愛と障害 の商品レビュー
主人公は著者本人とおぼしき、サラエヴォ出身でアメリカに暮らす作家。紛争により祖国を離れることになった暗さ、重さ、そういったものが全編にあふれています。この感覚だけは作者自身が感じたこと、そしていまも感じていること、更には今後も作者の人生にずーっとついて回るものなのだろうと思います...
主人公は著者本人とおぼしき、サラエヴォ出身でアメリカに暮らす作家。紛争により祖国を離れることになった暗さ、重さ、そういったものが全編にあふれています。この感覚だけは作者自身が感じたこと、そしていまも感じていること、更には今後も作者の人生にずーっとついて回るものなのだろうと思います。
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ボスニア出身の著者による短編集。 ユーゴスラビア・ボスニア紛争など、世界の火種と 呼ばれる地での戦争と家族の物語。 なかなか平和な日本からでは、わからないところ もありますが、力強い文脈と虚実の表層から 引っ張られて読み進められる内容です。
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"甘い幻想に流されず、現実に起きたことにだけ忠実に、疑問の余地のない堅固さにしがみつくことだけが書き手に求められる" これって『HHhH』の語り手が目指した小説の書き方だ。
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筆者はユーゴ紛争を機に現在アメリカに移住したそうだが、故郷と家族への思いを綴った私小説形式の短編集。見たり聞いたりした光景を繊細なおかつユーモアを踏まえて描いている。 平和な時代に日本という小さな島国で生活をしている私には、故郷に対して筆者がどのような思いで移住を決意したか計り知...
筆者はユーゴ紛争を機に現在アメリカに移住したそうだが、故郷と家族への思いを綴った私小説形式の短編集。見たり聞いたりした光景を繊細なおかつユーモアを踏まえて描いている。 平和な時代に日本という小さな島国で生活をしている私には、故郷に対して筆者がどのような思いで移住を決意したか計り知れない。その思いが詰まっており、なかなかの良作でした。
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[ 内容 ] サラエヴォに生まれ、ユーゴ紛争を機にアメリカに移住した主人公の思春期のほろ苦い思い出、アメリカでの奇妙な日々、家族と失われた故郷への思い…。 ボスニア出身の鬼才による、“反”自伝的短篇集。 [ 目次 ] 天国への階段 すべて 指揮者 すてきな暮らし シムーラの部屋 蜂第一部 アメリカン・コマンドー 苦しみの高貴な真実 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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