偶然の科学 の商品レビュー
メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1837640857828413602?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
Posted by
人々の行動について思ったより多くが偶然によると説明する本 行動経済学的な感じがある。それよりちょっと説明が多く、実験の話が少ない。なんか読みにくい 現状の結果はかなり偶然に左右されているので、それを見越した行動が大事 常識は偏る、意味付けは得意だが理解は苦手、悩むことから開放、...
人々の行動について思ったより多くが偶然によると説明する本 行動経済学的な感じがある。それよりちょっと説明が多く、実験の話が少ない。なんか読みにくい 現状の結果はかなり偶然に左右されているので、それを見越した行動が大事 常識は偏る、意味付けは得意だが理解は苦手、悩むことから開放、もっともらしい物語によるごまかし 常識の物語が歪められる、デフォルト、プライミング、アンカリング、確認バイアス、 常識も合理的理論と同じく人々の行動に理由をつける、情報があれば前もってわかったのにとあとづけする 成功の理由は成功したからという循環論法。 似たような集団も少しの偶然で大きく違う行動を取る、そして違う理由の説明は簡単に行われる。 大きなインフルエンサーより、小さなインフルエンサー多数のほうが買い得である 現実になったものは当然として扱われる。単純なシステム:値を予測可能、複雑なシステム:発生確率を予測可能 予測するべきものを予測するのが難しい できることの限界近くまでは簡単、情報の収穫逓減 効率的な集団は大失敗か大成功かになる、戦略的不確実性、予測から対応へ 未来に役立つものを予測するより、現在役立っているものを知る能力の向上 「予測とコントロール」から「測定と対応」 ブライトスポットアプローチ、成功例に学ぶ ハロー効果とマタイ効果と偶然の影響
Posted by
私は元々、物事はほぼ外部要因で決まると考えるたちである。この本は、物事は偶然で決まると書いている。外部要因と偶然、似たようなものではないかと思った一方、私が外部要因で決まると考えるとき、外部要因で「必然的に」決まると考えがちなことに気づく。 ーーー以下、引用ーーー こうした新し...
私は元々、物事はほぼ外部要因で決まると考えるたちである。この本は、物事は偶然で決まると書いている。外部要因と偶然、似たようなものではないかと思った一方、私が外部要因で決まると考えるとき、外部要因で「必然的に」決まると考えがちなことに気づく。 ーーー以下、引用ーーー こうした新しい力が社会科学を導く先はわからない。だが、たぶんコントやパーソンズなどの社会理論家が夢見たような純然たる普遍法則ではないだろうし、そうなるはずもない。理由は簡単で、実社会はそのような法則におそらく支配されていないからだ。 いつでもどこでも同じように働く重力とは異なり、同類志向原理は心理的選好から生じる部分と構造的制約から生じる部分がある。明白に定義される質量や加速度と異なり、影響は集中したり分散したりするし、成功は個人の選択と社会の制約と偶然が複雑に混ざり合ったものから生まれる。全体としての作用を整然と計算できる物理学の力と異なり、仕事ぶりは外的なインセンティブと内的な動機の複雑な相互作用によって決まる。p322
Posted by
ネットワーク理論、スモールワールド、複雑系の権威として知られるダンカン・ワッツさん。2000年代にネットワーク理論関連の本がたくさん出たが2005年あたりからパタリと出版がなくなった。ブクログを始める前なので本棚に並べてないが、当時は随分読み漁った。ダンカン・ワッツさんは「偶然を...
ネットワーク理論、スモールワールド、複雑系の権威として知られるダンカン・ワッツさん。2000年代にネットワーク理論関連の本がたくさん出たが2005年あたりからパタリと出版がなくなった。ブクログを始める前なので本棚に並べてないが、当時は随分読み漁った。ダンカン・ワッツさんは「偶然を科学する」という方面に向かってたんだ。「システム思考の極み」みたいな分野で通常「偶然にしか見えない事象を科学する」なんて人智を超える領域にしか思えない。
Posted by
面白かった。 もちろん訳者の方の力もあるだろうが、とても読みやすい。 著者ダンカン・ワッツが説く「スモールワールド」という概念は知っている人も多いと思うが(世界中の人と人の間には平均6人存在する)、この本はそれにも言及しつつ、もっと広く社会学を語っている。 物事には明確な理由が...
面白かった。 もちろん訳者の方の力もあるだろうが、とても読みやすい。 著者ダンカン・ワッツが説く「スモールワールド」という概念は知っている人も多いと思うが(世界中の人と人の間には平均6人存在する)、この本はそれにも言及しつつ、もっと広く社会学を語っている。 物事には明確な理由がなく、複雑な要因が絡まって結果がある。 常識の脆さ、因果の複雑さ、予測の困難さ、それを一つ一つ説いていく。 自分が認識している世界に対し懐疑的な視点を持ちたいならこの本を読むべきだ。 しかしながら人が常識に頼ったり予測をしたり因果を単純に理解したがるのは、自己防衛でありリスクヘッジだ。 それらが不可能になれば、社会は人にとってもっと耐え難いものになるだろう。 私は常日頃常識を鵜呑みにしないことを心掛けているが、それでも多くの常識に振り回されているし、様々な「当たり前」を何の疑問もなく受け入れている。 そして比較的直感を信じるタイプである。 中でも言及されているが、「悪い計画でも無策よりはまし」だし、何か事があればそれを理解することで自分を落ち着かせる。 これらは生きる知恵なのだ。 ダンカン・ワッツは予測困難な偶然の世界の中で、どうすればよりよく未来を予測ができるのかも説く。 私には結局の所、情報が大切なんだと説いているように見える。 広い世界を知り、統計を元にし、理解すること。盲目にならず、前提を排除し、想像の介入を許さないこと。 本序盤では、ダン・アリエリーが「予想通りに不合理」という著書で述べられた実験のいくかがいくつか見受けられ、その焼き直しなのかな? と正直思った。 しかしながらダンカン・ワッツはただ広範囲に論文を読み、多くの知識があるだけのようだ。読みすすめると参照している研究が他にも多数出てくる。 巻末の脚注も読み応えがあり、仕事が丁寧、あるいは厳密に事実もしくは根拠を提示し論を進めている印象。 不用意な断言はしていないところも、慎重な印象を与える。 バックグランドがかなりユニーク。理論応用力学の博士号を持っており、その後海軍、社会学者。 優秀なんだろうな。
Posted by
世の中は予測可能な事象と不可能な事象がある。 物理学や数学は誰からみても同じ普遍的な法則があって、予測可能な事象ですが実社会は予測不可能な事象で、常識と思っていることでも偶然の結果が殆ど。 したがって現実社会を扱う社会科学系の学問は、普遍的法則を追っかけるのではなく、中範囲の...
世の中は予測可能な事象と不可能な事象がある。 物理学や数学は誰からみても同じ普遍的な法則があって、予測可能な事象ですが実社会は予測不可能な事象で、常識と思っていることでも偶然の結果が殆ど。 したがって現実社会を扱う社会科学系の学問は、普遍的法則を追っかけるのではなく、中範囲の法則や測定と迅速な対応による戦略によって法則を導き出すべきと提言した著作。
Posted by
偶然の科学とあったので読んだが社会学の本でございました.なので「偶然とはなんぞ?」ってな事はあまり探求されておらず,社会学が物理学のような法則を得られないのはこれこれこういう理由ですよってのが綴られておりました.まぁでもフレーム問題とマクロとミクロの絡みなんかは勉強したら楽しいだ...
偶然の科学とあったので読んだが社会学の本でございました.なので「偶然とはなんぞ?」ってな事はあまり探求されておらず,社会学が物理学のような法則を得られないのはこれこれこういう理由ですよってのが綴られておりました.まぁでもフレーム問題とマクロとミクロの絡みなんかは勉強したら楽しいだろうなと思わせてくれたので良しとします.
Posted by
【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・
Posted by
"人間の社会的行動を科学の目で分析する。そんな一見出来そうもないことに挑んでいるのが本書。 社会科学をアカデミックに学びたくなる。"
Posted by
裏付けのない経験則としての常識を予測・判断に用いる危険性と,予測不可能な世界でどのようにして戦略を立てるべきかを扱った一冊.成功と失敗を分ける要因は偶発的なものであり,もっともらしく見える理由は後からつけられるものに過ぎず,予め何かが成功する理由や要素を知ることは,構造的に不可能...
裏付けのない経験則としての常識を予測・判断に用いる危険性と,予測不可能な世界でどのようにして戦略を立てるべきかを扱った一冊.成功と失敗を分ける要因は偶発的なものであり,もっともらしく見える理由は後からつけられるものに過ぎず,予め何かが成功する理由や要素を知ることは,構造的に不可能である.一方,インターネットの普及により,現時点で何が起こっているか・過去に何が起きたかを,それまででは考えられなかった緻密さで把握したり,あるいは膨大な数の人について,行動や思考の傾向を把握したりすることは可能になってきており,従ってうまい戦略を立てるためには,そのようなツールを利用して現状を正しく把握することが肝要であるとする.
Posted by
- 1
- 2