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清閑の暮らし の商品レビュー

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2013/12/22

陶淵明ー白楽天、兼明親王ー慶滋保胤、西行ー鴨長明、芭蕉ー良寛をセットして扱い、静閑の暮らしを建築史の視点で説明しています。それぞれの隠棲地の住居の平面図と風景が復元されています。文献だけでなく、良寛の場合など、遺跡として残っているものについても、文献をとおして再現しているところが...

陶淵明ー白楽天、兼明親王ー慶滋保胤、西行ー鴨長明、芭蕉ー良寛をセットして扱い、静閑の暮らしを建築史の視点で説明しています。それぞれの隠棲地の住居の平面図と風景が復元されています。文献だけでなく、良寛の場合など、遺跡として残っているものについても、文献をとおして再現しているところがとてもおもしろいです。 前半は私の専門とかぶるのですが、通史的に見ると、なかなかおもしろいです。ただ西行以降の庵と、貴族の閑居とはやはり別物だと思います。 内容がわかっている人は図面だけ見てもおもしろいです。私もいろいろイメージしたのだけど、建築学がわかっていないので、実際に図と解釈を付き合わせてみると、思わぬ発見があります。過去にも図面があるにはあったけど、こういう形で見比べると、静閑というものが立体的に感じられます。 難をいえば、文献の示し方が大雑把です。解釈よりも図面の説明として読むためなのでしょう。

Posted byブクログ