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第一次世界大戦と社会主義者たち の商品レビュー

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2014/06/26
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西川正雄『第一次世界大戦と社会主義者たち』岩波書店、読了。社会主義に決定的な分岐点を与えた世界大戦。本書は資料的裏付けのもとに第二インターナショナルの展開と挫折を描く。労働者団結に国境はないから反戦平和を希求。国内の具体的改革は「城内平和」へ閉塞。この拮抗は今こそ示唆に富む。 ローザ・ルクセンブルクをはじめ、ジョレス、カウツキー、レーニンといった、いわば国際主義の反戦平和運動を綿密に描く本書は、その群像劇をも明らかにする。真摯に生き抜いた先達の軌跡は、決して古くない。社会主義に新たな意義を与える一冊。 ヒトラーへ対抗するため集った、第二インターの生き残りアードラーと第三インターのトレーズのやりとりが象徴的。アードラーは我々はあなた方より「民主的」といい、トレーズは我々も相談するが「おおむね同意見になる」。アードラーは「あなた方の場合にはあらかじめ決められた調和があるのです」と。

Posted byブクログ