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色彩がわかれば絵画がわかる の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2024/08/23

色彩の理論をわかっていれば、美術を鑑賞するのに助けになるというまえがきの著書の言葉にあるように、色の基本的な原理を丁寧に説明。 色彩学の基礎を作った科学者はイギリスのニュートン、太陽の光が七色に分解されると最初に指摘、三原色を唱えたのがイギリスの物理学者ヤング、その50年後に登...

色彩の理論をわかっていれば、美術を鑑賞するのに助けになるというまえがきの著書の言葉にあるように、色の基本的な原理を丁寧に説明。 色彩学の基礎を作った科学者はイギリスのニュートン、太陽の光が七色に分解されると最初に指摘、三原色を唱えたのがイギリスの物理学者ヤング、その50年後に登場したヘルムホルツが三色説をもとに、色三角形を描いたとのこと。 沖縄と関東地方の空の違いはその青さではなく雲の白さだという指摘あり。 混色や対の色補色(橙、紫、緑)との関係、ゲーテの色彩学での順応、対比、残像など、実際に提示された実験を体験しながら読み進める。 シャボン玉がレンズの働きで、白い色を分解して虹色(赤橙黄緑青藍紫)が生まれるという。 ゴッホの絵をもとに、色彩で遠近、空間の奥行きを表現している例を具体的に解説。(前景赤、中景黄、中景奥緑、遠景青、『鳥のいる麦畑』) 背後に自然が息づいていてその色彩から自然の風土を感じ癒されるという言葉に納得。 『色は、赤にはじまり、赤にある』という言葉で締めくくっている。

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2024/06/17

偶然手に取ったが、読み始めたら意外と面白かった。 しかも読みやすい。 「色」の本だから、4色刷りは必須だったのだろうが、新書でカラー印刷はなかなか勇気がいる。 企画を通した編集者に拍手。

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2022/12/18

2022.12.17 これまで、色彩についてそんなに強く考えていなかったが、改めて意識することができた。

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2021/02/20

色彩の成り立ちや歴史,絵画における実践例について書かれた本で,理論についてはいろいろ羅列してある感じ。気軽に読める本である。

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2017/12/16

あの独特な髪型の、布施先生の色彩学についての本。 色の三原色とか、三属性(明度、色度、彩度)とかは、どこかで見知っていたことだ。 でも、ここにはそれ以上のことがある。 心理学者カッツによる、色の現れ方の九分類。 表面色、面色、空間色なんていう概念が出てくる。 布施さんの説明は...

あの独特な髪型の、布施先生の色彩学についての本。 色の三原色とか、三属性(明度、色度、彩度)とかは、どこかで見知っていたことだ。 でも、ここにはそれ以上のことがある。 心理学者カッツによる、色の現れ方の九分類。 表面色、面色、空間色なんていう概念が出てくる。 布施さんの説明は、本書だけにとどまらずとても明晰なのだが、その布施さんの説明でさえ、頭がでんぐり返りそうになる概念なのだ。 表面色は、物の表面についている、私たちが目にしている色。 空間色は、透き通っているけれど色がついているもの―例えば色水のようなもの。 これら二つは質感を伴うものだが、これに対して面色は物の質感のない、「空間そのものの色」なんだそうだ。 こういう実感しづらい色の感覚を見ていくと、やはり色は学習して、そのようにみるものだなあ、と感じる。 暖色、寒色などは、それを見て暖かいと感じるかどうか、正直に言って微妙だと思う。 そういうものとして、どこかで学習したものとしか思えない。 そう思いながら読み進めていくと、色は言葉で見る、ということ(つまり、言葉として分節できるものをまず認識しよう、ということ)がでてきて、はあ、やはりそうか、と納得。 赤が人にとっての根源的な色だという話も、とても印象的だった。

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2015/10/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初は三原色のRGBから入って 最後には人間の内臓の色に対する考察まで 作品の解説よりも色彩学が主な内容です RGBはパソコン、補色はガーデニングで知っていたので 最初はサクサクと読み進んだけどゲーテの色彩学でつまづきました 色を文章で説明しているので読んでる人間に色に関する 知識と想像力が多少ないと読むのは難しい… もう2、3点ほど絵画の例をあげた解説が欲しかった 欠点は参考資料として掲載されている絵画が小さくて見えづらいことです ヴァチカンにある『アテネの学堂』という絵は6X4センチのうえ プラトンやアリストテレスが描かれているのですがプラトンの全身は1センチに満たず… 「プラトンは指を立て、天に向けています。」とあるものの 指どころか腕も認識できません。。

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2015/04/09

勉強しなきゃと思っていた色彩学の基礎。 しかし、色相環だの補色だのなんだのと、耳にしたことがある言葉が出てきた途端、なぜか興味を失ってしまった。 そんな色彩学の基礎を洗い出すように説明してくれていて、ゲーテや利休に触れたり、著者の体験談などが過不足なく混じっていて最後まで興味を...

勉強しなきゃと思っていた色彩学の基礎。 しかし、色相環だの補色だのなんだのと、耳にしたことがある言葉が出てきた途端、なぜか興味を失ってしまった。 そんな色彩学の基礎を洗い出すように説明してくれていて、ゲーテや利休に触れたり、著者の体験談などが過不足なく混じっていて最後まで興味をもって読み切ることが出来た。 特に、色彩学の観点から見た絵画の解説は面白い。 今まで説明されてきたことが、絵画解説によってある意味実践というような形で理解できる。 色を学ぶ第一歩の時に、この本に出会えてよかったと思う。

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2014/08/31

色彩学に用いられる言葉が、とても新鮮に感じた。 色彩に関わる言葉は、色彩という枠を越えた現象について語る際にも使えるのではないかと思った。 色彩について考えることは、想像以上に広い思考であるようだ。 色彩は、物、知覚、身体、言語、いろいろなことに関わっている。 色彩で世界を語...

色彩学に用いられる言葉が、とても新鮮に感じた。 色彩に関わる言葉は、色彩という枠を越えた現象について語る際にも使えるのではないかと思った。 色彩について考えることは、想像以上に広い思考であるようだ。 色彩は、物、知覚、身体、言語、いろいろなことに関わっている。 色彩で世界を語る。 そのようなことをしてみたくなる。

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2014/05/01

勉強になった。 これらを頭に入れて絵を見たらもっと絵が楽しめるんだろうなぁ。 色の遠近の例として使われた、ゴッホの「カラスのいる麦畑」なんてまさにそうだし。 ただ、私の乏しい脳みそでは全部を覚えていられないのが悲しいところ・・・。

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2014/03/16

昔、中学校の美術の授業で「色彩学」の話を少し聞いた。それをもう少し詳しく解説してくれている本である。三原色、四原色について、理解が深まった。文章のノリは、色彩学の"実況中継”(受験参考書によくある、なんだかわかったつもりになるようなアレ)といった趣き。知らないことが多い...

昔、中学校の美術の授業で「色彩学」の話を少し聞いた。それをもう少し詳しく解説してくれている本である。三原色、四原色について、理解が深まった。文章のノリは、色彩学の"実況中継”(受験参考書によくある、なんだかわかったつもりになるようなアレ)といった趣き。知らないことが多いのでなるほどと読んだが、”実況中継"モノにありがちな、強引な展開・思いつき的な話の飛躍等、気になる部分も多々あった。

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