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超時間の闇 の商品レビュー

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2020/02/16

2014年4月29日読了。「クトゥルー・ミソス・ファイル」という、クトゥルー神話の1編を題材に複数の作家が小説・漫画・ゲームブックなど様々な形式で作品を寄せるというコンセプトのシリーズ第4弾。SFホラーのこの素材に小林泰三はうってつけの人材で、タイムパラドックス要素まで絡めた作品...

2014年4月29日読了。「クトゥルー・ミソス・ファイル」という、クトゥルー神話の1編を題材に複数の作家が小説・漫画・ゲームブックなど様々な形式で作品を寄せるというコンセプトのシリーズ第4弾。SFホラーのこの素材に小林泰三はうってつけの人材で、タイムパラドックス要素まで絡めた作品は大変楽しめた。逆に林氏の作品を私ははじめて読んだが、30年前のSF小説みたいで現代的な面白さを感じられなかった。山本弘22年ぶりというゲームブック作品(『モンスターの逆襲』以来?)は「死なないと正しい選択肢がわからない」というゲームブックが根本的に抱える矛盾を物語に取り込んだ「死に続けるループを抜けるために、死ぬことに意味がある」構造の物語で、とても楽しめた。これを小説の形式で読んでも面白くないだろう、こういう「ゲームブックならでは」の物語を80年代にもっと読みたかったものだ・・・。

Posted byブクログ