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ローマとパルティア の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2014/05/24

そう言われてみれば、 世界史の授業で聞いた記憶が かろうじてあるようなないような「パルティア」。 どうしてもローマの記述に重きが置かれていたため、 ローマから見た辺境の国というイメージしかなく、 激しい競合関係にあるとは知らなかった。 さらには、 その間のエリアである、 シリア...

そう言われてみれば、 世界史の授業で聞いた記憶が かろうじてあるようなないような「パルティア」。 どうしてもローマの記述に重きが置かれていたため、 ローマから見た辺境の国というイメージしかなく、 激しい競合関係にあるとは知らなかった。 さらには、 その間のエリアである、 シリアやアルメニアのついては 学んでなかったので、新鮮だった。 豊富な地図による解説も、わかりやすい。 意外だったのは、歴史に関する記述が多かったこと。 アメリカとローマの比較部分がもっと盛りだくさんとか 思っていたので、 そこがちょっと物足りなかった。

Posted byブクログ

2014/02/19
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※このレビューにはネタバレを含みます

千七百年以上前にイラン・イラクの地に栄えた大国、パルティア。この強大なライバルを相手にローマ帝国がくりかえした戦争と数々の失敗の原因を、アメリカの軍事大学教授が分析する。 21世紀初頭、超大国アメリカはイラク相手に泥沼の戦争状態にあった。この地がおよそ二千年あまり前にどうなっていたかというと、超大国ローマがパルティア相手に泥沼の戦争状態にあった。しかも両国の戦争は、なんと約三百年にわたって繰り返されている。 パルティアという国は、紀元前3世紀に興り、約五百年間存続した。現在のイラン・イラクを中心に栄え、その最大版図はトルコ東部からイスラエル、アフガニスタンにまで及ぶ。古代ローマ史のファンならおなじみ、カルタゴと並ぶローマのライバル国である。カルタゴ相手には、ローマは死闘のすえ完勝したが、その後に激突した対パルティア戦になると失敗を繰り返し、首都を制圧・蹂躙してもじきに退却を余儀なくされる。払った膨大な犠牲にくらべ得たものは少なかった。 アメリカの軍事大学教授である著者は、ローマ対パルティアの戦争史を詳細に見ていきながら、ローマ帝国が犯した失敗の一番の原因を、情報収集を怠り、勝利した後のことを考えなかったことだとし、これらはこの地域で戦ったアメリカにも共通する点だと考える。ローマ人の戦争観・地理観の考察にまでつながる一冊。 [目次] まえがき パルティアの統治者一覧 1 序説 2 最初の接触 3 失敗の高い代償──クラッススとパルティア人 4 パルティアの反撃 5 アントニウスの遠征 6 外交による解決──アウグストゥスとティベリウス 7 コルブロの遠征とネロの和睦 8 パルティアにおけるトラヤヌスの冒険──今日の目から見た但し書きを添えて 9 ハドリアヌスからカラカラまで 10 ローマは何を、いつ知ったのか 11 戦費と帝国 12 結論──ひたすらにバビロンへ ローマ・パルティア関係史年表 謝辞 訳者あとがき 参考文献 原注および訳注 略号表 索引 [原題]ROME'S WARS IN PARTHIA: Blood in the Sand

Posted byブクログ