クマムシ博士の「最強生物」学講座 の商品レビュー
クマムシの話だけでなく、他の話も面白い。語り口調もセンスある。不死身のヒドラ、サイボーグゴキブリ、ハダカデバネズミなど、興味深い内容が多い。
Posted by
「最強生物」学講座とあるので、最強生物が次々と出てくるのかと思えば、そんなことも無く、本のタイトルにもある通り、クマムシが超詳しく紹介されます。これはこれで作者のクマムシに対する愛情が感じられて面白いです。その後、いくつか特徴的な生物が紹介されます。途中、第5章で「博士生態学講座...
「最強生物」学講座とあるので、最強生物が次々と出てくるのかと思えば、そんなことも無く、本のタイトルにもある通り、クマムシが超詳しく紹介されます。これはこれで作者のクマムシに対する愛情が感じられて面白いです。その後、いくつか特徴的な生物が紹介されます。途中、第5章で「博士生態学講座」と称して変な研究者の生態が紹介されるのですが、、、人はどうでもよく、もっと変な生物をたくさん紹介して欲しかったですね。 とはいえ、文章も読みやすくてわかりやすく、ウィットに富んでいるので楽しく読めると思います。
Posted by
クマムシ研究に精通した著者が、クマムシとクマムシを取り巻くディープな世界を掘り下げる。 1冊を通してユニークな語り口で、時にジョークや嘘(!)を交えながら面白おかしく読み進められました。一見ハードルの高そうな生物学研究の世界をぐっと身近に引き寄せ、その最先端を分かり易く紹介して...
クマムシ研究に精通した著者が、クマムシとクマムシを取り巻くディープな世界を掘り下げる。 1冊を通してユニークな語り口で、時にジョークや嘘(!)を交えながら面白おかしく読み進められました。一見ハードルの高そうな生物学研究の世界をぐっと身近に引き寄せ、その最先端を分かり易く紹介しています。クマムシの常識破りな生態はもちろん捕獲や飼育方法まで、これでもかというほどクマムシ愛に溢れた内容に。虫苦手の私ですら可愛いかも…と親しみを覚える魅力があります(※クマムシは「緩歩動物(かんぽどうぶつ)」です)。 他にもクマムシ並に理解不能なエクストリームな生物や、研究職というディープな道を突き進んでいる他の研究者についても触れています。フジツボ貴婦人…気になります。 生態の謎に迫ることで見えてくるのは、医療や食品など多方面の分野においての発展や新しい技術としての応用です。とは言え、あとがきで著者は「一人の研究者が一生を通して自分のやりたい研究を行うことは、きわめて難しい」と語るように、研究者として続けていくには数々の逆境があることを示唆しています。研究職は見えないゴールを目指すように、相当な根気を要する職業だと思っています。 私たちの生活を助け、豊かになるよう日々研究に注力されている研究者のますますの活躍を期待して。
Posted by
生き物系の本の面白さは、生き物そのものもさる事ながら、その生き物に魅せられた人のおかしさ、突き抜けぶりである。 なので、当然、クマムシの本だと思ったら大間違い。クマムシ好きが、クマムシと、その他さまざまなクリーチャーを次々に紹介してく。納豆菌は宇宙からやってきたエイリアンである...
生き物系の本の面白さは、生き物そのものもさる事ながら、その生き物に魅せられた人のおかしさ、突き抜けぶりである。 なので、当然、クマムシの本だと思ったら大間違い。クマムシ好きが、クマムシと、その他さまざまなクリーチャーを次々に紹介してく。納豆菌は宇宙からやってきたエイリアンであるとか(顛末は本書を読んでください)。 そのぐらいまでは、まあなんとか想像も及ぶのだけど、なんとジョジョの奇妙な冒険を用いて英語を学ぶ手法と、その台詞が書かれている。いったいなぜ? (実はこの項の存在を北澤 繁太さんにご紹介いただいたのが本書を読むに至った経緯なのですが) そしてなんと、「生き物に魅せられた人」の代表格とも言える前野ウルド浩太郎さんまで出てくるではないか。 そんなわけでバラエティに富んでいて大変に愉快である。愉快ではあるが、僕のような読者を狙ってきたな、という気もしないでもない。もっと純粋に生き物を突き詰めたらおかしな人が出来上がっていた、というのが嬉しいのだけど。 と思ったら、著者は研究費捻出のための有料メルマガやら、読者へのエンターテイメントを心がけているようだった。なにか穿った見方をしてしまって恐縮です。 研究者の契約が有限であること、短期で結果が求められることは、近年騒ぎになったりもした事件もあって、正されねばならない、とは思うが、座して文句をいうだけでなく具体的に活動することが大事ということか。 常識というコリをほぐす一助になれば、とまえがきにあった。まったくである。ありがとう。
Posted by
専門用語を使わずに、生物学の「おもしろさ」を伝えている感じ。 良くも悪くもかなり砕けた口調なので(特に3章以降)、とっつきやすいが好みが分かれるかなあ、と予想。 あとクマムシちゃんって本物の博士さんがキャラデザしてたんですね知らなかった
Posted by
クマムシ博士改め、クマムシマン堀川大樹さんが書く、最強生物本。 堀川大樹さんはクマムシ研究者。北海道大学大学院で博士号をとったあと、NASAの研究所やパリ第5大学でクマムシ研究に勤しんだすごい人、なのですが、この本はものすごく分かりやすく、抱腹絶倒ものでした。 クマムシを...
クマムシ博士改め、クマムシマン堀川大樹さんが書く、最強生物本。 堀川大樹さんはクマムシ研究者。北海道大学大学院で博士号をとったあと、NASAの研究所やパリ第5大学でクマムシ研究に勤しんだすごい人、なのですが、この本はものすごく分かりやすく、抱腹絶倒ものでした。 クマムシをはじめとする生物への愛がひしひしと感じられます。 ここで出てきたクマムシとは、乾燥した状態になると、乾眠といってからだの水分を最小限にし、仮死状態となって環境がよくなるまで生命活動を止めるのです。この乾眠状態のとき、151℃の高温、-273℃のほぼ絶対零度の低温、ヒトの致死量の約1000倍の放射線、アルコールなどの有機溶剤、紫外線、高圧、真空など、極限のストレスに耐えられるというのです。地球上最強生物は何かという話になれば必ず挙げられる生き物。 堀川さんがクマムシを研究するに至った過程とか、変わった研究者の方とか、どの話を読んでも笑いが止まりません。こんな研究者いるんですね。すごい。 このクマムシ愛に感化され、この夏双眼実体顕微鏡をAmazonで買い、次女みき(仮)の自由研究にしてしまったのは、何かの酔狂か。でもクマムシの動きが本当に可愛い。 親子でクマムシ博士、もといクマムシマンに取り込まれているのです。
Posted by
もちろんクマムシの話が一番面白いのだが、「タイムトラベラーと肉体関係を持つのは危険」や「バッタに捕食されたい博士」「不老不死の怪物と地球脱出」「スクープ:納豆菌は宇宙生命体だった」など、、、誰にどのように役に立つのか分からん知識が満載。 まぁ、本を読むってそういうことだけどね。
Posted by
学者が研究費を寄付に頼らず 有料メルマガとキーホールダーなどのクマムシグッズの 販売で賄うという 買ってくれた人をサポーターとして位置付けている メルマガは「むしマガ」ブログは「むしブロ」 ツイッターアカウントは@horikawad 堀川さんはクマムシ研究者として北大で博士号取...
学者が研究費を寄付に頼らず 有料メルマガとキーホールダーなどのクマムシグッズの 販売で賄うという 買ってくれた人をサポーターとして位置付けている メルマガは「むしマガ」ブログは「むしブロ」 ツイッターアカウントは@horikawad 堀川さんはクマムシ研究者として北大で博士号取得後 NASAエームズ研究所を経て 現在はパリの大学国立医学研究所で研究中 ちなみにフランスの国立研究所でも使用言語は 現在英語に統一されているという この本はエッセイ風の巧みな文で 軽くて既知に飛びとても面白い 仕事は暮らしの一部として好奇心に突き動かされる愉しさが なければならないということをこの本は教えてくれる 食うためのみに働くという環境が いかにおかしなことかを実感させてくれる 放射能にも殺菌に使われるガンマー線にも紫外線にも化学物質にも 耐性を持つ生物がいる このことは宇宙を股に掛ける生命体の可能性を高めた 納豆菌は不死身のエイリアン 栄養源無しで100万年生きながらえ煮沸しても死なないし 1万Gyのガンマー線を浴びても超真空でも宇宙空間でも生き残る 芽胞を保護するサップス細胞を持つのは地球上で納豆菌だけである 最もどこからどこまでが冗談なのかわからないままこの本は終わる
Posted by
乾燥、放射線、超低温、高圧などの環境でも生き延びる驚きの生命体「クマムシ」に魅せられた研究者が、クマムシについて、その実態や魅力を語るとともに、その他の、最近の様々な興味深い研究についても楽しく紹介している。色々な人が色々な研究をしているんだと、とても面白く読むことができる。
Posted by
- 1
- 2