禅仏教の哲学に向けて の商品レビュー
元々「理」を飛び越えて世界を把握しようとする禅と、世界 を理性で捉えようと企む哲学とを並べて論じようとするのは 無理がありそうな話ではある。しかし禅も人の営みであり、 そこには動き働く心が存在するのだから、何かしらの哲学的 と言っていい動向は存在するはずである。無理問答としか 思...
元々「理」を飛び越えて世界を把握しようとする禅と、世界 を理性で捉えようと企む哲学とを並べて論じようとするのは 無理がありそうな話ではある。しかし禅も人の営みであり、 そこには動き働く心が存在するのだから、何かしらの哲学的 と言っていい動向は存在するはずである。無理問答としか 思えないような公案や、禅における悟りについて、そこで 働いてる哲学をとてもわかりやすく解説しているこの本は、 読んだだけで禅がわかったような気になる危険な書物で ある(笑)。 もちろん著者の解釈が禅のすべてではないし、取扱説明書を 読んだからといって自転車に乗ることが出来るようには ならないのは言うまでもない。
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