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流れとかたち の商品レビュー

3.8

21件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2014/03/10

第1章 流れの誕生 第2章 デザインの誕生 第3章 動物の移動 第4章 進化を目撃する 第5章 樹木や森林の背後を見通す 第6章 階層制が支配力を揮う理由 第7章 「遠距離を高速で」と「近距離を低速で」 第8章 学究の世界のデザイン 第9章 黄金比、視覚、認識作用、文化 第10章...

第1章 流れの誕生 第2章 デザインの誕生 第3章 動物の移動 第4章 進化を目撃する 第5章 樹木や森林の背後を見通す 第6章 階層制が支配力を揮う理由 第7章 「遠距離を高速で」と「近距離を低速で」 第8章 学究の世界のデザイン 第9章 黄金比、視覚、認識作用、文化 第10章 歴史のデザイン

Posted byブクログ

2014/01/12

原題を「自然のデザイン」という本書は、環境、生物、人工物、組織、文化など、無機・有機問わず、その「流れとかたち」は、マクロの視点からみると、意図や思想が介在した結果ではなく、単一の物理法則がもたらしたものであると提唱する意欲的な書。 森羅万象はすべて、流れを伴った均衡のシステムで...

原題を「自然のデザイン」という本書は、環境、生物、人工物、組織、文化など、無機・有機問わず、その「流れとかたち」は、マクロの視点からみると、意図や思想が介在した結果ではなく、単一の物理法則がもたらしたものであると提唱する意欲的な書。 森羅万象はすべて、流れを伴った均衡のシステムであり、その中を流れるものをより多く、より遠くへ、効率的に流すようなデザインに変化していくという。都市や経済、階級階層にいたるまですべてを支配するこの理論をもって、未来のかたちを予測することができるという楽しみ方ができる。 とても面白いのだが、こういう斬新な理論にありがちな、諸処への牽制から始まり、もったいぶった語り口で冗長的なので、読んでてたまにイラッとしてしまった。でも物事の見方が変わる良い本です。

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2013/12/20

筆者の唱える説は間違っていると思う。 淘汰を受ける構造が、流れに最適な形を取るのは当たり前であり、流れをよくするために淘汰があるのではない。 樹木の構造を予測したくらいで、生物のすべてを論ずることができるように語るのには、強い反感を覚えた。 また各論ではなく、総論に意識がいく物理...

筆者の唱える説は間違っていると思う。 淘汰を受ける構造が、流れに最適な形を取るのは当たり前であり、流れをよくするために淘汰があるのではない。 樹木の構造を予測したくらいで、生物のすべてを論ずることができるように語るのには、強い反感を覚えた。 また各論ではなく、総論に意識がいく物理学者との考え方との違いを改めて感じさせられた。

Posted byブクログ

2013/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

無生物/生物のデザインは流れを良くする方向に進化するという画期的な包括的法則、コンストラクタル法則を述べている。樹状、脈状のデザインは液体が最も流れやすい形で、時とともにより撹拌する効率性を向上させて行くとする。ここであげてある優れた空港のデザインも速く長い移動手法と遅く短い移動手法(少数の高速道路と多数の一般道)の組み合わせで成り立っており、そのバランスが1:1である。それは発達した交通手段すべてに当てはまり、都市の発展も交通機関の技術進歩により大きさが決まって来ているとしている。生物では、心臓の大きさが取り上げられており、ポンプ機能だけなら大きくした方が良いが、その場合は重さが人間の移動能力を損なうとしており、全体最適ではないとする。それは個々の木を見ても同じで、森の機能は水の循環を地球レベルで促進するもので、その構成は大きな木が少数、小さな木が多数で最も効率が良くなるとしている。フラクタルと違う点は予測の可否にある。

Posted byブクログ

2013/10/31

400ページ近い本で、かなり読み応えがある。 副題の通り、「万物のデザインを決める新たな物理法則」について説明している。 それは、生物や無機質、はては空港の設計など、大よそ関係が無いような事にも共通性を見出して説明している。 空を飛ぶ、地上を走る、水中を泳ぐと言う3種類の移動...

400ページ近い本で、かなり読み応えがある。 副題の通り、「万物のデザインを決める新たな物理法則」について説明している。 それは、生物や無機質、はては空港の設計など、大よそ関係が無いような事にも共通性を見出して説明している。 空を飛ぶ、地上を走る、水中を泳ぐと言う3種類の移動手段の進み方に共通点があると言う話を一番面白く読んだ。

Posted byブクログ

2013/10/28

我々人間を含め、自然界に存在するありとあらゆるカタチのデザインは、質量の移動がしやすいものに淘汰されていく。  この明確な主張のもとに、河川や血管の形成、生物進化のプログラムそして、社会の秩序やシステムへの適用が展開される。 著者は「世界の最も論文が引用されている工学系の学者...

我々人間を含め、自然界に存在するありとあらゆるカタチのデザインは、質量の移動がしやすいものに淘汰されていく。  この明確な主張のもとに、河川や血管の形成、生物進化のプログラムそして、社会の秩序やシステムへの適用が展開される。 著者は「世界の最も論文が引用されている工学系の学者」で熱力学の鬼才とされるデューク大学の教授。著者が主張するコンスタラクタル法則は、非線型力学による散逸構造への解釈と立場を逆にする。既に存在する法則により、自己組織化は流れをより促進する報告に常に再構成され続けるとする。 人間の体格から重心の移動を予測し、ボルトの優勝を言い当てた逸話には速く走れないコンプレックスの解消を感じましたw。 人間がモノを消費し、廃棄するプロセス上での処理や、本書でも試みられている都市間移動においてコントラクタル法則の可能性が検討されるのは大変有効だと思いました。

Posted byブクログ

2013/10/27

シックスシグマで我々はより多くのノードと接続するハブの存在がネットワークを効率化することを知った。 この本では、熱力学の法則などの物理法則の元で進化した生物や人間と人間が作った道具は、その効率性の点から、大きさや各種比率において不連続であるということを知る。 その詳細は、「コンス...

シックスシグマで我々はより多くのノードと接続するハブの存在がネットワークを効率化することを知った。 この本では、熱力学の法則などの物理法則の元で進化した生物や人間と人間が作った道具は、その効率性の点から、大きさや各種比率において不連続であるということを知る。 その詳細は、「コンストラクタル法則」であるという。 時が経つに連れ、より多くのエネルギーをより効率的に使うようになることも、今までの延長である以上、予言ではなく必然であると筆者はいう。 そうなると、宇宙進出も当然我々の進む道なのだと思う。

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2014/06/25

素晴らしいの一言。生物学やってた身にとって、進化の方向性、無生物の進化の話は衝撃だったよ。 僕ならコンストラクタルをどう応用するかな?まずは組織構造とプログラムかな? 新しい世界が広がった感じで毎日が楽しくなるよ。

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2013/10/16

***** あらゆる物事は「流れ」を最適化する形を作り上げる、 というのが基本コンセプト。 植物の葉脈と川の流れ方とコンデンサーの排熱経路が同じ形なのは全てそのコンセプトに沿っている。 ***** あまりに捉え方が遠大でプラクティカルなレベルまで消化しきれていない。 「流れ」とい...

***** あらゆる物事は「流れ」を最適化する形を作り上げる、 というのが基本コンセプト。 植物の葉脈と川の流れ方とコンデンサーの排熱経路が同じ形なのは全てそのコンセプトに沿っている。 ***** あまりに捉え方が遠大でプラクティカルなレベルまで消化しきれていない。 「流れ」というレンズで世界を見ることはイノベーティブな切り口の発見につながりそう。 *****

Posted byブクログ

2013/10/12

本書で繰り返し述べられているコンストラクタル法則について、なるほどと感心する部分もあるのだが、あれもコンストラクタル法則、これもコンストラクタル法則と事例が繰り返し紹介されるのには途中から少々食傷気味であった。

Posted byブクログ