(Power)ホッブズ〔権力をみつめること〕フーコー〔「卒業」したらどうなった!?〕ベンタム〔社会の幸せをどう計るのか〕~身内が書いたような印象があるので,正しく評価できないのかも知れない。海城中・高の先生だったり,多くは千葉県の高校の倫理の先生。いずれも私より少しだけ若い。高校受験の頃の海城は完全に滑り止め校で,昔の面影はなく,その後,進学実績が伸びた。都心にあることも良かったのだね。城西はやっぱり外れにあるので跳ばなかった。まあ,それぞれの学校で成功した事例を大袈裟に書いたのかも知れないけど,他の書き方はなかったのだろうか。あざとい
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