ユダヤ教 キリスト教 イスラーム の商品レビュー
ユダヤ教もキリスト教もイスラームも「たったひとりの神」を持つ宗教である。もとをたどれば同じひとりの神だった。それが「それぞれの神」になったとき、地球の表面が変わった。宗教史のうえでは突発的・変則的であった一神教が、なぜ諸宗教をしのぐまでに発展し、世界の底流となりえたのか――。出発...
ユダヤ教もキリスト教もイスラームも「たったひとりの神」を持つ宗教である。もとをたどれば同じひとりの神だった。それが「それぞれの神」になったとき、地球の表面が変わった。宗教史のうえでは突発的・変則的であった一神教が、なぜ諸宗教をしのぐまでに発展し、世界の底流となりえたのか――。出発点であるユダヤ教と、そこから枝分かれしたキリスト教とイスラームを視野に入れ、より大きな広がりのなかで一神教の特質を把握する。「聖戦」「不寛容」「平等」「福祉」「契約」などの題材にふれながら、歴史に決定的な影響を与えた三宗教の連環を解き、一神教の光と闇にせまる比較宗教学の入門書。 第1章 聖戦がはじまる―根絶やしという宗教行為 ひとりの神を信じるところ 神々を投影する世界 契約によって結ばれる 蜜よりも甘いもの 第2章 福祉がはじまる―預言者はみなし子だった 落ち穂を拾う女 イスラエル社会の掟 かつての思いをしのぶ 苦しみのパンを 第3章 続福祉がはじまる―夜明け前のモスクで 東京のモスクにて モスクは喜捨される 信仰のあかしとして 再配分の構造とは 第4章 続々福祉がはじまる―苦しみをいたむ心 罪の女が 白い女性たちの会 誰が先に神の国へ 光りが差し込む瞬間 第5章 平等がはじまる―キンシャサの奇跡へ ザイールの暑い夜明け 切手になったファイター 別種の黒人たちの集団 第6章 寛容がはじまる―はるかなるアンダルス 壮大華麗なつぎはぎ イスラーム芸術の息づく国 イスラーム文明の統一性 第7章 不寛容がはじまる―離散の民の心の空洞 追放された者たちの歌 同居する寛容と不寛容 離散した人々の群れ
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折しも過激集団「イスラム国」のインターネットをつかった 日本人人質事件の渦中だった 自己責任や首相の中東訪問時期、日本の立場など わたしの頭はめまぐるしくめぐるのだが いちばん思うのは平和ボケ鎖国日本にとっていいチャンスだということ あの敗戦後、苦しかったけれどもなんとか...
折しも過激集団「イスラム国」のインターネットをつかった 日本人人質事件の渦中だった 自己責任や首相の中東訪問時期、日本の立場など わたしの頭はめまぐるしくめぐるのだが いちばん思うのは平和ボケ鎖国日本にとっていいチャンスだということ あの敗戦後、苦しかったけれどもなんとか繁栄し きれいに近代化された日本、自由を謳歌しているよう バブルははじけたけれど、世界にも経済進出して なんとか、かんとかあっぱれに生きているような日本 しかし、世界は甘いものではない この本にもあるのだが 中東にただひとりの神があった ユダヤ教が一番最初、枝分かれしてキリスト教、イスラームの順番だ そうして元がおなじ神を畏れた人々は おなじように寛容と不寛容を繰り返しているのだと 相手、つまり枝分かれした神々信者は枝分かれを絶対許さないらしいのだ お互いとことん根絶やしにしないと気が済まないらしい わたしなどは神社に詣で、帰りにお寺に参るなど平気 そういう節操ない日本人にとって想像もできない憎しみの連鎖、連環 に、飛び込むのはやっぱり大変なことなのである いや、この距離がなくなった地球に 日本という国だけが縮まってはいられないから すこしでも西欧や中東や亜細亜や阿弗利加のことを知らなければならない 本当に知っているかどうかを知らなければいけない わたしという歳も歳で何役立つわけでもないのだけれども すこしでも勉強して知ることだけでもいいのではないかと思う
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以前、同じ著者の『儒教・仏教・道教』を読んだことがあるが、それに比べると、様々なテーマが様々な話題を伴ってあちこちに展開することも少なく、おとなしい書きぶりで読みやすい。3つの宗教を、聖戦・福祉・平等というキーワードでまとめて語る、その視角が勉強になった。
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このような書籍を数多く持っている。同じところもあるが違うところもある。この一神教を理解するにはまだまだ他のものも読み続けなくてはならない。そういう意味では良い道程の書である。
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一神教は奴隷の宗教であると著者は冒頭述べる。神の前では誰しもが取るに足らず平等である・・・差別され抑圧された者はをそれを拠り所にして行動、すなわち闘争を起こすとする。イスラム過激派が戦争に走るのは宗教側面も多少はあるのだろう。もちろん残虐な行為は許されたものではないが。聖戦のとこ...
一神教は奴隷の宗教であると著者は冒頭述べる。神の前では誰しもが取るに足らず平等である・・・差別され抑圧された者はをそれを拠り所にして行動、すなわち闘争を起こすとする。イスラム過激派が戦争に走るのは宗教側面も多少はあるのだろう。もちろん残虐な行為は許されたものではないが。聖戦のところだけフォーカスされた書籍ではなく、福祉・平等などについても言及はあること追記しておく。
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起源を同じくする3つの宗教を、聖戦、福祉、平等、寛容というキーワードで語ります。完全な比較ではないので散文的ではありますが、面白く読みました。イスラームやユダヤ教への思い込みを除き、理解を深めることが狙いとされています。
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古代において一神教は極めて稀な存在だった。それが今や地球の半分を被っている。なぜそうなったのか。 一神教は都自民の宗教である。氏族の崩壊、おのが立ち位置の喪失、血縁共同体からの絶縁。そこに一神教が成り立つ契機がある。 街には守護聖者がおり、職業ごとに守護聖者がいる、そこは多神...
古代において一神教は極めて稀な存在だった。それが今や地球の半分を被っている。なぜそうなったのか。 一神教は都自民の宗教である。氏族の崩壊、おのが立ち位置の喪失、血縁共同体からの絶縁。そこに一神教が成り立つ契機がある。 街には守護聖者がおり、職業ごとに守護聖者がいる、そこは多神教の国々である。一神教は多神教世界に戦いを挑み続けながら、多神教にまみれて行った。 一神教は奴隷の宗教である。一神教と戦争が切っても切れない関係にあるのは、出発点かったらして既にそうだった。奴隷状態からの脱出は平和的手段によっては遂行しがたい。
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3宗教の起源は同じであり、神も同一の存在であるという指摘。歴史を紐解いてもそれぞれが共存できないということはない。 イスラームの思想について細かくまとめられており、勉強になる。
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ユダヤ教、キリスト教、イスラームをそれぞれ比較するのではなく、これらの絶対唯一神の宗教から聖戦、福祉、平等、寛容・不寛容がどのようにしてもたらされたのかを解説。とりわけ筆者が絶対唯一神宗教の完成形と捉えているイスラームに割かれる内容が多いが、キリスト教に比べ抽象的な印象を受けがち...
ユダヤ教、キリスト教、イスラームをそれぞれ比較するのではなく、これらの絶対唯一神の宗教から聖戦、福祉、平等、寛容・不寛容がどのようにしてもたらされたのかを解説。とりわけ筆者が絶対唯一神宗教の完成形と捉えているイスラームに割かれる内容が多いが、キリスト教に比べ抽象的な印象を受けがちなイスラームのイメージの構築に役立った。イスラームは社会から分離できる宗教という枠に収まりきらないものであるがゆえに「イスラム教」ではないという指摘も興味深い。
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昨年末に購入して一回挫折した一冊。 世界史の指導をしていて、何となく興がのってきていっきよみ 一神教に共通する二面性、寛容と不寛容についての解説という構成。 寛容は福祉・平等に連なる思想であり、ヨーロッパ文化を通して現代世界への影響を与えたということができる。 その現代では後者...
昨年末に購入して一回挫折した一冊。 世界史の指導をしていて、何となく興がのってきていっきよみ 一神教に共通する二面性、寛容と不寛容についての解説という構成。 寛容は福祉・平等に連なる思想であり、ヨーロッパ文化を通して現代世界への影響を与えたということができる。 その現代では後者の聖戦に関する言葉ばかりがクローズアップされているため、もう一つの軸を知れたのは非常に良かった。 やはり、日々勉強! 2014.1.31(金)
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