幻霙 の商品レビュー
「凍花」に続いて2作目の作家さん。倉庫の日雇いバイトで生計を立てるカップル蒼太と桃里。二人の気持ちが少しずつずれていき・・・蒼太の心の闇がじわじわと染み出るように描かれていて真綿で首を絞められるような気持ち悪さ。毒母に育てられた悲劇というより、この人はもともとマザコンのサイコパス...
「凍花」に続いて2作目の作家さん。倉庫の日雇いバイトで生計を立てるカップル蒼太と桃里。二人の気持ちが少しずつずれていき・・・蒼太の心の闇がじわじわと染み出るように描かれていて真綿で首を絞められるような気持ち悪さ。毒母に育てられた悲劇というより、この人はもともとマザコンのサイコパスなんじゃないかと感じてしまった。母親も普通ではないだろうけど、すべてを両親のせいにして、責任逃れの言い訳のようで同情できる要素はないと思った。最後まで何も救われない、終始、陰鬱な雰囲気が漂う本でした。
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昔読んだ「凍花」の作家さんの本を図書館で見つけたのでチョイス。 虐待、無差別通り魔殺人、目標を持たない登場人物たち…。 なかなかに救いどころのないストーリーの本。 虐待の描写にゾッとしながらも、日本のあちこちで起こっている出来事であり、時折明るみになっている現実を思い出す。 通り...
昔読んだ「凍花」の作家さんの本を図書館で見つけたのでチョイス。 虐待、無差別通り魔殺人、目標を持たない登場人物たち…。 なかなかに救いどころのないストーリーの本。 虐待の描写にゾッとしながらも、日本のあちこちで起こっている出来事であり、時折明るみになっている現実を思い出す。 通り魔殺人だってそう。 毎日とは言わないけれど、ちょいちょいリアルに起きている。 人は桃里みたいに何気なく殺人者とコミュニケーションをとってるものなのかもしれないな。 小説の中でくらい前向きなラストが用意されていて欲しかった…
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交互に二人の語りで展開しとても読みやすく、気になるから、どんどん読み進む。残り三分の一くらいからスピードアップしていき、そういう事で終わるのねと何とも言えない読後感。母親の歪んだ感情により育てられた少年。自分が母親の背を越した時に、支配されているのではない、と覚醒するというが、まさにそこからの展開が怖かった。 父親も全く存在感無しで、こんなやつ居るか?と感じるし、登場人物の誰にも感情移入出来ず… 正直苦手なお話。
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日払い派遣アルバイトの蒼太。ある日、同棲している彼女・桃里(ももり)に、無差別殺傷事件の犯人と似ているといわれ戸惑う。 蒼太と桃里、2人の視点から日々の生活が淡々と語られ、心理描写、回想シーンが続く。 普通の小説なのか、ミステリーなのか、とても面白かった。 (図書館)
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読メのレビューを見て面白そうだったので図書館へ。 なかなかに面白い。 そして非常に読みやすい。 最初からなんとも不穏な雰囲気ではあったが、まさかの展開へ。 なるほどそういう作品だったか。 結構面白く一気に読んでしまったが、虐待の描写などは石田衣良の北斗にはかなわないな。 そしてキャラクターがちょっと薄いかな。 もうちょっと感情移入できればなおよかった。
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父親の存在が薄い。まるで母子家庭のようだ。母親も精神状態が不安定で、優しくしてくれたと思ったら、急に人が変わってみたいに怒ったり・・・。戸惑うよねぇ。僕の何が悪かったの?今日は機嫌がいい?悪い?と、まだ幼い子に母親の顔色うかがうような毎日。そんな気遣いさせたりして可哀想に・・・。母親がそういう状態なら、父親がフォローしてあげなきゃ。父親は何していたんだ?気付いていたんでしょ?なのに何でそんなに無関心でいられたの? 父親〜、ちょっと出て来い!って感じ。
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桃里に共感できないー。。 なんか、「気があう」って思ってるけど 合ってねえよなあ。ww とかバカにしてたけど・・・ 自分も桃里に似た部分はあるからイラッと するんだろうな。。 虐待物は心が殺伐とするのが嫌ーん。 一番悪いのは逃げまくった父親ではないの?
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すごい。何がすごいってこの作品、結局最後まで主要な登場人物を 好きになれなかったw蒼太は一見好青年だが、殺人犯と見間違われたことを 露骨に気にし過ぎてて、何か人に言えないような後ろ暗いことがあるのは明白。 そのくせ、自分は過去と折り合いをつけてるゼ、みたいな態度や考えが見るに堪え...
すごい。何がすごいってこの作品、結局最後まで主要な登場人物を 好きになれなかったw蒼太は一見好青年だが、殺人犯と見間違われたことを 露骨に気にし過ぎてて、何か人に言えないような後ろ暗いことがあるのは明白。 そのくせ、自分は過去と折り合いをつけてるゼ、みたいな態度や考えが見るに堪えない。 桃里は他人の仕事を鼻で笑う可哀想な人。(工場勤めや風俗ってそんなに悪い仕事だろうか) こいつ不幸になれ、って思ってたら本当になっちゃったw 母親は・・・・、まぁ悪いところしか描かれてないので。 作者の斉木先生は、登場人物に対する負の感情を湧き立たせるのがお上手だと思う。 でも、過去作の「凍花」では同情の余地があったり、オチにも心温まるものがあった。 本作にはそれが無い。なんというか、登場人物に対してもオチに対しても、無い。 読み終わったあとの感慨も無い。空虚な雰囲気。なるほど、蒼太だ。 でも、敢えて言わせてもらうなら、この雰囲気、嫌いじゃないw
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以前、読んだ『凍花』良かったので新刊も読んでみたが私にはあまり合わず。作品に入っていけないせいで読むのにかなり苦戦をしてしまった。これといって何か共感ができる部分があるわけでもなかった。
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