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滅亡へのカウントダウン(下) の商品レビュー

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2015/09/24

読了。 僅か1世紀前に20億だった人口は、今世紀中に100億を超える。 20億人しか養えない地球と言う資源に於いて、グローバリゼーションの波が押し寄せると何が起こるのか? 考えたく無いが、極めて不安定な世界が訪れる事は必至だろう。 先進国で初めて人口減少を体験する日本は、何らかの...

読了。 僅か1世紀前に20億だった人口は、今世紀中に100億を超える。 20億人しか養えない地球と言う資源に於いて、グローバリゼーションの波が押し寄せると何が起こるのか? 考えたく無いが、極めて不安定な世界が訪れる事は必至だろう。 先進国で初めて人口減少を体験する日本は、何らかの方策を世界に明示出来るのだろうか?

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2014/12/06

「滅亡へのカウントダウン」 何とも気分の晴れない本だった。人口爆発による人類の危機についての各地のレポートと種々の回避策についてのノンフィクションである。 昔、高校の時にローマクラブの「成長の限界」が大きな反響を呼んだときのことを思い出す。あのときは石油が40年で枯渇するといわれ...

「滅亡へのカウントダウン」 何とも気分の晴れない本だった。人口爆発による人類の危機についての各地のレポートと種々の回避策についてのノンフィクションである。 昔、高校の時にローマクラブの「成長の限界」が大きな反響を呼んだときのことを思い出す。あのときは石油が40年で枯渇するといわれ、そのうち電気製品を買っても使えなくなるのではないかと心配した記憶がある。本書のなかでは1970代以降危機が先延ばしされただけで、人口増による資源不足、環境破壊が人類を破滅に導くと警告している。 地球が人類を支えられる適正人口規模は20億人ということなので1900年ぐらいの規模である。いくら人口が少なくても資源を浪費していれば同じことなので、考え方そのもの、いわば新しい思想・哲学が求められているように思う。 途上国の人口増加については避妊や安全な中絶が有効である一方、女性の教育を受けること、女性が子供を産む生まないの決定権を持つことが重要であると説明している。また、各地の人口増加による環境破壊についてもレポートしており、深刻な事態になっているところが少なくない。 日本についても言及されており、すでに人口減に入った日本社会がうまく国力を失わずに対応できるかということが注目されているという。 最近は経済、景気のことばかりが話題になるような気がするがもっと大きな問題が背後にあることを感じさせる本だった。

Posted byブクログ

2014/07/24

人間、動物、植物。できれば多く生き残ってほしい。 貧困も絶滅も生物多様性もみんな同じ根底で考えることが必要と感じた。 ただ、人間は経済と宗教がかるむとややこしくなっていけない。否定はしないしできないけど。

Posted byブクログ

2014/04/30

本書の日本語版でアラン・ワイズマンは日本を訪問した21カ国の中で特に重要な国として取り上げている。先進国で初めての人口減に苦しみ、そしておそらく最初に少ない人口への移行を完成させる国だからだろう。ちなみに人口構成は20〜25年後に逆ピラミッドになり50年後には8千万人台にまで減る...

本書の日本語版でアラン・ワイズマンは日本を訪問した21カ国の中で特に重要な国として取り上げている。先進国で初めての人口減に苦しみ、そしておそらく最初に少ない人口への移行を完成させる国だからだろう。ちなみに人口構成は20〜25年後に逆ピラミッドになり50年後には8千万人台にまで減る。多少の子育て支援では全く追いつかず、移民を受け入れるとしても1千万人単位が必要なのでこれも恐らく無理だろう。どうやってソフトランディングさせるかを考えるしかない。人口減には良い側面もあり例えばエネルギー需要は今の6割ほどに落ちる。脱原発はおそらく時間とともに問題なく進む。一方でインフラの維持は大問題になるはずだ。ここでもなにがしかのイノベーションが必要になるのだろう。 経済学者は人口減の経済的なマイナスを指摘し、恐らくそれは正しい。しかし経済学者の世界は増え続ける人口のマイナスは無視している。また天然資源の採掘をGDPに載せているが天然資源というバランスシートの毀損は無視していることになる。それでも急激な人口減は社会的な問題が大きくなるので減少速度をゆるめてショックを和らげる方策は必要になるのだろう。例えばそれはこの本で紹介されている介護ロボットだったりコウノトリが戻って来た水田だったりー米の値段は通常の倍だーするのかもしれない。里山の良さや田舎暮らしのよさも紹介されていてそれもわからなくはないが社会インフラが今より悪くなるのを受け入れられるのか?それでも大量の移民よりは受け入れられやすいだろうというのが個人的な予測だ。移民で経済発展するアメリカはカリフォルニアやコロラド川などの水不足という大きな弱点を抱えている。例えばヒューストンでも使っているのはダラスなどから出た再処理水だ。 100年ちょっとで人口が100倍になり女性一人あたり9人に達した出生率をわずか10年ほどで2.1人にまで驚くほど順調に下げた国がある。スローガンは「一人なら上出来。二人いれば十分。」意外なことにその国はイランだ。革命後のイランでは軍隊の強化のため出産は奨励されていた。しかしあまりにも急激な人口増加は財政を破綻させかねなかったためホメイニも産児制限を認めた。元々イスラムでは母体の保護が認められており、出産間隔をあけることはタブーではない。イランの家族計画プログラムが成功した最大の要員は女性の教育だった。2012年には女性の識字率は96%に達し、大学生の6割超が女子学生だ。イラン政府職員の1/3も女性になっている。女性も教育を受けるのが当たり前になると教育の費用が問題になり、子供は少ない方が有利になる。人口が爆発的に増える発展途上国では子供の死亡率が高く、例え一人当たりの食料が十分に足りていなくても多くの子供を産み何人かが生き残るのを願うケースが多い。またそう言った世界ではだいたい必要とされるのは男で女性の家庭内での地位は低い。子供は働き手としても求められるのだが最終的には相続される土地は狭くなりそこから取れる食料でまかなえる人数は減り貧困が連鎖する。 カトリック教会は中絶を禁止するだけでなく家族計画や産児制限にも強く反対している。結果としては闇の中絶で死亡する母親が増えてしまっているのだが。「産めよ、増えよ、地に満ちよ」増え過ぎてしまったときの答えは神がなんとかしてくれるというのでは救われないなあ。人口の抑制についてはカトリック教会よりも中国共産党の方が方法はどうあれ優秀だというのも皮肉な話だ。人口増加が止まったとしても一人当たりの豊かさが増えれば生態系への影響は増える。どう転んでも誰もが幸せになれる解決法は無さそうなので何世代もかけて我慢しながら負担するしかないようなのだ。カウントダウンは続く。それでもゆっくりとカウントさせることくらいはできるだろう。

Posted byブクログ

2014/04/25

ものすごく面白かった 特に日本の章。かなりの違和感を感じたけど、それでも興味深かった。 たぶんどの国の章も、その国の人が読めば若干ずれてるんだろう。

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2014/03/13

人口爆発による人類滅亡の危険を指摘した上巻につづき、一時的には人口抑制に成功したイランの例などを示す。(その後、イランは戦争遂行のため、人口増加策に転ずる) そして、唯一先進諸国の中で人口減少に突き進む日本の例を、興味深い実験として紹介している。 ただ、日本の例については、知的選...

人口爆発による人類滅亡の危険を指摘した上巻につづき、一時的には人口抑制に成功したイランの例などを示す。(その後、イランは戦争遂行のため、人口増加策に転ずる) そして、唯一先進諸国の中で人口減少に突き進む日本の例を、興味深い実験として紹介している。 ただ、日本の例については、知的選択の結果ではなく、既得権益を持つ高齢者層優遇の愚かな選択の結果であるという視点が完全に欠落していると思う。 そして、国境を越え地球的規模での人口抑制すべきという提言でまとめられている。

Posted byブクログ