魔物ワールドは二周目令嬢が作ったのだ! の商品レビュー
不思議なテイストの一冊。可愛いキャラクター達の可愛い仕草と会話の世界で、さらっと描かれる理不尽な理由の虐殺、可愛い魔物による人喰い、ゴミ捨てのように奪われる命。"貴族"という人に嫌われて殺されるための職業に産まれたヒロインという設定がやりきれない。彼女の最後の...
不思議なテイストの一冊。可愛いキャラクター達の可愛い仕草と会話の世界で、さらっと描かれる理不尽な理由の虐殺、可愛い魔物による人喰い、ゴミ捨てのように奪われる命。"貴族"という人に嫌われて殺されるための職業に産まれたヒロインという設定がやりきれない。彼女の最後の叫びは悲痛。そういう声をあげたい、現実世界がある。 貧乳と言われて蹴り散らかしたいと思うリテちぃ可愛い。
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“「……いやだと言ったら」 これでも精一杯の勇気を絞り出した一言でした。 『聞かない』 「セバスは私を好いてくれる人の一人だから、私にとってーー」 『ーー忘れてくれ。キミのせいで、兄は……』 彼女は苦い顔一つせずに、コーヒーを一口。 『セバスチャンの家族としての頼みだ。キミもこれ...
“「……いやだと言ったら」 これでも精一杯の勇気を絞り出した一言でした。 『聞かない』 「セバスは私を好いてくれる人の一人だから、私にとってーー」 『ーー忘れてくれ。キミのせいで、兄は……』 彼女は苦い顔一つせずに、コーヒーを一口。 『セバスチャンの家族としての頼みだ。キミもこれ以上、彼にすがろうとしないでくれ』 「…………はい」 分かりました。 「分かり……ました」 分かりました。 「……分かりました……よ……?」 どうしよう。私、ぜんぜん分かってない。 ペンダントを取り戻したいって、強く思ってしまっている。 テーブルの下で、拳を固く握る。 だだっ子みたいな自分に、苦笑いしてしまいそうになります。”[P.157] うまくいえないけどいろいろと好みだった。 かわいい口調で語られるのはどうしようもなく黒く酷で。 味方もなくして一人で突っ走るしかないのだというような悲痛さとか。貴族であるが故の自己犠牲とか死んでも助けてくれる相手とか色々好みだった。 サナレイとやり取りしてる時の絶望と一緒に張り詰めるような雰囲気が良かったどきどきした。 もう一度読み返すと怪鳥さんがほんとほんと……。 続きが読みたい。 “けど彼はこちらに気づく様子もなく、またページをぺらり。 「集中力があるタイプなのですね。本を読んでいる最中に声をかけても気づかないような。たまにそういう人は見かけます。魔物にもいるんだ」 『guu』 彼ははっとこちらに気づいたのか、小さく一鳴き。 鳥に表情はないので、何を考えているかはイマイチ分かりません。 「ここまでインテリな魔物……というか鳥、初めて見ました。いつもここに?」 『giia』 とても気まずそう。恥ずかしいところを見られてしまった、とでも言いたげです。 「きっと私より頭がよいのでしょうね」 どうやら警戒されている様子。慎重に歩み寄りました。”[P.118]
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好みが別れるだろなーと思った葉巡明治の新作 続きの構想もあるらしいけど読みたいかと言われればノー アプローチアプローチ最終巻が読みたい
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次にどんな展開が飛び出すか読めそうで読めない、不思議な物語だった。 「貴族」という人種をこういう切り口で扱った作品はなかなかないのではないかと思う。 魔物たちがふわふわしててかわいい。 続きの構想があるとのこと、とっても読んでみたい。
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