西洋骨董道楽 の商品レビュー
長野県小諸市のアンティークショップ《メルキュール骨董店》さん監修の 美麗な写真満載のムック。 骨董と言っても古美術品ではなく、 ブロカント(brocante)=古道具であるところがミソ。 長年愛用された「美しいガラクタ」の数々は、 持ち主の生活や娯楽の空間の残り香を放つかのようで...
長野県小諸市のアンティークショップ《メルキュール骨董店》さん監修の 美麗な写真満載のムック。 骨董と言っても古美術品ではなく、 ブロカント(brocante)=古道具であるところがミソ。 長年愛用された「美しいガラクタ」の数々は、 持ち主の生活や娯楽の空間の残り香を放つかのようで、 一つ一つに好奇心を擽られる。 アクセサリー、文具、人形、食器…… 人間の発想力、欲望、愛惜の念、等々を吸収し、蓄えたアイテムたちは、 それを求める者がいる限り、輝きを放ち続けるのだろう。 もっとも、太陽ではなく、月や星の、 ひんやりした仄かな光なのだろうけれど。 ところでp.52、 太陽系について学ぶ子供たちを描いた19世紀半ばの木版画で、 太陽系儀を回す人物の顔がE.A.ポオに似ている気がするのですが(笑)。
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大判写真でじっくりと骨董品を眺めることができる素晴らしい本です。 美術的に優れたものというよりも、数世紀前の市井の人々に馴染みのあるものが多く、今まで見たことのないものばかりで興奮しました。 遺髪のブローチや、古い人形など、かつて所有者だった人の存在が濃く感じられる骨董品という...
大判写真でじっくりと骨董品を眺めることができる素晴らしい本です。 美術的に優れたものというよりも、数世紀前の市井の人々に馴染みのあるものが多く、今まで見たことのないものばかりで興奮しました。 遺髪のブローチや、古い人形など、かつて所有者だった人の存在が濃く感じられる骨董品というものは、オカルトめいていてちょっと気味がわるいような、それでいて強く美しく、ぬくもりのようなものも感じられたりして、本当に奥が深いです。 まるで時の深淵をのぞいたような気分になれました。
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