めまいは自分で治せるDVDブック の商品レビュー

新井基洋

2013/10/25

(No.13-50)　ムック本です。

著者は実際に多くの方のめまいをリハビリで治してきた医師です。現在、横浜市立みなと赤十字病院・耳鼻咽喉科部長。日本めまい平衡医学界専門会員。
この本は著者の病院に通えない方でも自分でリハビリできるように、やり方を映像で説明したDVD付き。

でも実は私は本を読んだだけなの。DVDは見てません。

図書館にあったこの本の『８０００人の患者が治った「奇蹟のメソッド」』というあおりで、そんなことってほんとにあるのか？と疑いながら借りてきました。（「DVDどうされますか？」「あ、いいです、今回は借りません」と、本だけ借りた）
私は知らなかったのですが、すでに過去この本の内容は書籍化されています。今回はDVDを付け、写真もたくさん、そして字が大きいので読みやすい、と親切に徹したそうです。

疑う気持ちいっぱいで読み始めたのですが、説明を読むうちにこの先生の主張している理屈にものすごく納得しました。
もし自分がものすごくめまいで悩んでいたら、藁をもすがる思いでこれをやると思う。
ただ、かなり地道な努力が必要で、意志の力は相当要りそうです。本とDVDを頼りに、孤独に頑張るのはかなり難しい。せめて家族の励ましは絶対必要でしょうね。
だから先生の病院に入院や通院してリハビリ指導をしてもらえることが可能な人は、ぜひそっちの方がいいと思う。たくさんの患者さんと一緒にやればモチベーションも上がるでしょう。

このリハビリをやっていいのは、医師から運動制限をされていない人に限られます。
そしてめまいに悩んでいる人の多くは、それに当てはまるのです。

私がこの本に興味を引かれたのは、以前めまい持ちだったから。
第４章で６人の方の体験談が書かれています。それを読んで、私がめまいを克服できた理由はあれだったかな？と何となく感じてたことは当たってたと思いました。

６人の方はほとんどがお年になってからめまいを発症されています。めまいをおこすことが恐くなり、体を動かさなくなりかえってひどくなった方もいました。
私がめまいに悩まされていたのは若かった時。ひどい吐き気（実際吐いたことも何度も）と回転性のめまいで、ちょっとでも身体を動かせない時が１年か２年に一度くらい。
でも性格もあるのでしょうが、めまいは１～２日大人しくしていれば大丈夫！と普段は気にせず過ごしてました。一番最初に「たぶんメニエール病でしょう」と医者に診断されたので、脳に何か病変があるわけじゃないんだったらほっとけばいいのかなと。それは良いやり方だったみたいです。
その後、子供をスイミングスクールに入れたのがきっかけで私もそこのレディススイミングに入会。PTAのお仲間からヨガに誘われ入会。
ふと気がつくと何年もめまいを発症してませんでした。

私がめまいに悩まされていた時期は、運動を全くしてなかった時に重なります。高校までは強制的に体育がありますからね。体育の授業が大嫌いだった私ですが、あれにも効用があったのか・・・。
体験談にあった方たちがお年になって発症されたのは、身体をだんだん動かさなくなっていたからかも知れません。
先生によれば、身体を動かすことでめまいをおこしにくくする効果があるそうです。そして推奨は、無理をせず、競争心を持たず、自分のペースでやるスポーツ。
私は学校の体育は大嫌いでしたが、あれは無理をして競うことが多かったなあ。
スイミングやヨガをきっかけに、その後スポーツクラブに入りずっと通い続けています。

今でも季節の変わり目にひどい風邪を引いたりすると、一緒にめまいが付いてくることがあります。病気になると、自分の弱いところが出てきちゃうんですね。でも治ったら恐がらずにこれからも運動しよう！とこの本で確信を持つことが出来ました。

直接自分の役に立つという本ではなかったのですが、読んで良かった！めまいに悩んでいる方にぜひお勧めしたい、と思います。

読む前は「ほんとにそんなことが？」と思ってましたが、納得の内容でした。