野生のオランウータンを追いかけて の商品レビュー
フィールド調査は現地の人との関係が大切なのですね。 オランウータン研究の特殊性や、研究に伴う苦労を知ることができました。
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著者の金森さんが、海外に目を向けたのは高校時代で、留学もなさった。卒業後にアフリカに行きたいと、単身渡航。そこで様々な動物を見るが、知識もない、何もできない状態に、大学での勉強する必要性を痛感し、日本に戻って進学する。当時は霊長類の研究をするにはまずニホンザルの研究から始め、博...
著者の金森さんが、海外に目を向けたのは高校時代で、留学もなさった。卒業後にアフリカに行きたいと、単身渡航。そこで様々な動物を見るが、知識もない、何もできない状態に、大学での勉強する必要性を痛感し、日本に戻って進学する。当時は霊長類の研究をするにはまずニホンザルの研究から始め、博士課程でボルネオ島に渡航し、研究を始めた。 ボルネオ島では、マレーシア領のサバ州とサラワク州でしかオランウータンが生息していない。このサバ州にあるダナムバレイ森林保護区で、オランウータン研究を立ち上げる。 だが、研究が軌道に乗るまで様々な苦労をする。 何もないところから新しい研究を立ち上げること、助手として雇うマレーシアの人との軋轢など様々な苦労を乗り越えていかれたこと、すごいなあと思った。 オランウータンの行動、食物、他の個体との接触など、多くのことが調査されている。オランウータンはあまり動かない生物のため、データを取るのに時間がかかったそうである。 最後の章に、オランウータンが絶滅危惧種となっていることが書かれている。 プランテーションによる熱帯雨林の減少、生息域の縮小、分断化により、オランウータンの数が減少している。 自然を保護していくためにも、金森さんのオランウータン研究が役に立つとよい思う。
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フィールドワークの楽しさ、また辛さについて書かれている。実際にそれを日常としている筆者が語っているため、とてもわかりやすくストレートな内容である。ただ、筆者が述べているのは、主にオランウータンを対象としたフィールドワークである。他の霊長類や野生動物の研究となると、また勝手が違って...
フィールドワークの楽しさ、また辛さについて書かれている。実際にそれを日常としている筆者が語っているため、とてもわかりやすくストレートな内容である。ただ、筆者が述べているのは、主にオランウータンを対象としたフィールドワークである。他の霊長類や野生動物の研究となると、また勝手が違ってくるだろう。
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