イスラーム主義と中東政治 の商品レビュー

末近浩太【著】

2019/04/24

イランおよび中東をよりよく理解するために、とヒズブッラーについて勉強をしたくて購入した本。
ヒズブッラーの歴史が書かれているだけだったり、あるいは「知ってるつもり」の専門家もどきが、借り物の言葉で政治を語るような内容であれば、すぐにでも飽きてしまっていただろう。
本書は断じてそうではない。あとがきにも書かれているが、学生時代の著者が出会った「ヒズブッラー」に、長い年月をかけて、様々な学問の手法を用いながら立ち向かってゆく、ある種一つの物語である。
国際政治、中東各国、レバノン政治、レバノン社会など、あらゆる面からヒズブッラーを語り尽くし、ひいてはイスラーム主義とは、中東政治とは何かを考えさせられる一冊。