インフェルノ(下) の商品レビュー
この人の作品読むたびに思うのが、話の中に登場した建築物や、芸術品に対する知識がもうちょいあればもっと楽しめるだろうなぁ…ということ。 パリては「ダビンチ・コード」のツアーなんかもあって、それが今も盛況らしい、みたいな話を聞いたことありますが、なんか分かるような気がします。 たぶん...
この人の作品読むたびに思うのが、話の中に登場した建築物や、芸術品に対する知識がもうちょいあればもっと楽しめるだろうなぁ…ということ。 パリては「ダビンチ・コード」のツアーなんかもあって、それが今も盛況らしい、みたいな話を聞いたことありますが、なんか分かるような気がします。 たぶんこの話に出てくる街を巡るツアーなんかも、既にあるんでしょうね。 訳者のあとがきにもあったけど、観光産業には、結構な貢献をしているのは、容易に想像できます。 さて、本の感想ですが、なんか今回は、誰が敵で味方のか最後まで分からず、最後まで展開が読めず楽しめました。 でも、最後の結論出ない終わり方は、意見が分かれるところではないでしょうか? まあ、内容が内容だけに、作者もハッキリ答えが出せてないから、ああいう終わり方にしたのかな…と解釈してます。^^;
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いつものダンブラウンでした。 中世の美術品、遺跡、町並み、名所を随所に折り込み、次の旅行では是非いってみたい場所になる場面設定に、誰が敵で、誰が味方か最後まで展開が読めないストーリー-。 ラングドン教授の側にいる美人登場人物との間に生まれる微妙な感情。 どれをてっても面白い。
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スーパーヒーロー・ラングドン初の敗北か?と予想を裏切られた4作目。この結末には色々と考えさせられる。少子化ニッポンに住んでいると、人口爆発問題と言われてもまったくピンと来ない。頭が良すぎて孤独に追い込まれ、果ては暴走するなんて…シエナが最後に信じてもらえたシーンが良かった。大機...
スーパーヒーロー・ラングドン初の敗北か?と予想を裏切られた4作目。この結末には色々と考えさせられる。少子化ニッポンに住んでいると、人口爆発問題と言われてもまったくピンと来ない。頭が良すぎて孤独に追い込まれ、果ては暴走するなんて…シエナが最後に信じてもらえたシーンが良かった。大機構は目的遂行のためとはいえ、手の込んだことをし過ぎでは?フィレンツェ、ヴェネツィアにイスタンブールと、今回も膨大な量の蘊蓄と名所を堪能。
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読んだ感想は 「面白かった~!!けど次巻はどうなるの~?!」 でした。 人口爆発という社会問題と、ダンテの「神曲」を絡めながらの今作でしたが、終わりにかけて「ええええ?!」という展開。 細菌はバラまかれた、シエナはWHOに協力し新しい居場所を見つけようとしている、ラングドンいつ...
読んだ感想は 「面白かった~!!けど次巻はどうなるの~?!」 でした。 人口爆発という社会問題と、ダンテの「神曲」を絡めながらの今作でしたが、終わりにかけて「ええええ?!」という展開。 細菌はバラまかれた、シエナはWHOに協力し新しい居場所を見つけようとしている、ラングドンいつもながらお約束で最後の方は女性(シエナ)といい雰囲気に……。 的な感じで終わりだけど細菌のその後はどうなるの?!という感じです。 正直、シエナといい雰囲気になったとしてラングドンの生殖機能は正常かどうか心配しちゃって最後変に疲れました← いつもながら、作品の舞台となる地(今回だとフィレンツェやヴェネツィアなど)のうんちくやダンテについて小話などためになる話も出てくるのですが、 最後のオチの収集がついておらず(ついているのかもしれないけど)、今後の作品にどう影響するんだろう?と心配になるお話でした。 何かの打開策が打たれ、全く問題なく生活出来てるよー\(^o^)/みたいな次巻だったらインフェルノはいったい…ってなってしまいそうだし、 かといってあれから数年…人々はあのパンデミックから生殖機能の異常に悩まされていたみたいな話になったらわけわかんないし…。 そこらへんが今後話に絡んでくるのか、こないのかでだいぶ変わってきそうな気が……。 正直、美術的歴史的な楽しさを求めてラングドンシリーズを読んでいる方にはこの展開ついていけない!という方が出てしまってもしょうがないのかなぁ…と思います。 医療系の話、それもパンデミックなんかが出てきて人口爆発を抑えるためのウイルスが「バラまかれた」のですから、今後ラングドンがいる物語の中はどれくらいの時間がかかるのか不明ですが人口が減っていってしまうわけで…。 そこらへん、次作どうなるのかハラハラしつつも楽しみです。 とはいっても、日本の現状としては人口減少にあるので、人口爆発と言われてもピンと来ないかもなぁと思いました。 全体で見ると多いのかもしれませんが、もしあの細菌兵器が日本にまできたら日本人という民族は消えるのではないかと思います。 なかなか壮大なテーマですが、著者の作品は社会的な問題も絡めていて(わりと雑なときもあるけど)知的好奇心の刺激になります。 私は著者の作品はアトラクションのようなものだと思っているので、何でも来い!ですが、世間的には、売れたダヴィンチ・コードのイメージが強いためか、 前作の「ロスト・シンボル」や今回の「インフェルノ」などはあんまり…という声が多いような気もしました。 作中、ダンテの「神曲」の詩が何度も出てくるので、今後「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」と暇があったら読んでみたいなぁと思いました。 本当は読んでるときに手元にあればよかったのかもしれませんが…。 あと今作に限っては、インフェルノガイド徹底攻略!のようなものを読んでもいいかも……と思っていたり。
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今までのシリーズの中で一番好き! 第四弾となれば飽きたり、同じパターンでしょはいはい、となってしまいがち。全然そんなことなかった。ダンテの描く地獄が薄気味悪いのがええよなぁ。恐怖を煽ってくる感じが。 今までのパターンだとこの人は絶対裏切らないと思い込んでいたので、真実が分かった...
今までのシリーズの中で一番好き! 第四弾となれば飽きたり、同じパターンでしょはいはい、となってしまいがち。全然そんなことなかった。ダンテの描く地獄が薄気味悪いのがええよなぁ。恐怖を煽ってくる感じが。 今までのパターンだとこの人は絶対裏切らないと思い込んでいたので、真実が分かった時は衝撃がすごかった…… ていうか!ミスリード!させるのがうますぎる!笑 詩のミスリードはラングドン教授が何回もしてたけど笑、読者に向けては今までなかったんじゃないか?!?! ホテルの部屋で……のところが2回出てきた時、ほぼ寝かけながら読んでたので、間違えて前のところ読んだ?!と思ったら……!!! 地球が人類を減らすために飢饉、洪水、疫病を生んだように、彼の発現も進化の過程だ、という話にすごく納得した。どんな形で進化していくかなんて分からないもんね。空を飛ぶこと、宇宙に行くこと、今でも考えられんしな。 「セックスも恋愛も思ったほど面白くないねっていうことにうすうすみんな気づき始めたという時代になった」というツイートを見かけた。そして、それを肌でも感じている。私だってマッチングアプリで男を探すくらいなら本読んでたいもん。 この世には繁殖行動よりも気持ちが動く娯楽が溢れている。今の状況は、インフェルノでゾブリストが作り上げたウイルスより効果は弱いけれど、人口を減らす作用をもたらすのではないだろうか。
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今作は、ダンテの神曲やダンテのデスマスクに疫病が絡んでくる。 2023年1月に読んでいることもあり、この作品に思うことは、 カミュのペストと言う作品がありますが、 大昔、ヨーロッパに蔓延したとされるペスト菌が、 某国からの輸入に伴うネズミを媒介にして広まったのではないかとされ、 ...
今作は、ダンテの神曲やダンテのデスマスクに疫病が絡んでくる。 2023年1月に読んでいることもあり、この作品に思うことは、 カミュのペストと言う作品がありますが、 大昔、ヨーロッパに蔓延したとされるペスト菌が、 某国からの輸入に伴うネズミを媒介にして広まったのではないかとされ、 2020年以降爆発的に感染が広がったウィルスは・・・。 ってなことを思うわけです。 上巻とうってかわって、ロバート・ラングドンの立ち位置が 変わってしまい、ヒロインとの関りも変わってしまいます。 そういうところで、騙された!!ってなり、 新たな展開を楽しめます。 先にも書いてますが、今作はダンテと疫病がテーマだと思うのですが、 2020年以降に読む人は、少なからず自分と同じ気持ちを抱くのでは ないでしょうか。
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物語の設定がまるでコロナ渦を想定しているかのようにリアリティがある。人類滅亡に対するウイルスベクター、エアロゾルのようなパンデミックが可能だとして、怖いのはそれが死をもたらすような強毒性である場合もそうだとして、もう一つのシナリオは、不妊、生殖機能を喪失させつつ、身体異常はきたさ...
物語の設定がまるでコロナ渦を想定しているかのようにリアリティがある。人類滅亡に対するウイルスベクター、エアロゾルのようなパンデミックが可能だとして、怖いのはそれが死をもたらすような強毒性である場合もそうだとして、もう一つのシナリオは、不妊、生殖機能を喪失させつつ、身体異常はきたさないから、全く気付かない場合だ。知らず知らず、出生率は落ち、いずれ人類は絶滅する。 ミステリーというよりも、組織の帰属のシャッフルによるどんでん返しが見事に描かれたギミック小説と言おうか、エンタメとしては前述のリアルさの興味もあり、中々だった。そして、何やらヨーロッパ旅行をしているような錯覚を得るのも嬉しい。そう言えば、ヨーロッパに行く度に、少ない予備知識を気にもせず、美術館を巡っていた事を思い出す。
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ダンテの新曲絡めた謎解き3割、アクション要素7割といったところかな。アクション部分も映像化を意識している感じ。個人的にはもっと謎解き要素多めがすきかな。 敵味方が何度も入れ替わるダイナミックな展開で引き込まれる。ただ、そのために大機構とかSRSチームとか現実離れした組織が出てくるのにちょっと戸惑う(大機構は実在する組織という注釈入っているが...)。
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確かに、人類が自然淘汰されてもおかしくないのか そう途中で思ってドキっとして、どこか納得した 日本では少子高齢化がずっと叫ばれてるけど、世界の至る所では爆発的に増え続ける人口 科学でどうにか対応しようとしてるけど、自然災害相手には人間なんてちっぽけなものだもんな てかまさか宗教的に望まない妊娠でも中絶しない/出来ないだけでなく、避妊もしないこともあるとは... そりゃ人口も増えるし、貧困も減りにくいわけだ 心の拠り所のような役割を宗教が果たす場面もあるけど、科学や知識、そして時に理性を上回る力がある宗教はやっぱりどこか怖いなとも思う (そして日本なんていつか日本人が人口の少数派とかになる未来が来てしまうのかもなと思った) 本編は同じ言葉や映像の繰り返しが多くて、字数稼ぎか?って思いたくなったけど、その時、その人によってどう捉えて考えてるのかを見せたかったのかな?? まぁ一部は読者を騙すトリックだったわけだが... そしてそのトリックと、だんだん明らかになる人物関係に私はまんまと騙されました 最初にゾブリストが最期に目を合わせた人は女性だと勝手に思い込んでたから、一瞬あれ?ってなって、そこからもう一回見事に騙されたw 追いかけてる人達の関係もまんまとラングトンと同じ立場で捉えてたからまさか複数の組織だなんて思わないじゃない? シエナの立場も全然違ったし 主人公の立場と俯瞰とでこうも関係は勿論、彼らに対する感情も変わるとは...この辺りも作者の意図したところなんだろうなー 見事に掌の上でコロコロ転がされた感 何より最後にゾフリストも、あんなにやばいやつだと思ってたのにーーいや、実際やってることは倫理的にも絶対ダメなんだがーー意外と解決法として一理あるなと思ってしまって こうでもしないとやっぱ人間は増え続けるんだろうなと、(まぁ正直純粋な出生率より高齢化とか、望まない妊娠とかをどうにかしてくれとは思うんだけど)どこか納得できちゃうところが怖い そしてもっと怖いのが近い将来似たようなことがいつ起きてもおかしくない科学の進歩が怖い まぁシエナのようにそれに対抗するのも同じ科学しかないのだけれども 人間は生物として、知恵を持つ者として、この先どういう風に進化していくんだろうかーーーあるいは滅びてしまうのか なかなか考えさせられる作品だったわ ただ、コロナ禍というのも相まって、途中まではすごく現実味が強かったんだけど、最後に途端に空想に飛ばされた感がある シンスキーがシエナを迎え入れるのがすんなりしすぎてたせいかな 権力者があんな風であればいいと願うけど、現実的じゃない気がしてちょっと拍子抜け? あと結局作中では根本的な解決が全くなされなかったしね まぁウイルスをばら撒くと人類滅亡まっしぐらだし、今ある命を奪うわけではないベクターが落とし所だったんだろうけど でも考えてみれば、遺伝子を弄れるようになった今、たとえベクターでもばら撒かれたら、今のコロナもそうだけど、人類は後手後手で研究して開発して対抗していくしかなくて、それに打ち勝てるか否か、打ち勝てるとしてどのくらいの時間を有するのかなんて誰にも分からないという意味では、簡単に解決しないというのがちゃんと現実を見てるということなのかな
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上巻を読んだ時はフィレンツェに行きたい!と思ったが、下巻を読んだらイスタンブール行きたい!と感じた。 ラングドンシリーズは美術、宗教などの知識が盛りだくさんで、その場所を訪れてみたくなる。 予想を裏切る展開が続いて面白かった。
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