問題解決に役立つ数学 の商品レビュー
タイトル通り、数学での考え方を現実問題に昇華させている。 個人的には数学が得意な人にも苦手な人にもオススメしたい!と思うのだが、入試問題も説明の中で出てくる為、完読しやすいのは数学がある程度できる人かなとも思う。 ただ、本書の要点については数学が苦手でも理解できるように導入も...
タイトル通り、数学での考え方を現実問題に昇華させている。 個人的には数学が得意な人にも苦手な人にもオススメしたい!と思うのだが、入試問題も説明の中で出てくる為、完読しやすいのは数学がある程度できる人かなとも思う。 ただ、本書の要点については数学が苦手でも理解できるように導入も説明も丁寧に書かれている。 本書を読んで数学の問題を解くには当たり前な考え方(解を絞り込むだとか場合の数だとか)を改めて認識できるいい機会を得られたと感じた。 大学受験の時、整数問題は苦手だったので本書を読んでおけば理解が進んだかもなあ。後の祭り。 個人的には良本だと感じました。
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本当に頭がイイ人が書いてるなぁと感じる一冊。 算数・数学そのもののテーマも面白いが、ビジネスに関連付けている点が興味深く、とても参考になった。
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「東大に合格する人は英才教育を受けている」 詭弁なのはわかっている。けれども、堂々とこう宣言されてしまっては、それが事実なのではないかと錯覚してくる。ましてや、ナイーブになってしまった東大志望の受験生ならばなおさらだ。この宣言を聞いたことで「ああ、僕は英才教育など受けていない...
「東大に合格する人は英才教育を受けている」 詭弁なのはわかっている。けれども、堂々とこう宣言されてしまっては、それが事実なのではないかと錯覚してくる。ましてや、ナイーブになってしまった東大志望の受験生ならばなおさらだ。この宣言を聞いたことで「ああ、僕は英才教育など受けていないから東大なんてムリなんだ……」と悲観をしてしまうかもしれない。あぁ、困った。 ……実は、冒頭の宣言が間違っていることを証明するのは簡単である。「対偶」を考えればいい。ある命題が「真」ならば、その「対偶」も「真」になる。「偽」ならば、「対偶」も「偽」になる。 つまり、「東大に合格する人は英才教育を受けている」が「偽」であると証明するには、その「対偶」が「偽」であることを確認してやればよい。この場合、「対偶」は「英才教育を受けていない人は東大に落ちる」ということになる。いやいや、世の中に英才教育を受けずして東大に合格した人などいくらだっているだろう。冒頭の宣言の「対偶」が「偽」であることは確認できた。ということは、冒頭の宣言だって「偽」である。証明終わり。なぁんだ、悲観することなんてなかったんだ。 本書が大切にするのは「数学の考え方」である。それは別に計算ができるとかできないとかの話ではない。思い出す「数学の授業」は計算ばかりだったかもしれないが、きっとその根底には、何か「思想」めいたものが流れていたはずだ。本書が明らかにしてくれるのはソレである。 かねてより「論理」は「国語科」ではなく「数学科」が担っていると僕は考えているが、ひとつ思い違いをしていた。僕の考える「数学科」の「論理」とは、単元でいうところの「集合と論理」ばかりを見ていたのかもしれない。でも、そうではなかった。「数学」そのものが「論理」を司っており、それは「集合と論理」という単元だけが担っているわけではなかったのである。ありとあらゆる「数学科」の単元の根底には「論理」的であるという大前提が敷かれているのではないだろうか。本書は――あくまで「整数」と「確率」という2単元を扱っているだけだが――そんなことを考えさせてくれたのである。 学生時代から「数学」は嫌いだったけれど、こんな「数学」なら大歓迎です。 (^_-)-☆ 【目次】 はじめに――問題解決に役立つ数学 1 なぜ整数と確率なのか? 2 整数篇 2-1 素を探る ―素因数分解― 2-2 情報を増やす ―積をつくる― 2-3 解をしぼりこむ ―必要条件― 2-4 周期性を見つける ―合同式― 2-5 抽象化する ―文字式― 2-6 間接的に証明する ―背理法と対偶― 2-7 足がかりを見つける ―特殊解― 2-8 数学的に推論する ―帰納と演繹― 2-9 予測の正しさを証明する ―数学的帰納法― 3 確率篇 3-1 100%を証明する ―鳩の巣原理― 3-2 ものの数え方 ―順列と組み合わせ― 3-3 逆の視点を持つ ―余事象― 3-4 「かつ」と「または」を理解する ―ド・モルガンの法則― 3-5 問題を置き換える ―1対1対応の利用― 3-6 「同様に確からしいか」を考える ―ラプラスの確率― 3-7 未来に目を向ける ―期待値― 3-8 原因をつきとめる ―ベイズの定理― コラム 卒業試験 おわりに――数学を仕事や生活に活かすために
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