毒婦たち の商品レビュー
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読後の”気圧され感”がとても強い鼎談録だと思います。 角田美代子、三橋歌織…と東電OL・木嶋佳苗以外で関心の高い人物の話題も多く、特に木嶋佳苗と同時期にニュースになっていた上田美由紀の事件に対する考察は、両者の比較もありとても興味深いものでした。 そして、自分が知らず知らずのうちに男性目線の報道を何の疑問も持たず受容していたことに気づきました。 でもまたしばらくしたら忘れちゃいそうですが。 北原さんのあとがきで、信田さんに壇蜜をどう思うかと訊ねた際の 「私、好き!あの人、女のパロディだから!」 という一言が強力にヒットして電車の中で思わず笑いそうになりました。 その後の「なぜパロディなのか」という話は面白いですし頷けます。 でも「パロディ」とは…言いえて妙です。
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ずんずんと一気に読んで、非常に疲れた。鋭い指摘が随所にあり、なるほどと思うことも多いのだが、上野千鶴子さん、信田さよ子さん、北原みのりさん、いずれ劣らぬ猛者三人、三者三様のパワーに圧倒されてしまう。 自分や社会について深く考え、行動においてもその思索を裏切らず一貫したものを持ち...
ずんずんと一気に読んで、非常に疲れた。鋭い指摘が随所にあり、なるほどと思うことも多いのだが、上野千鶴子さん、信田さよ子さん、北原みのりさん、いずれ劣らぬ猛者三人、三者三様のパワーに圧倒されてしまう。 自分や社会について深く考え、行動においてもその思索を裏切らず一貫したものを持ち続けようと思ったら、特に女性は、あちこちにゴンゴンとぶつかることばかりだ。その理不尽さへの怒りをずっと持ち続けているエネルギーたるや、半端ではない。気持ちよく読ませてくれるわけではない、そのザラザラした違和感を今しばらく抱えて考えてみよう。
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かなりおもしろい。というか気持ちいい。女たちの目線で世の中を見ること。言葉を獲得していくといことが真実の見え方にどれだけ影響するかを思い知った気がする一冊。思考停止していたのかもしれない。マスメディアが流す一元的価値観に自縄自縛に陥っていた自分の後頭部を思いっきり金槌で殴られた気がする。メディアが男社会であるという意識もなかった。男の股間のケアを要求する社会に逆手にとって現れた「毒婦」たち。毒婦は自分であるという目線。「言葉を持って女目線で現実をちゃんと暴きだすことが必要。(上野)」上野千鶴子の歯切れの良さ、好き嫌いハッキリわかれそうな人だけに、好きだと思った。
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この三人にかかれば怖いものナシかも 殺人事件にかかわる女たち 東電OL事件や木嶋佳苗以外は貧困が背景にあり、また虐待された生育歴もあちこちに伺える
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