レオナルド・ダ・ヴィンチ 新装版 の商品レビュー

ケネスクラーク【著】,丸山修吉,大河内賢治【訳】

2014/01/17

ケネス･クラーク『レオナルド・ダヴィンチ　第２版』法政大学出版局、読了。本書は「二十世紀なかばで最も優れた美術史家」と呼ばれる著者によるレオナルド研究における古典中の古典。具体的な作品分析を通して「芸術家としての発展の物語」（副題）を鋭く描き、人とその芸術に迫る。古典を描く古典を読む意義を学ぶ頼りにもなろう。

「しかし『モナ・リザ』は、時代が進むにつれて新しく解釈し直さねばならぬ作品である」。ケネス･クラーク『レオナルド・ダヴィンチ　第２版』法政大学出版局、166頁。これなどは、レオナルドの生涯が「完成の未完成」、「未完成の完成」を目指すものだったのだけど、我々にもそれを要求しているというのが……すごいわな。