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ニッポン人なら読んでおきたい靖国神社の本 の商品レビュー

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2014/10/07

小泉首相の『公式参拝』を機に、国内外でにわかに注目され始めた『靖国問題』。なにかと物議をかもす一方で。国の施設化を目指す『靖国神社法案』が幾度となく廃案になって以降、国としてどのような位置づけにするのかと言う肝心な議論は棚上げのままだ。 しかし、有益な議論をするためには、まず知る...

小泉首相の『公式参拝』を機に、国内外でにわかに注目され始めた『靖国問題』。なにかと物議をかもす一方で。国の施設化を目指す『靖国神社法案』が幾度となく廃案になって以降、国としてどのような位置づけにするのかと言う肝心な議論は棚上げのままだ。 しかし、有益な議論をするためには、まず知ることから始めなければならない。靖国神社及び問題を考えるためのシンプルな資料集。 正にタイトル通り。 確かに私も『靖国神社』についてよく知らない。第二次世界大戦の戦死者の慰霊のための場所というぐらいの認識しかなかった。 が、以外に歴史は古く、1869年(明治2年)に『東京招魂社』としてその前身が今の場所に建てられたそうだ。靖国神社に祀られているのは、戦争で命を落とした軍人及び公務を担った民間人。その中には朝鮮や台湾の人々や、もちろん問題の中心となる『A級戦犯』の御魂も含まれる。アジア諸国からすれば、戦争を始めた人間にお参りすること=反省していない・気持ちを踏みにじる行為という主張になる。私も基本的には罪は傷つけられた側の気持ちにそうべきだと思っている。しかし、個対個ならそれでいいが対複数となると、受ける側にも個人差がある以上何かしら一定の基準を設けるのは仕方がないことでそれが『法』になるのだと考える。しかも国家間の問題になると、元々の国民性や考え方の違い、それ以外にもいろいろな思惑が渦巻いてくる。その為の『国際法』なのだろう。 でも多分、行った行為が消えることがないように、受けた傷も消えることはないのだろう。だからこ憎しみの連鎖にならないようにお互いに歩み寄ることも必要なのではないか。 勿論、法的に決着をしたとしても相手の気持ちをないがしろにしてはいけない。が、やはり私は日本国民として「靖国で会おう」という合言葉で散っていた一般兵や家族の気持ちを思うと場所を移すには忍びなく思われる。さらには隣国の振る舞いにはいささかうんざりとする気持ちになるのも事実。これが加害者としての反省の足りなさだと言われてしまうのだろうか・・・。 知れば知るほど結論が出せなくなる。特に巻末インタビューの相反する二人の主張を読むと、どちらにも理があるような気がしてしまうし。今度は戦争の歴史の方も勉強しなくてはいけないようだ。

Posted byブクログ