加藤清正の生涯 の商品レビュー
丁寧でいい本だと思った。 戦国武将の手紙を扱った本を何冊か読んだけど、確かに、毎回カラーだったらいいのにと何度も思った。 そこにこだわって、カラーで載せてくれている。 木の御触れなんかも残っていて、カラー写真が楽しい。 手紙を軸に、清正を巡る出来事を、若いころから辿っていて、...
丁寧でいい本だと思った。 戦国武将の手紙を扱った本を何冊か読んだけど、確かに、毎回カラーだったらいいのにと何度も思った。 そこにこだわって、カラーで載せてくれている。 木の御触れなんかも残っていて、カラー写真が楽しい。 手紙を軸に、清正を巡る出来事を、若いころから辿っていて、清正の一生が終える。清正が何度も、繰り返し手紙で伝えているのが、役人が不正をしないこと、飢饉など理由があって困っている農民を困らせないことで、優しさが伺えるのが、清正ファンとしては嬉しい。 関連美術作品などもカラーで掲載していてくれて、楽しい。 秀吉の夢を見て、内容を神社に奉納したり、最後に10歳の息子が父である清正の病状を気遣った手紙を母親に書いていたりと、清正の人間味もたっぷり伝わってくる。 ただ、自筆書状は伊達正宗なんかの手紙と比べたら仮名も多く、少し教養が低い出身でるのがやっぱり史実なのかなと思った。
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勇猛果敢な剛、有能な治世者としての柔 清正の重要文書約40点をフルカラーで掲載 最新研究成果で読み解き真の姿に迫る。 第1部 青年期編 第2部 朝鮮出兵編 第3部 徳川時代幕開け編 あとがき 加藤清正年表 あとがきによると加藤清正については1000通近い文書群があると...
勇猛果敢な剛、有能な治世者としての柔 清正の重要文書約40点をフルカラーで掲載 最新研究成果で読み解き真の姿に迫る。 第1部 青年期編 第2部 朝鮮出兵編 第3部 徳川時代幕開け編 あとがき 加藤清正年表 あとがきによると加藤清正については1000通近い文書群があるというが、清正に関する研究は遅れているそうである。本書では清正に関係する一次資料約40点をフルカラーで掲載している。 新聞連載記事が元ということもあって大変読みやすい。これだけのものが2,000円+消費税で買えるということは大変お得である。本書を読んで、意外と知らなかった清正の人間性が窺えたのは面白かった。 疑問点がいくつかある。主計頭任官は財務部門で秀吉から期待されていたことを示すというが何が根拠だろうか。当時の官職は実際の仕事を伴わなかったはずである。主計頭任官の背景として蔵入地の代官を命じられた事をあげているが、イマイチ説得力に欠ける気がする。とは言え残された書状からは清正が大名として領国経営に腐心する様子が窺え、単に武辺一辺倒では無い事がわかる。 参考文献一覧や、執筆者の専攻が載っていない点も不満である。本書を読んで更に、掘り下げて清正を知りたい人に対し、道しるべとなるものがあっても良かったと思う。
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