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滅亡へのカウントダウン(上) の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2014/01/25

地球に持続的に居住できるキャパシティを超えた人口になっているのではないか、という考察の本。 テクノロジーの進化によってマルサスの予言は現実味を帯びないままやり過ごしてきたが、遂に限界まで来たのか、それともまだまだ進化で覆い隠せるのか。 そうでなくとも人口は少ない方が住みよい社会...

地球に持続的に居住できるキャパシティを超えた人口になっているのではないか、という考察の本。 テクノロジーの進化によってマルサスの予言は現実味を帯びないままやり過ごしてきたが、遂に限界まで来たのか、それともまだまだ進化で覆い隠せるのか。 そうでなくとも人口は少ない方が住みよい社会だと思うけど。少子化は「問題」ではなく、人口の適正なダウンサイジングの過程なのだと思いたい。

Posted byブクログ

2014/01/19

滅亡へのカウントダウン/アラン・ワイズマン著(鬼澤忍訳)  自分にとって解決できないほどの大きな規模のイシューは初めから考えないとする人も多いと思う。人口爆発の問題はそのもっともたる例であろう。しかしながらこの問題はいつまでも私たちが目をつぶっているだけでは解決できないものであ...

滅亡へのカウントダウン/アラン・ワイズマン著(鬼澤忍訳)  自分にとって解決できないほどの大きな規模のイシューは初めから考えないとする人も多いと思う。人口爆発の問題はそのもっともたる例であろう。しかしながらこの問題はいつまでも私たちが目をつぶっているだけでは解決できないものである。  すでに地球の人類は70億人に達しており、今世紀中には100億人越える。いつか、増えすぎた人類によって地球の資源は使い尽くされる日がくる。しかし、我々人類は誰しもが納得できる人口抑制の方法を確立していない。  こういった問題は将来、科学が解決してくれるものという楽観論もあると思うが、本当にそうなのだろうか。  確かにわれわれ人類がこれまで繁栄をしてきた過程には様々な技術的なイノベーションが生まれてきた。特に重要なのは、石油の掘削技術の向上と空気中の窒素を固定化するハーバー・ボッシュ法の確立とそれによって肥料の増産が可能となった点である。 P80 >合成肥料ができるまでは、共生関係にある植物とバクテリアのこうしたペアが土壌中の主な窒素源であり、地球が生み出せる植物の総量を制限しいていた。 >ー農夫は昔から豆類を交互に栽培したり、一緒に育てたり、窒素の豊富なクロウーヴァーのような被覆作物を農地に鋤き込んで窒素を補充したりした。  合成肥料の誕生によって、人類は絶え間なく農作物を生産できるようになった。しかし、これを行うには高温高圧が必要である。この肥料の生産は化石燃料の供給が続く間しか維持できないものである。 P70 > 誰もが菜食主義者だったら必要なのはその土地の四分の一だけだと、草食動物は主張する。というのも、それ以外のすべての土地は現在、家畜は放牧するか、 > その飼料を育てるためのものだからだ(一キログラムの牛肉を生産すると平均的な車が一六〇マイル(約二五七キロメートル)を走る場合と同程度の二酸化 > 炭素が排出され、一キログラムのコムギを育てる場合の一〇倍の水が使われる)。  僕はながらく、こういった問題は菜食主義によって解決できるのではないかと考えていた。しかし、物事はそれほど単純ではなさそうだ。我々人類の増加のペースが早すぎるからである。1900年には世界人口は10億人しかいなかったのに対して、現在2000年には70億人に達している。およそ7倍である。幾何学的な倍増ペースをもってすれば、多少の工夫やテクノロジーではせいぜい数十年の猶予を与えてくれるにすぎないのではないだろうか。 P61 >「こう想像してみてください。ある種のバクテリアが二分割することによって増殖します。その二匹のバクテリアが四匹に、四匹が八匹に、と続きます。 > さて、午前十一時に一匹のバクテリアをお瓶に入れるとしましょう。正午には、瓶がいっぱいになっていることが観測されます。」  あたらしいテクノロジーによって、人類はいくらか延命させれるかもしれない。新しい瓶を1つ2つ新たに見つけたとする。空間は倍々になる、しかし、これで安泰というわけにはいかない。次の瞬間にはもう新しい容器もいっぱいになってしまう。幾何学的に増えるとはそういうことである。  人類は来るべきこの人口爆発を抑制する具体的な方法をまだ確立していない。しかしながら、日本を先進国として人口が減り始めた初めての国として将来モデルケースに  なるかもしれない。将来を悲観することがないようにわれわれがなすべきことを考えたい。  

Posted byブクログ

2014/09/28
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※このレビューにはネタバレを含みます

『滅亡へのカウントダウン』 - 人口バランスのイノベーションを求めて – HONZ URL : http://honz.jp/37605

Posted byブクログ