ケアの倫理 の商品レビュー
ケアの倫理は皮肉なことではあるが、レーガン政権下でのネオリベラリズムに対する批判から生まれた。ネオリベラリズムは全体主義的な市場合理主義により、経済だけでなく、政治、社会、そして親密性の領域(家族関係などか)までにも影響を及ぼしており、権威主義的な国家主義が一体となって付け加えら...
ケアの倫理は皮肉なことではあるが、レーガン政権下でのネオリベラリズムに対する批判から生まれた。ネオリベラリズムは全体主義的な市場合理主義により、経済だけでなく、政治、社会、そして親密性の領域(家族関係などか)までにも影響を及ぼしており、権威主義的な国家主義が一体となって付け加えられ、市民に対しては規範としての保守主義が加えられる。その中での自己は自己責任の自己であり、他社から切り離された自己中心主義の自己である。一方、「ケア」における自己とは、相互に依存し合う目覚めた自己である。そして、『「ケア」の倫理は根本的に民主主義であり、多元主義であって、市場社会におけるジェンダーの二元性と序列に対して抵抗する声である』と。 基本的に訳本であり、哲学的な本であるので、訳語の理解なしでは本当に読解できたとは言い難い。ネオリベはその合理性より分かりやすいし、私達自身も大なり小なり影響を受けている部分は多々あると思う。この書籍は「ケア」の視点からの今後の社会構築に対しての深い論考であり、最終的な結論は抽象的である。民主主義、多元主義であり、個別性のことなので、個々の地域で考えていくしかないのだろうが。
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全体に話がでかくて具体性がない。ネオリベネオリベって誰だかわからない案山子を叩いてる感じ。世界中で同じようなものが大量に書かれているのだなあ。
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