わたしの上海バンスキング の商品レビュー
まったく見たこともない舞台のタイトル。 でも全力疾走している今の上海よりも私の街だった上海を思い出したくて手に取った。 この本の正しい読み方ではなかったけれど 懐かしい写真に胸が苦しくなる。 そろそろ行きたい。
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1994年の最終公演から16年を経て再演された「上海バンスキング」。 著者は本公演の「封印」後、劇団の解散にあたり本拠地だった六本木の「自由劇場」“こけらあげ”公演の最終日に偶々通りすがって演出家の串田和美氏と知り合い、結婚することになる訳だが、行く先々で知り合いや“全然知らな...
1994年の最終公演から16年を経て再演された「上海バンスキング」。 著者は本公演の「封印」後、劇団の解散にあたり本拠地だった六本木の「自由劇場」“こけらあげ”公演の最終日に偶々通りすがって演出家の串田和美氏と知り合い、結婚することになる訳だが、行く先々で知り合いや“全然知らない人”から「上海バンスキング」の再演をせがまれ、また当時の舞台の感想を聞かされたという。 著者にとっては“話だけ”の文字通り伝説だったその舞台が16年ぶりに再演されたときを中心にした写文集である。 著者が串田氏と知り合うきっかけとなった六本木自由劇場での「ダム・ウエイター」千穐楽の様子を捉えた写真に始まり、再演された本公演と串田氏と共に訪問した上海、そしてその後に一人で再訪した上海の写真が収められ、「上海バンスキング」とはどんな舞台なのか、そもそも「オンシアター自由劇場」とはどんな劇団なのか。串田氏と脚本家の斉藤憐さんとの出会いまで遡って二つの安保闘争と“アングラ演劇”の勃興と好奇心のままに関係者から聞いた事柄を本人の目線で咀嚼した文章は、とてもご本人の人柄が出ている。 あの日あの舞台を見た人にも、見てない人にも「幻の上海」が立ち上がる一冊。
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