その峰の彼方 の商品レビュー
今度の舞台はマッキンリー。友の遭難の報を受け、捜索に入る側から見た魂の探求と、愛と信頼の物語。 なんですが、 頭抜けた孤独なクライマーだった親友が、世俗の幸せや新たな価値観を受けいれて人間的な成長を遂げ、にもかかわらず避けえなかった先鋭的な山への挑戦、死に絡め取られそうな飽く...
今度の舞台はマッキンリー。友の遭難の報を受け、捜索に入る側から見た魂の探求と、愛と信頼の物語。 なんですが、 頭抜けた孤独なクライマーだった親友が、世俗の幸せや新たな価値観を受けいれて人間的な成長を遂げ、にもかかわらず避けえなかった先鋭的な山への挑戦、死に絡め取られそうな飽くなき欲望…それは何だったのか? というテーマ部分は、なんとなく弱く感じます。 一刻を争う危機的状況下でも、わりと冗長なセリフ回しとあいまって、いやあ笹本さんって…、ロマンチストよね~、などと的はずれな感想すら浮かんでしまいました。 愛と友情と信頼。 テーマの通り、まるで少年ジャンプのような読後感です。
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ストーリーや構成は、私の好みでしたが、全体に同じような繰り返しに感じました。ラストもしっくり来ませんでした。とは言えこの長編を最期まで読み切らせてしまうのは、マッキンリーが魅力的だからですかね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
北米大陸の盟主マッキンレーを余すところなく書ききった山岳小説の力作 日本から逃れるようにアラスカに渡った津田は、現地でガイドとして成長を遂げる そして事業に着手しようとする矢先、突然厳寒期の単独初登頂に挑み遭難する それを救助するべく日本の友人、現地のガイド仲間達が救助に向かう これが物語の骨子だが、津田の置かれた環境がそれらに厚みを加える お腹に子供を宿した妻、ガイド仲間、アメリカ・インディアン等の津田に寄せる信頼の厚さに心を打たれる 欲をいえば、救出までの長さと結末の中途半端さ しかし圧倒的な山岳描写が、それらを消し去ってなおあまりある出来栄え これほど見事な山岳小説にお目にかかったことはない 直木賞にエントリーされても不思議のないくらいの出来栄え それにしてもアメリカ・インディアンの思想が日本人のそれと酷似していることに驚かされる これは新鮮な発見だった
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遭難した津田の救出だけで500頁が終わるとはおもわなかったけど、まさか「レナードの朝」になっちゃうとはね。 山だけじゃ何か足りないから「レナード」にもってっちゃったのかね?
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疲れました、色んな意味で アラスカに住む津田悟さんは、単独でマッキンリーに登る。遭難し、親友の吉沢さんは日本から救助の向かう 全体的に専門用語が多すぎです。 イメージできないどころか訳のわからないところが多々あります。 前半、救出されるところまではまあ面白いです。 後半、精神...
疲れました、色んな意味で アラスカに住む津田悟さんは、単独でマッキンリーに登る。遭難し、親友の吉沢さんは日本から救助の向かう 全体的に専門用語が多すぎです。 イメージできないどころか訳のわからないところが多々あります。 前半、救出されるところまではまあ面白いです。 後半、精神世界に入ってしまい、なぜこんな危険をおかしてまで単独登頂に挑戦したのか謎のまま。友人のインディアンとのやりとりも何だか意味がよくわからず。。。 ハッピーエンドでもなく。。。 辛かった。。。
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山岳小説を久し振りに読んだ。救出されるまでは面白いが、後半は。。正直、期待していた高揚感を感じませんでした。
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津田を救出するくだりまでは非常に面白かったのだが、spiritualなトーンが出て来てからはやや興醒め。
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新聞書評に惹かれ山岳小説と呼ばれるものに初チャレンジ。 予約した本を手に取った時分厚さにたじろぐ。 長いよー。 簡単に言うと、マッキンリーの冬季単独登攀に挑む男と遭難した彼を救出する仲間たちのお話。 専門用語の羅列、訳の分からん登山の動機。 途中眠気を誘われたことも数知れず。 ダ...
新聞書評に惹かれ山岳小説と呼ばれるものに初チャレンジ。 予約した本を手に取った時分厚さにたじろぐ。 長いよー。 簡単に言うと、マッキンリーの冬季単独登攀に挑む男と遭難した彼を救出する仲間たちのお話。 専門用語の羅列、訳の分からん登山の動機。 途中眠気を誘われたことも数知れず。 ダメだ!眠っちゃだめだ! 登山と同じでこの本を読み終えた時に何かが分かるはずだから。 苦しい戦いだったが何とか読み終わった。 そこで得られたものは・・・。 ごめんなさい、やっぱり共感できなかった。 日本では世界七大峰を全制覇したい人や最高齢登山がもてはやされるけれど、世界の名クライマーと呼ばれる人達は誰も成し遂げた事のない初めてのルートや冬季単独での登攀に成功した人達を指すらしい。 なるほどー、勉強になる所もあった。 でも、命を懸けて危険な山に登る意味が分からない。 一人を救出するために費やす時間もお金も。 こんなこと言ったら身も蓋もないけれど。 映像化されたらちょっと違うのかな。 感動するのかな。 登山好きの人にはたまらない小説なんだろうと思う。 でも私にはちょっと合わなかった。 山岳小説を毛嫌いしないためにもどなたかお勧めの本があったら教えてください。 もうちょっと易しくて感動的なものを。 お願いします。
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山岳小説は自分が絶対に行けない世界に連れて行ってくれるので好きです。 この作品も面白いといえば面白かったのですが、 ラストでちょっと読み疲れて?しまいました。 笹本さんのは『還るべき場所』が私にとっては 今のところベストかなぁ。
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#読了。山岳(冒険)小説。日本山岳界に嫌気がさした津田は、アラスカへ移住し世界的なクライマーとて認められる。ホテル事業へと乗り出そうとした矢先、マッキンリーの冬季単独登攀に挑み、遭難してしまうが・・・「生きるとはなにか?」を問いかける作品。インディアンとの交流をもう少し描いてほし...
#読了。山岳(冒険)小説。日本山岳界に嫌気がさした津田は、アラスカへ移住し世界的なクライマーとて認められる。ホテル事業へと乗り出そうとした矢先、マッキンリーの冬季単独登攀に挑み、遭難してしまうが・・・「生きるとはなにか?」を問いかける作品。インディアンとの交流をもう少し描いてほしかった。
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