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ほんとうの構造主義 の商品レビュー

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2023/05/08

めちゃくちゃ難しかった。 しかもまとまりなくない?理解できてないだけ? 構造とはなにか、みたいな最初の部分と、フーコーとバルトの権力論と、分人の話くらいしかわからなかった。 主題はなんなんだろ?そこからしてよくわからない。 著者には大変申し訳ないが理解のできなさを楽しめるような印...

めちゃくちゃ難しかった。 しかもまとまりなくない?理解できてないだけ? 構造とはなにか、みたいな最初の部分と、フーコーとバルトの権力論と、分人の話くらいしかわからなかった。 主題はなんなんだろ?そこからしてよくわからない。 著者には大変申し訳ないが理解のできなさを楽しめるような印象でもなく、ひたすらしんどい読書でしたわ。。。

Posted byブクログ

2020/04/01

著者の専門は文化人類学なので、レヴィ=ストロースを中心とした「構造主義」の話しかと思ったら、レヴィ=ストロースは最初の方で少し出てきたら、あとは結構、フーコーの話しが続く。そして、バルト、ラカンの話しを経由して、レヴィ=ストロースに戻ってくる。 非政治的で、静的にみえるレヴィ=...

著者の専門は文化人類学なので、レヴィ=ストロースを中心とした「構造主義」の話しかと思ったら、レヴィ=ストロースは最初の方で少し出てきたら、あとは結構、フーコーの話しが続く。そして、バルト、ラカンの話しを経由して、レヴィ=ストロースに戻ってくる。 非政治的で、静的にみえるレヴィ=ストロースとは、かなり違うものにみえるフーコーの権力論なのだが、実は、かなりの共通点をもっているんだな〜。 というか、お互いを必要としあう対称的な存在。つまり、構造主義的な構造にこの2人はあるというわけ。 フーコーは、ポスト構造主義と位置付けられることもあるけど、構造主義としての側面もしっかりあるんだよね。というか、ポスト構造主義と呼ばれるものも、構造主義とかなり連続したもので、構造主義を単純に否定的に批判することはできないと思う。 前から思ってたのだけど、その辺のところが、すっきりと、そしてとてもスリリングに論じられていて、面白かったな〜。 個人的には、今、「関係性のなかの自己」みたいな概念を深めようとしているところで、いくつかの疑問点、たとえば身体とか、うちなる他者、複数性、言語みたいなのについて、手がかりがもらえた。 レヴィ=ストロース的な言い方だと「人を喰らう社会」と「人を吐き出す社会」があるということになる。レヴィ=ストロースもフーコーもともに「人を吐き出す社会」への批判として、「人を喰らう社会」というオルタナティヴをレヴィ=ストロースは「未開社会」に、フーコーは、西欧の古典主義社会だとか、キリスト教以前の社会とかに見出す可能性を探っていたということかな? そうか〜、こうなるといよいよ「神話論理」に挑戦する日がやってきたということかな?

Posted byブクログ

2018/04/30

構造主義では個々の要素や事項よりも、主体的、意識的に振舞う個々の人よりも、関係性が強調される。 言語は個人に先立って存在し、個人の思考や行動を拘束する。しかし拘束されながら既に誰かの言葉であったものを繰り返し発言する事で、人は主体性や自立性を獲得する。関係性に拘束される事こそが主...

構造主義では個々の要素や事項よりも、主体的、意識的に振舞う個々の人よりも、関係性が強調される。 言語は個人に先立って存在し、個人の思考や行動を拘束する。しかし拘束されながら既に誰かの言葉であったものを繰り返し発言する事で、人は主体性や自立性を獲得する。関係性に拘束される事こそが主体の出発点。 構造とは最低でも2つの要素から成り立つ1つの全体である。また、構造とは変形である。変形という操作によって規則的な関係性のある連絡回路を見出す事ができる。 「ご飯」に「節度ある分離」を味わう日本人がいるだろうか?バルトのご飯論「記号の国」 結局、構造主義は何なのか、ハッキリと知覚する事は出来なかった。

Posted byブクログ

2016/06/29

レヴィ=ストロース、ラカン、バルト、フーコーの4人の思想を読み解きながら、「構造主義」と呼ばれる人文科学の方法論的革命の意義を論じた本です。 著者は、構造主義からポスト構造主義への発展という図式を退け、レヴィ=ストロースの神話分析の中に、ラカンの『S/Z』やフーコーのマグリット...

レヴィ=ストロース、ラカン、バルト、フーコーの4人の思想を読み解きながら、「構造主義」と呼ばれる人文科学の方法論的革命の意義を論じた本です。 著者は、構造主義からポスト構造主義への発展という図式を退け、レヴィ=ストロースの神話分析の中に、ラカンの『S/Z』やフーコーのマグリット論、あるいはラカンの鏡像段階論と共通する志向を読み取ろうとしています。4人の仕事に共通しているのは、他者を巻き込み他者に巻き込まれる中で主体や自己が形成されるという発想であると著者は主張します。神話や文学作品などの対象を分析的に捉える西洋近代の主体を相対化することは、自己の視線が他者の視線と輻輳する場へとみずからを開くことであり、そうした志向が彼らの仕事の根底にあることが明らかにされています。 また著者は、そうした構造主義の発想に基づいて、代理出産をめぐる「生=権力」の分析や、マリリン・ストラザーンと平野啓一郎の「分人」批判を展開しています。 若干議論が拡散してしまっている印象があるものの、論じられているテーマはおもしろいと思いました。

Posted byブクログ