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定本 何かが空を飛んでいる の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2017/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

UFO関係では知らぬものがない伝説の本。砕けた口調の読みやすい本でありながら、科学的なスタンスをちゃんと保ち、巻末にちゃんとUFO本の書誌を用意しているという意味でできがいい本。最初にUFOと妖精などの小さい人々、怪物などの目撃談を交互に提示し両者の区別がつかず、発光現象、拉致などのポイントが共通していることから、体験者の文化的フィルターで妖精に見えたり宇宙人に見えたりしているだけに過ぎない可能性を提示する。 続いてMIBや宇宙人の東洋人的特徴に見られる人種差別観などが紹介され、アメリカをやわらか目の民俗学的、社会心理学的な視点で論じた内容になっている。

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2016/06/19

UFOが大好きです。子供のころは現象そのものを不思議がってましたが、いい歳になってからは(当たり前ですが)なんでこんなものを見てしまうんだろう?という、社会的・文化的コンテクストの在り様のほうが興味の中心です。 そんな僕にはピープルズ著「人類はなぜUFOと遭遇するのか」が究極の一...

UFOが大好きです。子供のころは現象そのものを不思議がってましたが、いい歳になってからは(当たり前ですが)なんでこんなものを見てしまうんだろう?という、社会的・文化的コンテクストの在り様のほうが興味の中心です。 そんな僕にはピープルズ著「人類はなぜUFOと遭遇するのか」が究極の一冊ですが(絶版なのが惜しい)、日本人にも面白い人がいました。UFO関連事象を真っ向から捉え、妖精譚や現代ストレス、レイシズムなどと関連付ける第1部はしびれるほど面白い。一方でオカルト方面に一気に舵を切る第2部以降には最後までのめり込めず、流し読みで終了。他にも面白いUFO社会学な本、ないかなあ

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2015/11/08

人はなぜUFOや宇宙人を見るのか。 著者は実際の報告事例を丁寧に解きほぐし、アブダクション、黒衣の男、UFOカルトなど現代社会に怪しくうごめくオカルト事例を分析してゆく。 妖精伝説などとの類似性を引きつつ、その時代のオカルト的言説が生まれ、伝播してゆく背景が明快に解き明かされてい...

人はなぜUFOや宇宙人を見るのか。 著者は実際の報告事例を丁寧に解きほぐし、アブダクション、黒衣の男、UFOカルトなど現代社会に怪しくうごめくオカルト事例を分析してゆく。 妖精伝説などとの類似性を引きつつ、その時代のオカルト的言説が生まれ、伝播してゆく背景が明快に解き明かされていく過程は爽快。 しかし一方、事例から余計な言説の尾鰭が剥ぎ取られていくことで、そこにはどうしても既知の概念では説明できない何かが残る…そう、我々の知らない「何か」が空を飛んでいるのでは? というのが著者の見解。なんだこれは。 泥沼のようなジャンルに果敢に挑み、デタラメと切って捨てられるような資料にも誠実に向き合った一人の男の記録として評価したい。

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2014/04/05

 「本書は空飛ぶ円盤の本である」。しかし「円盤に乗っているのは灰色の宇宙人で、アルファ・ケンタリウスからやってきた可能性が強い」と言っている本ではない。「宇宙人は僕たちを誘拐しているばかりか、人間にまぎれこんで暮らしている」と言う本でもない。その一方で、「円盤なんてのは無知蒙昧な...

 「本書は空飛ぶ円盤の本である」。しかし「円盤に乗っているのは灰色の宇宙人で、アルファ・ケンタリウスからやってきた可能性が強い」と言っている本ではない。「宇宙人は僕たちを誘拐しているばかりか、人間にまぎれこんで暮らしている」と言う本でもない。その一方で、「円盤なんてのは無知蒙昧な人々の作り上げたたわごとだから、相手にしないように」と言う本でも決してない。では、どんな本なのか。  「空飛ぶ円盤の世界は魑魅魍魎の跋扈する伏魔殿である。訪れたひとは数多いが、無事に戻ってくることはめったにない」。そこで、無事に戻ってきた(?)著者に耳を傾けることになるのだが、UFOのなんたるかを解き明かしていくうちに、日本人が第三世界の住人であることまでもがハッキリと見えてくる、これはスゴイ本だ!

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2013/12/17

奇跡的に復刊されたUFO本の名著。「人はなぜ円盤を見るのか」という疑問に取り組んだ復刊部分の真摯で軽やかな姿勢が好感が持てる。西洋オカルティズムや日猶同祖論、柳田國男・南方熊楠の山人論争などの他界に魅せられた人々に、民俗学的視点で切り込むエッセイや論考もスリリングで興味深い。懐疑...

奇跡的に復刊されたUFO本の名著。「人はなぜ円盤を見るのか」という疑問に取り組んだ復刊部分の真摯で軽やかな姿勢が好感が持てる。西洋オカルティズムや日猶同祖論、柳田國男・南方熊楠の山人論争などの他界に魅せられた人々に、民俗学的視点で切り込むエッセイや論考もスリリングで興味深い。懐疑派、否定派、肯定派を問わず、全ての人にお薦めしたい一冊。

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