英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄 の商品レビュー
(2014/4/29) 三島由紀夫と親交があり、自害する直前に手紙まで受け取ったというイギリス人記者の書いた日本論。 目から鱗だ。 恥ずかしながら、なぜ戦中日本が大東亜戦争と呼んでいた戦争を、戦後戦勝国が太平洋戦争と読み替えたか、 その理由を初めて知った。 「大東亜戦争」...
(2014/4/29) 三島由紀夫と親交があり、自害する直前に手紙まで受け取ったというイギリス人記者の書いた日本論。 目から鱗だ。 恥ずかしながら、なぜ戦中日本が大東亜戦争と呼んでいた戦争を、戦後戦勝国が太平洋戦争と読み替えたか、 その理由を初めて知った。 「大東亜戦争」と呼ぶのははばかられる、軍国化思想、のように言われる向きがあるが、 それはあくまでアメリカの都合だったことがこの本に書かれている。 というより、アメリカの見方で戦前の日本が全面否定されたことが改めてわかる内容となっている。 私も最近は、様々な本を読み進める中で、「戦前の日本は悪い国でした、原爆投下も日本が悪かったのです。 戦後は平和憲法のもとでいい国になりました」的なものの考え方のおかしさがようやくわかってきてはいた。 原爆投下や東京大空襲は明らかにアメリカによる戦争犯罪、市民大虐殺であること、 東京裁判は裁判の名に値しないものであることなどなど。 ただ、深い意味はこの本を読んで初めて理解した。 大東亜戦争。欧米のアジア植民地化に日本が立ち向かって、アジアを解放しようと闘ったのだ。 それが証拠に、(とこの新書は書いているが)日本が戦後東京裁判で裁かれる中、 欧米が再びアジアを植民地化しようとした際に、戦うことを知ったアジア各国は独自で戦い、独立を勝ち取っている、と。 だからあの戦争は大東亜戦争だったのだ。日本とアジアにとって。 しかしそれは欧米にとって都合が悪いので、太平洋戦争と矮小化したのだ。 それを黙って受け入れる日本。 戦後日本は、その戦争観でいくつかのグループに分かれると考える。 ①アメリカのポチ。とにかくアメリカに従う。米軍基地もなんでもOK。 ②アメリカに押しつけられた憲法(日本が作れなかったからアメリカが提供した、という説を読んだことはあるが)を恥とし、 独自憲法を作り、米軍を排除し、独自の軍隊を持ち、国としての独立を図ろうとする。 ③護憲政党。共産社民。それでいてアメリカ的競争社会は嫌う。 おかしなことに、いま日本を牛耳っているのは①で、安倍政権は②になる。 なんだこりゃ。①は官僚組織ということになろうか。政官財マスコミ一体、官報複合体。とにかく戦後体制を維持したい守旧派。 自民党の党是は改憲。②なのか?①におもねっているように見えるのだが、、、。都知事選で若者の表を集めた田母神さんは②か。 ③も結局①と同じ土台にいる。今の仕組みと共産党は同じところにいる? そのあたり考えたのは三島由紀夫自決前の自衛隊とのやり取りが書かれた部分。これも衝撃的だった。 「改憲のデモを自衛隊が排除した」という事実を三島は厳しく非難した。 自衛隊を否定している憲法を護るとは自己否定だと。 このやりとりで自衛隊員からちゃんとした答えが出ないことで、三島は自害した。死を賭して改憲の必要性を訴えた。 アメリカからの独立を訴えたのだ。 そんなことも知らなかった。 ・・・いまや現状を前提にしている人が多すぎる。 アメリカの属国でいることに何の違和感も持たない人々。 違和感も持たないまま安倍政権に多数の議席を与える人々。 そのくせ安倍政権が改憲の動きを見せると、親米マスコミはそれを非難し、それにのせられる人々。 いったいこの国はどこに行こうとしているのか。 そういうことを考えさせる新書だ。必見。 第1章 故郷イギリスで見たアメリカ軍の戦車 第2章 日本だけが戦争犯罪国家なのか 第3章 三島由紀夫が死を賭して問うたもの 第4章 橋下市長の記者会見と慰安婦問題 第5章 蒋介石、毛沢東も否定した「南京大虐殺」 第6章 『英霊の聲』とは何だったか 第7章 日本はアジアの希望の光 第8章 私が会ったアジアのリーダーたち 第9章 私の心に残る人々 終 章 日本人は日本を見直そう
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こういう本を書く人が居て、歴史の見方(史観)には視点によって色々な見方があることがよくわかる。事実・史実は一つでも解釈のしかたや史実の裏側にある思惑や狙い、意味合いなど、史実そのものをねじ曲げて宣伝する国があるが、これはやり過ぎ。一方日本は日本としての見方、意味するところをもっと...
こういう本を書く人が居て、歴史の見方(史観)には視点によって色々な見方があることがよくわかる。事実・史実は一つでも解釈のしかたや史実の裏側にある思惑や狙い、意味合いなど、史実そのものをねじ曲げて宣伝する国があるが、これはやり過ぎ。一方日本は日本としての見方、意味するところをもっと戦略的に発信すべきだろう。 自分もこれまで数々の歴史本を読んできたが、子供の頃から教科書を中心に習ってきた歴史というものが戦勝国史観であったことがよくわかる。数々の見方があり、それを見て自分の考えを創っていくのが勉強だと思うが、日本の教育は一つの史観を教え、設問に対して再生させることを目的にしているようで創造とは程遠い。
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来日時に「日本=戦争犯罪国家」論、「南京大虐殺」を疑うことなく信じていたジャーリストが、なぜ歴史観を180度転換したのでしょうか? 日本は、日本の立場で世界に向けて訴えなければならないと忠告しています。 https://www.honzuki.jp/book/212600/rev...
来日時に「日本=戦争犯罪国家」論、「南京大虐殺」を疑うことなく信じていたジャーリストが、なぜ歴史観を180度転換したのでしょうか? 日本は、日本の立場で世界に向けて訴えなければならないと忠告しています。 https://www.honzuki.jp/book/212600/review/277446/
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ヘンリーストークス氏、中立の立場で書かれている。三島由紀夫、石原慎太郎等の著名人との自慢話はもう少し少なくてもよかったのでは。
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第二次世界大戦の位置付け、その後のいわゆる平和、そこの人種戦争やら何やらの要素が絡んでいるのが現在の世界。 日本がやや独特な立ち回りをしたことはおそらく間違いないが、この辺の本を読んでいて一番感じるのは、たかが数十年でこんなに見事に骨抜きになるのかってこと。 それとも根は変わって...
第二次世界大戦の位置付け、その後のいわゆる平和、そこの人種戦争やら何やらの要素が絡んでいるのが現在の世界。 日本がやや独特な立ち回りをしたことはおそらく間違いないが、この辺の本を読んでいて一番感じるのは、たかが数十年でこんなに見事に骨抜きになるのかってこと。 それとも根は変わっていないのか。 この先間違いなくなんらかの意味で日本は有事に巻き込まれるわけで、そのとき生き延びられるのか。 東京裁判、慰安婦、日本国憲法等に関する主張は大凡同意。 南京大虐殺も、事実はこっち寄りなんだと思うが、そもそもこの文章自体が著者の書いたのもんではないという情報もあってやや微妙。 三島由紀夫の話も、一部だけだから結局なんだか判らないし、アジアのリーダーも、だからなんだって。本のテーマからすると唐突感があって、締まらない。 金大中がクソ野郎だったってのも目から鱗だが、事実関係があまり示されてない。
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幼少期に見た王者のように振る舞う若い米軍人と戦車へのルサンチマンから書かれたような気のする本。 いわゆる修正主義者の史観をイギリス人が言っているんだけど、なぜそうなるに至ったのかの丁寧な描写は好感。一時期もてはやされていた白洲次郎が尊大であるということでガッカリする。
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50年日本に在住する英国人ジャーナリストが、敗戦国の劣等感を持ち続ける必要はないと日本人を鼓舞し、彼が会った近代の有名人などの印象を記した本。 前半書かれていることは、田中正明の「パール判事の日本無罪論」と同じで、東京裁判の不条理を厳しく追究するもの。白人が有色人種に初めて負けた...
50年日本に在住する英国人ジャーナリストが、敗戦国の劣等感を持ち続ける必要はないと日本人を鼓舞し、彼が会った近代の有名人などの印象を記した本。 前半書かれていることは、田中正明の「パール判事の日本無罪論」と同じで、東京裁判の不条理を厳しく追究するもの。白人が有色人種に初めて負けた日露戦争は、西洋世界にとって衝撃だったようで、その悔しさや有色人種への侮蔑が根に残っていると主張している。一方、日露戦争の結果は、アジア各国にとって別の意味で驚きを持って受け止められ、日本がアジアの手本とされるようになったという。欧米で太平洋戦争で日本はアジアを侵略しようとしたと思われているが、著者に言わせると、日本は植民地だったアジア各国を独立に導いたという。 有名人と実際に会った印象も興味深い。著者は三島由紀夫と親交が深かったといわれ、三島への憧憬が行間から読み取れる。他には、シアヌーク殿下についての記述も面白かった。 本書を通して、著者の日本への愛情が感じられる。
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著者の主張(良し悪しは別として)を日本が主張→中国・韓国と関係悪化→日本がアジアでリーダーシップを発揮すること困難→英米の思う壺? 英国人のしたたかさを感じる。戦後の70年の努力も水の泡。 後半の戦後リーダーとの回想録(雑記程度だが)は興味深い。 この人、本当にジャーナリスト?
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三島由紀夫関連のエピソードが面白かった。 巻末に安倍晋三に対する印象が述べられていたが、リップサービスだったか。今ならどう考えているだろうか?
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実はスゴい内容です。甘く見ていてご免なさい。 筆者が長期にわたる記者人生を語るものです。 三島由起夫との付き合いのくだりはスリリングですらありました。 ストークス氏を通じて三島本人が語りかけてくるようです。
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