風の帰る場所 の商品レビュー
文庫本発行にあたって若干強引なインタビューの引き延ばし感が否めないが...(結構繰り返しも多い、本来カットすべき記事とか) それでも駿さんの言葉が充分に響く本でした。「作る」を舐めてはいけない。
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コロナ禍の中で再上映されたナウシカともののけ姫を映画館で観て、漫画版ナウシカを読み直したところに図書館で発見。全編、インタビューでの対話形式で書かれています。押井守著のジブリを評する本に、「宮崎駿監督作は『意味しかない』」とあったけど、この本を読んでなんとなく納得。インタビュー自...
コロナ禍の中で再上映されたナウシカともののけ姫を映画館で観て、漫画版ナウシカを読み直したところに図書館で発見。全編、インタビューでの対話形式で書かれています。押井守著のジブリを評する本に、「宮崎駿監督作は『意味しかない』」とあったけど、この本を読んでなんとなく納得。インタビュー自体が宮崎駿好きによる、宮崎駿好きの為の、という感で置いてきぼりくらうところもありましたが、意外と喋る宮崎さんが結構助けてくれました。ところで、毛虫が主役の「ボロ」というアイディアはポニョに繋がるのかな、と予想。
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渋谷氏のロキノンは、エレカシと幸福な関係。 ブランキー初期とは幸せな関係だったが、浅井健一ソロとは決裂して……という。(→浅井健一は「音楽と人」へ。) それくらいの印象。 もちろんロック方面、私が一時期首を突っ込んで、その奥深さに辟易し首を引っ込めた分野では、凄い人なんだろう。 が、駿へのインタビュアーとしては、ともかく続けてくれという懇談、そして次の回においては、だから前回私は駿さん続けるって言ったでしょー!? という、その鼻息に終始している。 とはいえ駿も鼻フンフンの若者に対し、ジジイとして鼻の穴をフンフンしているので、共犯。 素材としては悪くないが。 評論家は、こういういけ好かないインタビュー集を材料にして色々考えなければならないんだろうね、難儀だねえ。 @@@@@ 宮崎駿インタヴュー集『風の帰る場所 ナウシカから千尋までの軌跡』 宮崎駿インタビュー集第2弾刊行にあわせて6刷決定! 「どんな状態になっても世界を肯定したいっていう気持ちが自分の中にあるから、映画を作ろうっていうふうになるんじゃないかと思うんです」(本書より)――『千と千尋の神隠し』でついに第75回アカデミー賞を受賞し、名実ともに世界のトップ・アニメーション映画監督となった宮崎駿。決して大人に向けてではなく、ある10歳の子どもたちを観客として想定して作られた作品であり、しかも湯屋を舞台に何から何まで非常に日本的なるもので作られた作品であるにもかかわらず、『千と千尋』が年齢も国境も超えたグローバルな普遍性を獲得することができたのは何故なのでしょうか。本書は12年の歳月をかけて行われたインタヴューのすべてをノーカットで収録した、宮崎駿の決定版インタヴュー集です。華やかなサクセスストーリーを歩んでいると誤解されがちですが、宮崎駿のアニメーター人生は決して平坦な道のりではありませんでした。実は苦渋の決断だった『ナウシカ』のアニメ化、『となりのトトロ』の興行的な失敗、表現者としてぶつかった壁……のどかな世間のイメージとはかけ離れた、一人の表現者・宮崎駿、そして人間・宮崎駿の真実。本書ではそのすべてが、宮崎自身の肉声によって語られています。様々な苦悩と困難を乗り越えて、宮崎駿はなぜ世界を肯定できたのか。12年間かけてじっくり積み重ねられた、あまりに重く、そしてあまりに眩しい言葉の数々。本当の宮崎駿を知ってください。 目次 ○ 風が吹き始めた場所――1990年11月 映画/拠り所/現代/風/娯楽/ブランド/黄金律/自己嫌悪/日本人/動態/左翼思想/本音と建前/手塚治虫/ディズニー ○ 豚が人間に戻るまで――1992年7月 豚の由縁/崖っぷち/東西の崩壊/嘘/豚でしかない人間/「仕方のないもの」/根拠/出発点/創作意欲/終わっていない映画/メガヒット/本質/突き抜けたニヒリズム/ジャパニメーション/時代劇/奇跡/種を蒔く人 ○ タタラ場で生きることを決意したとき――1997年7月 引退/職工頭/業の深さ/日の当たらない日本史/コダマ/『もののけ姫』の世界観の裏側/新しい歴史観/不条理な生/暴力性/自信の喪失/愛憎/ジブリというタタラ場/庵野秀明/押井守/高畑勲/無意識 ○ ナウシカと千尋をつなぐもの――2001年7月 静かな山場/千尋と海/急遽の変更劇/油屋=ジブリ/顔の見える観客/銀河鉄道の夜/大事なもの/予感/鉄砲オタク/物語 ○ 風の谷から油屋まで――2001年11月 失業者/漫画家/持ち込み/制約/職場/橋/「ライフワーク」/映画版『ナウシカ』のエンディング/世界観の造形/『ナウシカ』の成功/少年モノとしての『ラピュタ』/脇役/戦前・戦後/キスシーン/女性観/『トトロ』への積年の想い/日本/日常/草原/台風/『トトロ』の失敗/ヒモつき/思春期/佳境に入ったコミック版『ナウシカ』/社員/経営者/冷戦の終結とバブルの崩壊/後悔/真っ向勝負/シンプルでストロングなストーリー/「タタラ場」という現実/祝福/メロドラマ/答え
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渋谷陽一の立ち向かいかたが、「喧嘩ごし」的に気合が入っていて、宮崎駿の答えが、ある種、言いたい放題。ここまで言わせた渋谷君はエライ! https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202002160000/
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――ひょっとすると自分の中にすごくアバンギャルドな創作指向性みたいなのがあって、それを抑圧してるんじゃないかということは全然感じませんか。 「全然感じません。全っ然、感じません」 ――ということはやはり、基本的にはいわゆるエンターテインメント的なものへ向かうのは、自然の中の流れであるということですか。 「ええ、そう思ってます。だから僕は――これはあちこちで喋ってることですけど――『人というのはこういうものだ』っていうふうな描き方じゃなくて、『こうあったらいいなあ』っていう方向で映画を作ってます。『こういうもんだ』っていうのは自分を見りゃあわかるんでね」 ――(笑)。 「このだらしなさとか、そんなの今さら他人に言われたくもないし、他人に伝えたいとも思わないです。そういうことで共感を得たいとも思わない。そういうだらしない部分っていうのは、これは要するに恥の部分であって、それはもうこっそり隠してお墓に入りゃいいんでね。その底知れない悪意とか、どうしようもなさとかっていうのがあるのは十分知ってますが、少なくとも子供に向けて作品を作りたいっていうふうに思ったときから、そういう部分で映画を作るのはやりたくないと思ってます。映画だけじゃないです、他のものもそうです。それは大人向けに作るときは、また違うでしょう。大人に向けて作ったら、多分『あなた生きてる資格がないよ』ってことをね(笑)、力説するような映画を作るかも知れませんけど」
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つい最近まで観る予定も無かった「風立ちぬ」は、なぜか義務のようにさえ思えるような、読み解かなければならない投げかけがいくつもあって、大変労力を必要とする映画だった。 宮﨑駿が映画という言語を用いずに何を語るのか、答え合わせの必要に駆られて読んだという受け手としては敗北を確認する読...
つい最近まで観る予定も無かった「風立ちぬ」は、なぜか義務のようにさえ思えるような、読み解かなければならない投げかけがいくつもあって、大変労力を必要とする映画だった。 宮﨑駿が映画という言語を用いずに何を語るのか、答え合わせの必要に駆られて読んだという受け手としては敗北を確認する読書でもあって、結局は何が残ったのかよくわからない。 安易な共感の心地よさなど不要で、今、自分が生きていることと直結していると感じる直感があるだけで、とてもありがたいことだなと思う。
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斜め読みでパラパラと読んだ。インタビュワーの「分かってます」感があった。(インタビューとしてはあまりよくない) いまの世界に生きていて、問題だらけなことは分かっている。自分はそんなときに昔の本を読んで「逃げて」しまっていたような気がした。すべてを「引き受ける」アシタカは自分の憧れ...
斜め読みでパラパラと読んだ。インタビュワーの「分かってます」感があった。(インタビューとしてはあまりよくない) いまの世界に生きていて、問題だらけなことは分かっている。自分はそんなときに昔の本を読んで「逃げて」しまっていたような気がした。すべてを「引き受ける」アシタカは自分の憧れの人である。
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かなり酷い。 背表紙には"自らの作品の背景や狙いはもちろん、文明論から歴史観に至るまで、徹底的に語り尽くした"とあるが、内容のほとんどが後者の文明論や歴史観(そもそも文明論や歴史観ってなんだ?そんな言葉あるのか?)になる。また、インタビュー形式の記載のため非...
かなり酷い。 背表紙には"自らの作品の背景や狙いはもちろん、文明論から歴史観に至るまで、徹底的に語り尽くした"とあるが、内容のほとんどが後者の文明論や歴史観(そもそも文明論や歴史観ってなんだ?そんな言葉あるのか?)になる。また、インタビュー形式の記載のため非常に読みにくいことと、インタビュアーの言いたい方向に持って行きたいのがあまりいい気持ちにならない。どちらかといえば、宮崎さんの話を引き出すように自分の考えを強く出さない人に行って欲しかった。 ジブリ映画好きなら、もっと別の本で宮崎さんを知るべきであると強く感じる。
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「ストーカー」「ミツバチのささやき」、宮沢賢治、手塚治虫、ブルース・スプリングスティーン、シニアジブリ、関東大震災、庵野秀明、押井守、杉浦茂、「テス」、「ライアンの娘」
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