「きめ方」の論理 の商品レビュー
より良い社会的決定を導くための理論を提供する良書。 アロウ、セン、ロールズらの議論を踏まえ、人間は利己的ではなく倫理的生き物足りうることを主張している。 具体的には「不平等社会を肯定しつつ、長者は万燈を、貧者は一燈を社会に提供することで豊かな社会が実現できる」と述べられている。 ...
より良い社会的決定を導くための理論を提供する良書。 アロウ、セン、ロールズらの議論を踏まえ、人間は利己的ではなく倫理的生き物足りうることを主張している。 具体的には「不平等社会を肯定しつつ、長者は万燈を、貧者は一燈を社会に提供することで豊かな社会が実現できる」と述べられている。 公平的評価によって人が活きるということが、ここまで精緻に主張されているのを初めて読み、感動した。
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普通の感覚で生きてたら違和感を覚えるような決め方のパラドクス。 投票は平等、というある意味思考停止された理想を打ち砕いてくれる。 それぞれの決め方は単に道具としてあり、有効な使い方がある。 そういう話を述べた後で、社会が持つべき決め方はそれぞれの思いやりであったり自己主張であった...
普通の感覚で生きてたら違和感を覚えるような決め方のパラドクス。 投票は平等、というある意味思考停止された理想を打ち砕いてくれる。 それぞれの決め方は単に道具としてあり、有効な使い方がある。 そういう話を述べた後で、社会が持つべき決め方はそれぞれの思いやりであったり自己主張であったりという著者の持論を展開している。
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今の時代に珍しいような「普通に良著」。 「意志を決定する」という心理的プロセスを、社会という存在に当てはめた場合に生じる諸々の問題について、 実証的に解説している。実に正統な社会心理学の本だと思う。
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選択の理論については、やはり難しい…。 簡単に言えば、「平等と不平等」の違いを理論的に考える一冊です。 ??? しかしながら、理論は脇に置いて読むことができ(失礼 xx;)、 実は、私たちはすべて個人の観点から選択をして、たくさんの異なる人の中で調和して毎日をすごしていて、...
選択の理論については、やはり難しい…。 簡単に言えば、「平等と不平等」の違いを理論的に考える一冊です。 ??? しかしながら、理論は脇に置いて読むことができ(失礼 xx;)、 実は、私たちはすべて個人の観点から選択をして、たくさんの異なる人の中で調和して毎日をすごしていて、 私たち一人ひとりが物事を選択することで「自分を知ること≒個としての存在」を表現し、 そして、一人一人の異なる選択をいかに1つの方向性を持って決定していくのか? つまりそれは、「社会性≒集団の中の個の存在」であることであると分かる。 興味深い考え方の視点があって、たとえば・・・・ ●私たちは選ぶという行為を通して、自分が正しいと思うコトや、自分が善いと思うコトを、他人の正しいと思っているコトや、善いと思っているコトと突き合せてみようとしているのである。 まさに選択とはコミュニケーションの素なのである。 ●人々はベルトコンベアーで無意味な作業をして歩合給をもらうより、給与に反映しないけれども作業の意味がわかり、事故の作業の重要性が全体の中での位置づけを知ることや、自分たちの工夫で他の人に貢献できることを無上の喜びとする。 人がなぜ仕事をするのかを知ることができないだろうか? ●一見、なりふり構わぬもうけ主義のような商業活動も、もうけることを主眼としているというよりは、取り残されることへの恐怖に駆り立てられていると考えたほうが当たっているようである。 あ~~~、クレームをなくすことがビジネス成功のカギと聞いたことがあるが、そこにつながるように感じる。 ●しかし、本来、公正な社会政策というものは、知られざるところを知られざるものとして、可能性に駆けるところがあってよいはずであろう。くだらないと思えることの中にも、もしかしたら素晴らしいものが隠れているかもしれない。長期的にじっくりと育てていけば、いつか、予想もしない素晴らしいものが出てくるかもしれない。従来誰も知らなかった異質の喜びがどこかにあるのかもしれない・・・・・。 これは。。。想定外の状況を乗り越えるときのエネルギーの種かもしれないと思うのです。 個人と全体のバランスを作る視点、つまりは豊かな人生を生きるために大切な視点であるように思うのです。 そして、これは仕事においてなくてはならない”リーダー”の素質ではないだろうか?
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コンドルセの「民主主義」のもとの「投票の多数決主義」による決定が社会が望む、望ましい決定にはならないことのディレンマのレ例示。 アローの「不可能性の原理」の解説。易しく高校生にもわかるという趣旨で書いてあるのだろうが、それ自体が難しい(^^)v。が、決め方の論理として、多数決は...
コンドルセの「民主主義」のもとの「投票の多数決主義」による決定が社会が望む、望ましい決定にはならないことのディレンマのレ例示。 アローの「不可能性の原理」の解説。易しく高校生にもわかるという趣旨で書いてあるのだろうが、それ自体が難しい(^^)v。が、決め方の論理として、多数決は、決まった内容について正当性を持つものではなく、決め方について正当性を持つものであり、決定された事項が「社会」側の多数が望む事項、政策では必ずしもない。が、決め方についての正当性があるという根拠によって選択された政党や、政策について正当性を持って実行されることになる。そのような民主主義の決め方のディレンマを知ることの一助にはなるだろう。それにしてもなかなか理解するのがむつかしい。(^^)vともあれ再読中。
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恩師黒川氏が授業内で薦めた本。 絶版というのが実に惜しい一冊。多数決の論理の虚をついた名著!!あぁ、みんなが望むものが一番にならないことがあるんだなぁってすげぇ恐ろしくも愉快にも感じられる一作。
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